任務は極めて簡単なものに見えた。 ―― ドーデン地方の鉄道の国“キングスフォール”からコルガナ地方の北西部“ボスンハムン”まで、ある謎めいた旅人と、彼女が運ぶ同様に謎めいた荷物に付き添って行くだけ ―― “北方の宝石”において、だが任務が簡単であることなどめったにない。 報せは千里を走り、ラーリス教団の狂信徒たちはすでにその旅人と彼女が運ぶ品物の正体について知っている。 今や狂神の下僕は冒険者たちを、そしてその被後見人に待ち伏せを仕掛け、自身の忌まわしい目的のために件のアイテムを盗み取ろうとしている。 ボスンハムンことネヴァーウインターの港に到着した冒険者とセルドラの一向。 出迎えるは、骨の戦士に空飛ぶ生首、そして死の灰塵…。 なぜか街中に出現したアンデッドの軍団は、冒険者とセルドラだけに狙いを定めて襲い掛かってきた。 からくもその攻勢をはねのける一向だったが、物陰に潜んでいた刺客の一矢がセルドラを襲う。 セルドラは倒れ、ベルトに下げていた荷はどこからともなく現れた赤ローブの男に奪われた…。 荷物を奪還するために、赤ローブの男を追いかける一行は、ネヴァーウィンターの街はずれにあるネヴァーデス墓地へと誘われる。 この墓地で、荷物の中身である王冠(ミスリル製で、サファイアが埋め込まれている)に何かの魔法を施している赤ローブの男ことサーイのウィザード「トリヴァスト」を発見した一行は、苦戦の末これを撃破し、王冠を取り戻すことに成功する。 王冠について問う冒険者たちだったが、セルドラはその問いに答えることなく立ち去るのだった。
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