静宮　うたい（マージナルヒーローズ用キャラクターシート）

静宮　うたい（しずみや　うたい）
ヒーロー名「冥府の歌姫（タルタロス・ディーヴァ）」

14歳までの彼女の人生は、それはもう幸せ一色だった。
天性の歌の才に恵まれ、若くして幾つもの賞を総なめ。アイドル・歌手・歌の先生、そして『ヒーロー』。いくつものきらめく夢がもう既に現実味を帯び、クラスではみんなの人気者だった。
家族、友人、ライバル、ファン。聴けば心が熱く震え、『希望』を抱くその歌を誰もが称え、いつしか彼女を『天上の歌姫（ヘヴンス・ディーヴァ）』呼んだ。
希望に満ちた刺激的な日常。それはこの先もずっと続くのだと、そう思っていた。
・・・『テラー』によって拉致され、その喉を中心とした改造手術を受けるまでは。

それにより、彼女の歌の力はより激しく強化され―――――反転した。希望の歌から、呪いの歌へ。

聴くもの全ての心を凍らせ、希望を奪って死へと誘う絶望の歌に。

それに気付かないまま、彼女は家族を含む知り合い全員が出席していたソロ・ライブのステージに上り、「いつものように」全身全霊で『天上の歌声』を歌い上げ―――――。

後に残ったのは、惨憺たる有り様だった。会場の数百人に及ぶ観客のうち、半数が重篤な心的外傷（トラウマ）を背負い、4割は半身不随をはじめとする物理的障害を負った。
そして彼女の家族全員を含む、残りの1割は―――――今もなお、眠り続けている。

人工声帯で呪いの『声』を封じながら、悪（ヴィラン）相手に憎悪を唄う復讐の歌姫。
通常は両腕に内臓した『弦』を通じて呪いの歌声を直接、或いは間接的に叩き込み、全霊を出す時のみ、人工声帯を取り外してその『喉』を震わせる。
制御不能の彼女の歌は、下手をすれば味方や市民をも巻き込みかねないという。

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