【銀剣のステラナイツ】手紙よ、この想いを届けてくれ-第1幕-【TRPGリプレイ】
注意: 当ページの内容の転載、複製は著作者の許可がない限り行わないでください。
コメントを書く
コメント一覧
1
4. Alicent@自由奔堂 | |
2019/11/11 18:33 |
ペア④ ブリンカー:霧島 真波(キリシマ マナミ) シース:結城 幸輔(ユウキ コウスケ) 概要:ケンカをして裏切ったアイツがにくい 裏切ったものへの復習を誓う両者 そして、あなたは笑顔になれますか?
3. Alicent@自由奔堂 | |
2019/11/11 18:33 |
ペア③ ブリンカー:桜井 烈(サクライ ツヨシ) シース:桜井 清(サクライ セイ) 概要:世界は双子を引き裂いた、一人の世界に意味はない お互いだけが存在意義、ならば一緒に旅立つ為に
2. Alicent@自由奔堂 | |
2019/11/11 18:32 |
ペア② ブリンカー:カメリア シース:マリアンヌ・アードラー 概要:世界の全てに絶望していた少女は、愛に縋った。 退屈な日常は、一人の少女により素晴らしい日常に変わった。
1. Alicent@自由奔堂 | |
2019/11/11 18:32 |
ペア① ブリンカー:波多野 大洋(ハタノ タイヨウ) シース:清水 聖羅(シミズ セイラ) 概要:大切な者を目の前で失った青年はすべてをかけて取り戻そうとする。 大切な人を思い続ける少女は彼のことを一途に思い続ける。
1
本作は、「瀧里フユ、どらこにあん、KADOKAWA」が権利を有する「銀剣のステラナイツ」の二次創作物です。
継続進行中の文通セッションにおける手紙の公開を致します。こちらを見てイイネしてくれた力が彼らの力になります。
■ペアの概要
ペア①
ブリンカー:波多野 大洋(ハタノ タイヨウ)
シース:清水 聖羅(シミズ セイラ)
概要:大切な者を目の前で失った青年はすべてをかけて取り戻そうとする。
大切な人を思い続ける少女は彼のことを一途に思い続ける。
ペア②
ブリンカー:カメリア
シース:マリアンヌ・アードラー
概要:世界の全てに絶望していた少女は、愛に縋った。
退屈な日常は、一人の少女により素晴らしい日常に変わった。
ペア③
ブリンカー:桜井 烈(サクライ ツヨシ)
シース:桜井 清(サクライ セイ)
概要:世界は双子を引き裂いた、一人の世界に意味はない
お互いだけが存在意義、ならば一緒に旅立つ為に
ペア④
ブリンカー:霧島 真波(キリシマ マナミ)
シース:結城 幸輔(ユウキ コウスケ)
概要:ケンカをして裏切ったアイツがにくい
裏切ったものへの復習を誓う両者
そして、あなたは笑顔になれますか?
●波多野 大洋(ハタノ タイヨウ)の手紙
聖羅 見ているか。
もし俺がこうやって手紙を書いている事をお前が知ったら、どんな反応をするんだろうな。
正直笑っちまうよな。俺だって笑みがこぼれそうだ。
お前だって分かるだろう。
この俺が、届くはずもなく居るはずもないお前に向けて手紙を書くこの絵ヅラ。
便箋だって買ったことないから、たぶんこんな感じのものだろうと適当に再現した紙にお前に宛てて俺は手紙を書く。
バカなんじゃねえかって思う。けど思っていることがどうしても止められないから書く。
お前のことを忘れないようにっていうのはちょっと違う気がする。
多分こうやって手紙を書いているから、お前への思いが洪水を起こさずに済んでいるんだ。
こうやってお前に向けて書いていると思う。
お前に宛てる手紙を書くのはすごく楽だ。聖羅は覚えているか。
小学生の時に俺が居残りを食らっているとお前はいつも一緒に残って俺のことを待っていてくれたよな。
あれは国語が多かった。
漢字テストや作文があるたびにお前を残してしまっていて、何か気恥ずかしくてお前に当たり散らしたこともあった。
こんな小さい島じゃ年賀状なんかいらねえよってお前に言ったこともあったよな。
それが今ではこの何にもない世界でただただ手紙を書いている。
お前はもう居ないんだから、こんな手紙書いたって無駄だよな。
でも逆に思う。
ペンを持っているこの時間だけは、聖羅がこの汚い字を読んでくれるんじゃないかって。
いつからこうなったのか、この世界には何もない。
思ったものが現れるようだから人によっては楽しめそうだが、俺はどうもそんな気分になれなかった。
目の前に広がっているのは見慣れた海。手紙を書くのに必要だったから紙とペン、机と椅子だけは用意した。
それだけだ。
こうやって手紙を書いて、それ以外の時間はただ砂浜に腰を下ろして海を眺めている。
多分後ろを振り返ると何もない。海に潜ってみても多分何もない。ウェットスーツやボンベ、オクトパスも出してない。
何もないのはきっと俺に必要な要素じゃなかったからだ。
すげえカッコ悪いこと書いてるよな。
聖羅にはあんなに海が好きだとか言っておいて、海があるのもどうせ好きだからじゃない。
その証拠に時間が早朝で止まったままだ。忘れもしない。
これは、あの時の朝。
ナイトダイビング中の団体客が予定時間になっても上がってこないとの知らせを聞いて、俺は真っ先に聖羅のことを思った。
担当していたイントラがお前だったと知っていたし、拭い切れない嫌な予感がすぐに頭の中を埋め尽くした。
俺はすぐに最低限の装備を持って潜行した。
お前を探した。
その瞬間をハッキリと覚えている。
俺は確かに、お前を見つけたんだ。だからこそ後悔している。
かすかに見えたケミカルライトの光に対して、俺はただ意味もなく手を伸ばしただけだった。
距離的な意味で言えば、届く訳なかった。ほとんどエアーが尽きかけていたから俺は浮上した。
一人で。
同僚や他の店のダイバーが団体客を次々に救助していく中、俺はBCも外さずに浜辺から海を眺めていた。
いつしか夜が明けていた。
聖羅 ごめん
俺はお前を助ける事ができなかった。
今、あの日と同じように海を眺めているこの俺は誰がどう見てもただのバカだ。
よくよく思い返すまでもなくロクに救助ができていない。
あの時エア切れなんか気にせず突っ込めば良かったのか。
呑気に浜辺にへたり込んでないでもう一度潜行すれば良かったのか。
連続で潜行することが如何に危ないかなんてそりゃ知ってる。
それでも俺は行くべきだった。
けれどそれはもう終わった話だ。
お前は死んでしまってもうおしまい。世界もついでに終わってしまった。
世界の終わったその時のことは、実はまだよく思い出せない。
お前を失ったことで多分俺自身はもう終わったようなものだったし、お前のいない世界なんてどうでもよかった。
いつの間にかいたこの浜辺だって特に意味のあるものには感じられなかった。
さざ波の音や眩しいはずの太陽も、あるにはあるけど感じられない。
多分お前がいたから、俺は海が好きだったんだ。
だけど聖羅、聞こえるのであればよく聞いてほしい。
意味のないこの砂浜で俺は願いを叶える方法を見つけた。
何でもこの世界を守るために戦うことで、勝つことで、願いの成就が報酬として貰えるらしい。
俺の願いは言わない、と書いていて思ったが多分お前ならお見通しなんだろうな。
シースとかいうのが相棒としてくっついてくるらしいが俺にはどうでもいい。
俺は必ず勝って、願いを叶える。
適当に用意した便箋がもうなくなりそうだから、願掛けと思って最後に書いておく。
今度は
必ずお前を助ける。
●清水 聖羅(シミズ セイラ)の日記
この日記を書くのは、もう何度目かな。
今日は、大洋との思い出の場所を思い出しながら、リスト化したよ!
リストの順番は、小さい頃から順に書いたけどいくつか抜けてるかもしれないなあ。
一番最初は、小学生より前かな。
あの頃の私ってば鈍臭いのに走り回って、大洋の後を必死になって追いかけてたんだけど、
足がもつれちゃって転んじゃったんだよね。
そしたら大洋ってば慌てて戻って来て涙目の私を引っ張っておんぶしようとしてくれたんだよなぁ。
ヨロヨロしながら進んでく中で大洋の背中があったかくて、なんだか違う意味で泣きそうになったのは、今でも覚えてるんだ。
そういえば、小学生の頃は大洋の帰りを待つことが多かったけど、実をいえば、必死に解いてる大洋をコッソリ見てたんだよね。
何回か続けてたら、先生にバレちゃってすごく恥ずかしかったのは黒歴史かな。
・・・でも、あの時にはもう、大洋の事好きだったんだよな、私。
いつも一緒にいてくれて、すごく楽しくて、たまに喧嘩したけど大体途中で大洋、仔犬みたいな目でこっちを見るんだもん。
折れるしかないよね、あれは。もう本当ずるいんだよなあ。
これも惚れた弱味ってやつかな?でもまあ悪い気は全然しないんだけどね。
あの時にはもう既に花嫁修行始めてたっけな・・
なんだかすごく、昔のことみたい。私があの日、流されるまでは本当に穏やかな日だったのにね。
大洋は、きっと気にしてるだろうな。
きっとすっごく後悔してるだろうなあ。
それでも、大洋の記憶に残る事が出来て嬉しいと思っちゃう私も私なんだけど。
どんなに願ってももう会えないけど、もしまた会えるのならば、
今度こそ、伸ばしてくれたあの手をちゃんと掴める私でいたいなあ。
こんなこと書いてたら、すごく大洋に会いたくなっちゃった・・・
ねえ、大洋、私はここにいます。ここで忘れず貴方を、貴方だけを想っています。
もしこの世界の何処かに貴方がいるのなら、どうか、幸せでありますように。
●カメリアの手紙
拝啓
大好きな君へ
君に手紙を送ろうと思ったのは、紙の上に垂れたインクの痕がじんわりと溶けていく様を
見て自分のこの行き場がなくなった想いをどうにかしたいと思ったからだった。
…なんて。私が、手紙では饒舌になってしまう事、君はきっと知らないだろう。紙の上でなら、
私はきっと君に伝えられると思ったんだ。普段の私は、こんなに話すことはしないし、出来なかったから。
君は覚えているだろうか。初めての出会いは君がボクに声を掛けてくれたからだったね。
周りから一歩引かれていたボクに話しかけるのは、大抵良くないこと考えている人だったから、
もの凄く警戒してしまったんだよね。
アレは仕方なかったんだ、なんて言い訳かな?
でも、しばらくして君に言われた何気ない一言でボクは救われたんだ。
あの時から、ボクの唯一は君だけなんだって思ってるんだ。
なんだかんだで、星の騎士になってパートナーになったボクらだけど、波長があったからかな?
自然と一緒にいるようになったね。二人で色んな場所を巡ったり、研究したりするあの日々が、愛しくて愛しくて、
今も鮮明に覚えているよ。
あまりにも愛しいから、研究室や二人の部屋は再現しちゃったよ。
でもね、やっぱり君のいないこの部屋は、寂しいよ。
ねえ、今、どこに居ますか?
元気にしていますか?…ボクを、忘れたりしていませんか?
強引なところがあるけど、いつも真っ直ぐボクを見てくれる君が大好きでした。
君と、また会える日を願って。ボクは今日も宛てのない手紙を書いています。
敬具
●マリアンヌ・アードラーの手紙
お手紙拝見したわ~。
本当に楽しく読んだのだけれど、嬉しいわ。
私はとーっても元気よ?
ここがどこか、はわからないけれど一つわかるの。
ここは少し寂しいわ。知っていることしか起こらないもの。
私が書いたものの再現しかないのだから、当たり前よね。
ふふ、でも知らないことがあったわね。
私、カメリアがお手紙だとこんなにも饒舌だなんて知らなかったわ~。
貴方とお手紙できなかったらすぐに、しょんぼりしちゃうけれど、
貴方とお手紙ができるから、とっても楽しいわね。この生活も。
そうそう、覚えているわ~。
ツンツンしてる貴方も可愛くて、ついつい構いたくなっちゃうの。
ごめんなさいね?
何気ない一言って何かしら?よければ教えてくださらない?
あ、恥ずかしいならいいわ。言えるならでいいのよ。
私貴方とはたくさん話したから、どれかわからないのよ~。
星の騎士になってからは、本当に一緒にいたわね~。楽しかったわ~。
大通りのパンケーキとっても美味しかったわ。
商店街沿いのドーナツも美味しかったわね。
また、食べたいわ~。
あのね、貴方を忘れることはないわ。
だって、貴方と過ごす日々は輝かしい宝物で、
大切なモノで、かけがえのないものだったもの。
もちろん、今もよ。
私も貴方のこと、大好きよ。
饒舌ではないけれども、嘘や偽りのない貴方は太陽のように輝いているもの。
本当に大好きな親友よ。また一緒に知らないものを知ることができるように頑張りましょうね。
そうそう、私も貴方のいない研究所に、部屋にいるのはとっても寂しいの。
少し違うかもしれないのだけれど、
「さ夜中に友呼ぶ千鳥物思ふと侘びをる時に鳴きつつもとな」
っていう歌と同じだと私は思うの。
貴方があてのない手紙を書くのと同じように、私は届かない歌を歌うわ。
また、いつか会いましょうね。
かしこ マリアンヌ・アードラー
●桜井 烈(サクライ ツヨシ)の手紙
拝啓
俺の兄さん
兄さんちゃんとご飯食べてる?1人で寂しくない?
暖かい布団で寝てる?お腹出してたりしない?風邪とかひいてない?
俺、すっごく心配。兄さんは俺がいないとダメだから!
すぐにでも行きたいけど、できないのが残念。
鏡みたいに似てる俺達だから、そりゃ鏡みたら兄さんの顔見てるみたいなものだけど、
結局は俺だから、全然楽しくない。
あーあー、兄さんと一緒にカレー食べたいなー。
駅前の、あそこ、兄さんと一緒に行きたいなーって思ってたんだ。
あ、あとあそこ、学校帰りのタピオカ!行きたい!
また一緒に暮らせれるようになったらぜーったい行こうね。二人だけで!
あ、こっちは元気だよ~!
今日はね、兄さんと昔一緒に見たプラネタリウムを再現したんだ。
あれ、たしか学校の行事かなにかだったと思うけど、綺麗でいいなーって思ったんだ。
ほら、俺達の家都会だし、星とか全然見れないじゃん?ギリ月は見えるけどさ。
だから、かんどーしちゃって!
たしか、兄さんもそうだったよね?それで、一緒に見に行くって約束したっけ。
まだ見れてないから、願いが叶ったら見に行こうね。
ちなみに、俺の今日のご飯はたらこスパゲッティ。
やっぱり、兄さんと一緒に食べたほうが美味しいや。
それじゃあ、いったんこれで、またすぐに送るよ!
兄さんの弟より
●桜井 清(サクライ セイ)の手紙
拝啓
烈へ
虫の音が深まり少しずつ日暮れの時間が早くなり、
秋の気配を感じる今日この頃、
なんて今の時期ならこの様な文を送るのが正しい手紙の手順かな?
僕はあまり手紙を書いたことがないから変な風になってしまってごめんね。
烈の手紙を読ませてもらったよ。
烈が僕の事を心配してくれたこと、烈が今も元気に過ごしていることを
知ることが出来て、兄さん嬉しいよ。
兄さんは大丈夫だよ。
烈が言ったことはちゃんとメモに書いてあるから、毎日それを見ながら過ごしているよ。
烈が居なくても、烈の言ってくれた言葉はちゃんと僕のところにあるから・・・・・
だからね、烈もちゃんと次も僕に手紙を書いてね?
烈の手紙が届くたびに僕はね、いつも感じているんだよ。
あぁ、烈は今も生きている。
烈が生きているなら僕も頑張らなきゃってね。
本当に心配だったんだよ?
だって、烈をかばって僕が消えた時の烈の顔はとてもつらそうな顔をしていたから。
だからね、このまま僕がきえたら烈はどうなるんだろうとか、
一人で泣いていないとか、とても心配だったんだよ?
だって、烈はいつも僕の面倒を見ていてくれたから、友達も少なかったし、
僕がいないところだとなんだか元気がなかったから。
でも、やっぱり烈も僕がいないとさびしいんだね、そこだけは僕と一緒で良かった。
早く会いたいね。
会って、学校帰りのタピオカも星空を見るためのプラネタリウムも一緒の机の上で食べるタラコスパゲティも・・・
いっぱいいっぱい楽しもうね!そのためにも兄さんはなんと、図書館を再現して沢山の本を読んで勉強したからね。
だからね、タピオカがなくても、プラネタリウムがなくても、タラコスパゲティがなくても大丈夫だよ!
だって兄さんが烈の為に作ってあげるからね!
あ、材料が無かったらどうしよう、ま、まぁ、その時は二人で探しに行こうよ!
大丈夫だよ、山の中のもので何とか作ってあげるから、烈の為なら兄さんりょうしきの範囲内で頑張って作るからね。
それじゃあ、手紙はこの辺で、烈、兄さんも頑張るからね。
何がなんでも、また会おうね。
最高の弟を持つ兄さんより。
●霧島 真波(キリシマ マナミ)の手紙
こんにちは、私のかわいいシース君
元気にしていますか?ご飯は食べていますか?
ここ最近は寒いからちゃんと暖かくして寝ていますか?
お姉ちゃんはあなたの事がとっても心配です。
あの日、あの子に裏切られてからずっと泣いていた君が、寂しくて、
悲しくて、心に空いた穴の埋め方をずっと探している君が、今も一人で泣いていないか。
世界に絶望していないか、とてもとても心配です。
でも、こんなことばかり書いているとお姉さんも寂しくなってしまうので、
あなたと出会ったあの日のことでも書こうと思います。
あれはまだ、桜が咲き誇るちょっと前、冬の終わり頃の事でしたね。
あの子が君との願いを違えて、泣きながら走って行ったあの日、
丁度私がその様子を木の上から見ていましたね。
まさか、君が桜の木を蹴るなんて思っても見なかったから、驚いてお姉さん思わず、落ちちゃった。
あの時、君は私を見て驚いて顔を真っ赤にしていましたけど、お姉さんの方がびっくりしたんだからね?
まぁ、あれはあれで今ではいい思い出だけどね。
だけど、本当は君のことをずっと前からお姉さん知っていたんだよ?
ヒーローに憧れていて、誰よりも優しくて誰よりも強くなりたいと思っていたことも、
あの子のことが本当に大好きで誰よりも信じていたこともね。
だから、驚いちゃったんだよ。だって、あの時の君はまるで誰もが敵であるかのように、
捨てられた猫のような目をしていたから、お姉さん思わず、
『やぁ、空の上から君を助けに来た正義の味方だよ。』なんて言っちゃったね。
まさか、罵倒されるとは思ってもみなかったけどね。
けれど、あの後に君はお姉さんに色々と話してくれたよね。
泣きながら今までの戦いのこと、あの子との思い出、君の願いの話。
全部吐き出した後に泣き疲れて寝ちゃった君を膝枕したのはいい思い出ですね。
なんだか、思い出したら、これを読んで真っ赤になっている君の姿を想像しちゃいました。
また君に怒られちゃうね。
さて、あんまりふざけていると君の目が怖くなるから、そろそろ本題に入りますね。
次のステラバトルの日程が決まりましたね。
今回のバトルに勝てば、君の願いは叶いますね、
だから、もう一度聞きますね。
君の願いは私の妹への復讐ですね?
あなたは今でも、あの子を恨んでいますか?憎んでいますか?
そして、あの子がこの世から消えれば、君は晴れやかな気持ちで生きて行けますか?
私は君の願いを止める気はありません。
むしろ、君のためならこの『命』だって投げ出す覚悟です。
出会った時に言った通り『私は何があっても君の味方だよ』だからね、
改めて君の願いを聞きたいの。
私の力じゃ、君を救えなかったから。
救ってあげられなかったから。
だからね、今回はって気持ちで一杯だから。
では、お姉さんからのお手紙はここまで、いつも下手でごめんね?
でも、君のことが大好きなお姉さんからのラブレターはまた送るからね!
お姉さんもお手紙待ってるから、書いてくれなきゃ何枚でも送っちゃうからね!
早く書いて送ってきてね。
あなたの愉快なお姉さん『霧島 真波より』
●結城 幸輔(ユウキ コウスケ)のてがみ
こんばんは。正ぎの味方のお姉さん。
オレは元気です。
今日はカレーを食べました。
明日はステーキです。
ここにはやさいを食べなさいなんて言う人はいないから好きなものだけ食べてます。
でもおこられないから平気です。
ゲームしててもおこられません。
でもつまんないです。
毎日、なにをしてもつまんないです。
お姉さん。聞いてください。
オレはあの人がきらいです。
悪いやつです。
さっきお姉さんからの手紙を読んでまた思い出しました。
あの人はやくそくをやぶりました。
やくそくをやぶるのは世界で一番わるいことです。
だってやくそくをやぶったらうそつきになるからです。
なんでうそつきが悪いかというとうそをつくと本当のことを言ってももう信じてあげられなくなるからです。
お母さんもそう言ってうそつきしないようにって言ってました。
オレもうそつきがきらいです。
でもお母さんはにせものです。
ここにはオレのつくったものしかないです。
オレのつくったお母さんがオレのつくったごはんをいっしょに食べてます。
だからここもうそつきです。
さっきつまんないって書いたのはそういうことです。
だからお姉さん。
ステラバトルによんでくれてありがとうございます。
オレのねがいをしってくれてうれしいです。
お姉さんの言うとうりです。
かん字がよめなかったけどオレのことをお姉さんは分かってくれたからきっとあってます。
オレはあの人をやっつけたいです。
きらいな人をやっつけてたおしてお母さんはにせものだからなかなおりもしなくて平気です。
それでオレはおわりです。
ぜんぶおわり。
もとのせかいに帰ります。
手紙を書いてて思ったんだけどこういうことはたぶんお母さんがおこるとおもいます。
けんかをしたらお母さんはなかなおりをしなさいって言ってあくしゅとかしてました。
でも今はお母さんがにせものだからうそつきしないで言います。
オレはぜったいにわるい人はゆるさないです。
お姉さんもそうですよね?
オレはうそつきしたくないからほんとのことをかきます。
ほんとはさびしいです。
ここにはうそつきしかいないです。
お姉さんからさいしょの手紙がきたときはほんとうにうれしかったです。
だからごめんなさい。
木はわるくないのにけってしまいました。
お姉さんにだけはきらわれたくないです。
でもお姉さんにも言いたいことがあります。
お姉さんの手紙にはよめないかん字があります。
きもちがつたわってきたからなんとなくわかったけど字はわかんないのがおおいです。
こんど手紙をくれるときはオレでもわかるようなことがいいです。
お姉さんの手紙をよんでわすれかけていたことをたくさんおもい出しました。
でもこれは言いたいです。
オレはないてないです。
お姉さんがうそつきしないようにオレはお姉さんといっしょにたたかいたいです。
あの人をやっつけたいです。
おてつだいしてください。
よかったらこんどは手紙じゃなくてあそびにきてください。
きてくれるんだったらよるでもよふかししてまちます。
オレはあの人をお姉さんといっしょにたおしてもとのせかいでちゃんとお姉さんとあいたいです。
ゆうき こうすけより
以上となります2幕はまた2週間後に
イイネはコメント欄に追記でペア別に分けておきますのでそちらからお願いいたします。