にわとりさんの日記 「【DC44備忘録】『銀幕スタア争奪杯』 (凄く長文なので畳み)」

	にわとり
	2023/10/04 01:46[web全体で公開]

😍 【DC44備忘録】『銀幕スタア争奪杯』 (凄く長文なので畳み)
（▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼）
【銀幕スタア争奪杯】
1st:スターチス・カレンデュラ/アシュー・ダイアリー(キンポウゲ様)
2nd:キャリオン・ヴァルチャー/ヴァルチア・ヴァルジーナ(にわとり)
3rd:コメット440/ジーク・ウィン(山田様)
CRASHED:X-A4/ゲネトラス・ウォーターズ(イサエギン様)

とあるAGSレースの情報誌の一面を飾る記事。そこにはこんなことが書かれていた・・・。

『スティングウッドに彗星のごとく現れた、仮面のスタア！』

先日公開された、『ラヴ=ソニック44』。読者の皆様は既にご覧になっただろうか？
鬼才『庄司=ルウカス』が贈るこの映画の一番の売りは、なんといってもレースシーンだろう。実際のプロパイロットを集め、本気のレースを執り行うことで得られた迫力あるシーンは、ここだけで高いクレジットを払う価値があるといえるだろう。
・・・実は、私はこのレースシーンの撮影現場にお邪魔していたのだ。映画では分からない舞台裏の情報を含めて、読者の皆様にお伝えしようと思う。

まずは出演者のおさらいからだ。
初めに、仮面に素顔を隠した怪しい男、『アシュー・ダイアリー』。見てくれは怪しいが実際は気のいい男だった。愛機の『スターチス・カレンデュラ』は加速力は銀河の中でも1,2を争うほどの性能を持った素晴らしいマシンだった。
次に、フードで顔を隠してはいるものの、その風貌から名家ウィンの息子と噂されている『ジーク』。彼の駆る『コメット440』は安定性には欠けるもの、その最高速と加速力からストレートでは他に並び立つものはいないだろう。
この男も忘れてはいけない、『ゲネトラス・ウォーターズ』。チーム「ラッキースターズ」のAGSパイロットだ。これを読んでいる読者の中で、彼とその愛機たる『X-A4』のエンジン出力の素晴らしさを知らぬ者はいないだろう。
・・・最後に、(何故かは知らないが)ラフプレー上等の危険人物『ヴァルチア・ヴァルジーナ』も呼ばれていた。安定した性能の『キャリオン・ヴァルチャー』ではあるが、執拗にバトルを仕掛ける彼を呼ぶとは･･･監督はこの映画を誰かの遺作にしたかったに違いない。

撮影開始直後、ストレートでいきなりカレンデュラが失速。その後もマシン性能がコースに上手くかみ合わず苦戦を強いられる。
それを尻目に、他三機は好調な滑り出しを見せる。X-A4が挨拶代わりだと言わんばかりにコメット440を押せば、続くヴァルチャーもX-A4をプッシュ。混戦の模様を見せ始め、安定性の低いコメット440は堪らずペースを落とし逃れ、レース後半へ。

レース後半、ここまで執拗にプッシュを喰らいシールドが減ったX-A4は虎の子のナイトロシステムを使用し、一時的に超加速。後続を引き離しにかかるが･･･弱った獲物を見逃すわけもなく。もはや執念とも言えるマシンコントロールでヴァルチャーがX-A4に追いつき駄目押しのプッシュ。何とか凌いだものの、ボロボロのマシンではダウンヒルの難度の高いマシンコントロールをこなせるはずもなく、壁に激突しクラッシュ。マシンもゲネトラスも一命を取り留めたものの、ここで敗退となる。

X-Aがクラッシュし、後はヴァルチャーとそれを追うコメット440の一騎打ちになるかと思われたその時･･･主役は遅れてやってきた。
最後方にいたはずのカレンデュラがペースを上げ、猛追。2台の意識の外からの追い込み一気を決めてトップに躍り出る。
ヴァルチャーは往生際悪く、ブロックで足止めを図るも、マシンコントロールに失敗。コメット440もカレンデュラの加速に追いつくことができず、そのままカレンデュラが1着でゴール。見事、愛の花を咲かせることに成功した。
2台はその後も激しいデッドヒートを繰り広げたが、コメット440が慣れないプッシュを仕掛けるも失敗。ラフプレーに置いては一日の長があるヴァルチャーが2位に滑り込み、コメットは惜しくも3着となった。

見事、優勝したアシュー・ダイアリーには、賞金と『ラヴ＝ソニック44』の主演男優の権利が贈られた。
アシューは条件付きでそれを承諾する。その条件は・・・映画をご覧になった方なら既にお分かりだろう。
彼はスクリーンの中でもその仮面とフードを取らず、正体不明の謎の男として主役を演じたのだ。
『顔も本名も分からない、全てが謎のパイロット。ただ、彼がヒロインを想う･･･その”愛”だけは紛れもない真実である。』
こうエンドロールに記されたこの映画は、とても素晴らしい映画になっていると思う。
まだご覧になっていない方はぜひお近くのシアタールームまで。

著者:とある名もなきAGSマニア


ご参加くださいました、山田様、キンボウゲ様、イサエギン様に心よりの感謝を！

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