鴉山 響一さんの日記 「AD&D1eキャンペーンの一例」

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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/18 16:23[web全体で公開]
😶 AD&D1eキャンペーンの一例
先週土曜日のことですが、細々と開催しているAD&D1eヒューナースドルフ男爵領キャンペーンの続きを行いました。このキャンペーンはひとつの男爵領全体を揺るがす大事件を縦糸に、複数のキャラクタの行動と結果を横糸に織りなしています。そのため、あるキャラクタの行動結果がバタフライイフェクトのように他のキャラクタに影響を相互に及ぼし続けるという、マスタとしては実験的な展開をしています。あるときはA,B,Cというキャラクタ、別の日にはB,D、そしてまだ別の時にはD,Aがともにセッションする……と言った具合です。

で、ずっとやりましょうと言いながら進められなかった司祭ルーシアの小冒険をやりました。もともとルーシアはある理由があってタイムリミットがある中、教会の任を受けた他キャラクタを様々な理由から放置もできず湖のほとりの村で起きた事件解決のために出向いていました。その事件自体はなんとか解決したものの、まだ周辺の治安に不安が残るため、引き続き地域制圧の任を実行するキャラクタたちと一時の別れを告げ、急ぎ首府へと帰還の途に就いたのでした。

ただし、スピードを優先したために頼ったのは女魔術師のエルダ・クレリチ。彼女はルーシアをコマドリに変身させ、魔法の空飛ぶほうきに跨って鏡面のような湖の上を飛びかえります。ここでD&D者ならピンとくるでしょうが、このコマドリへの変身、それはポリモーフ・アザーという呪文です。これは変身するとき、そして戻るときにチェックが必要となり、わずかな確率といえども失敗即死亡を意味するとてもリスクの高いものです。また、変身中は思考もその動物そのものになってしまうというのがポイントです。余裕があるときなら絶対に選びたくない選択肢ですが、今回はそのリスクを賭してでも帰還したい理由がルーシアにはあったのでした。

近く行われるという男爵領重臣会議。その日までに帰還し、一たび戦いの中において斃れたものの大人たちの都合によって蘇生され、政治の道具にされようとしている少女騎士を救うためにルーシアは宮廷内を動き回らねばならないのでした。かつて友誼を結んだ少女、その純真な心に応えるために。

彼女たちにとって不幸だったのは、魔術師エルダが仕込んでいた各種魔術のほとんどが払底していたこと(ポリモーフと魔法のほうきでの移動など、リスクが高すぎます)。偶然、屍人使いゾンブダックとその屍人たちに不意を打たれたこと。そして不幸の総仕上げともいうべきなのはゾンブダックが右手の指に「術返しの指輪」をはめていたこと。エルダが放った魔術の矢(マジックミサイル)は全弾はじき返され、脆弱な女魔術師の身体を等間隔に貫いたことでした。

さしものエルダも5本ものマジックミサイルをまともに浴びてはひとたまりもありません。即死こそ免れましたが、魔術師にとって0を割り込んだヒットポイントは「まだ死んでいない」というだけで彼女の命脈が尽きるまで、そう長い時間は掛かりません。

幸運にもエルダが倒れたはずみで解放されたコマドリに擬態したルーシアは、本能的に太陽の昇る方、つまり首府へ向かって飛び続けます。幸いにして教会にたどり着き、もどかしいあれこれがあった後に無事元の人間の姿に戻れましたが、一息つく間もなく、上司である副司祭長に面会を求めるのでした……と言ったところで時間切れ。

女魔術師エルダはそこそこ以上に経験を積んだ実力のある冒険者でしたが、やはり魔術師は仕込みが重要。タネ切れしたらひどく脆弱になってしまうというのを再認識しました。スペルターニングについてはたしかに不幸以外の何物でもありませんでしたが、本来であれば充分に戦闘そのものを回避できていただろうし、万一できなくても様々な対応ができたはず。

ともあれ、これでずっと保留になっていた「重臣会議」開催のセッションができるようになりました。横死してしまった前男爵の後継を決める重要な会議において、それぞれのキャラクタはどのような立ち回りをするのでしょうか。背景と登場人物の考え方などは事前に用意している者の、それ以外はスジナシな私のマスタリングですので、今後の展開がどうなるかは私自身わからず(もちろん、何パターンかは予測していますが)、楽しみなのです。

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