ぬこさんの日記
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日記一覧
ぬこ | |
2019/08/12 16:14[web全体で公開] |
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ぬこ | |
2019/07/09 09:21[web全体で公開] |
😶 とある探索者の少女の履歴・その2 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)あの忌々しき一件から半年後。 少女自身もあの一件以来、どこかおかしくなってしまった。あの時の三人の名前をつけた指人形……それらがまるで、生きているかのように話すのだ。 そんな彼女の主治医である精神科医のカウンセラーと、姉が信頼を置いている旧友が、今回のシナリオの探索者らであった。 少女は姉が派遣したエージェントの目も簡単に潜り抜け、また勝手に事件に首を突っ込んだ。 望んだのは『死者蘇生』……。 少女はその手の魔術を、魔道書を探した。そしてついに確かな情報にありついたのだ。 魔道書『ネクロノミコン』。その捜索、奪還……その依頼を受けた一行は、目星をつけた場所へ調査に赴く。 そして、少女らは邂逅する。 惨たらしき運命に翻弄され、神々の祝福という名の呪いを受けた、哀しき少女に。 少女の名はソニア。 ソニアは、あの時の……少女の因縁の魔術師と、姿見が似ていたという。 そのためか、最初彼女は少女に厳しい態度を取り続ける。 しかし、ソニアは姉の旧友とカウンセラーに絆され、徐々に心を開いてゆく。 そして知ったのは、彼女がおそらく何者かによってこの姿にされたのだということ。 その外道こそがおそらく、この事件の根幹に迫る人物であろうことを。 憤りと少女に対する憐憫を抱いた探索者らは、その人物の探索をはじめる。 少女も、この潔白なる少女を穢した輩を許すことなどできなかった。そして、少女を孤独にさせることもまた……できなかった。 彼女は少女に語りかける。得意のダジャレを交えて。 しかしソニアは、渾身のダジャレでもどこかぎこちない笑みしか浮かべなかった。 だから少女はソニアと契約したのだ。 『笑顔の奪還依頼』を。 外道なる輩から少女の真の姿を取り戻し、笑顔を奪還せしめよう、と。 このとき、一人の少女と独りの少女は、間違いなく友人だった。かけがえのない仲間となっていた。 この事件を全て終わらせると……誰一人として、欠けることなく……誰一人として不幸になることなく、このシナリオの幕が閉じることを……誰よりも強く、願った。 この少女を救うため、笑顔を取り戻すために……少女らは東京を奔走した。 しかし、運命は非情にも……手負いの獲物を無慈悲に追い詰める猟犬のごとく、彼らを追い立てる。 その呪いは、全ての条件が揃った深き夜、醜悪な真なる姿を顕す。 少女の意思に関係なく、神々は彼女を決戦の地へと赴かせる。 ソニアを追う探索者一行。地獄絵図と化した彼の戦場にて、運命に翻弄された少女らは、災禍に食われた少女と相対す。 伸ばす手を阻む者共を果敢に蹴散らし、少女の元にたどり着く彼ら……しかし、待ち受けていたのは、限りなく深い絶望だった。 一人の少女を救いたいと願う独りの男から提示された、唯一ソニアを救う方法は…… ……殺めること、であった。 引導を渡す拳銃を託された探索者……姉の旧友は、抗った。 呪いにも、神々にも、運命すらも否定して。 拳銃を捨て、少女を強く抱擁した。 時間がなかった。 悪辣なるかの邪神どもは、数秒もしないうちに目覚め、顕現せしめうる。 ……おそらく。 いままでの……友を喪う孤独を味わったことのない少女……〇〇〇ならば……そのまま何もしなかったのではないだろうか。 〇〇〇は……二度と、友を喪いたくなかった。 二度と、目の前で、殺されたくなかった。 あの時のように、何も、できない……わけでは、ない。 目の前には、『死』そのものが、転がっていた。 少女を抱擁する彼をおしのけ、ソレの引き金を引くまでに時間はかからなかった。 近い……けれど、どこか遠い音が、探索者らの鼓膜を揺らす。 深い……あまりにも深い夜の夜明け前に相応しい、水面のような静寂が訪れた。 罪なき少女の心臓を撃ち抜いた〇〇〇は、その場に立ち尽くす。 そのあと、どうなったかはよく覚えていない。 崩落は探索者らをその場にとどむることを許さなかったらしい。心ここに在らずといった様子の〇〇〇を連れて出たのは、他でもない姉の旧友だったそうだ。 意識がはっきりとしたのは、おそらく自室にて一眠りしたあと。 ふと両手から血が滲んでいるのに気づき、爪を噛みながら、一本一本、こわばった指を外していく。 右手には、拳銃が握られていた。 左手には……ソニアとの、契約書が、握られていた。 血が滲んで、ぐしゃぐしゃになってしまっている。 これではもう読めたものではない。 だけど…… ……そこに書いてあった内容は覚えている。 そして、〇〇〇は、ソニアの最期の瞬間の表情を思い出す。 彼女は最期、いままでで一番とびきりの笑顔を〇〇〇に見せた。 少女の笑顔に、〇〇〇は呪われた。 以来彼女は、自分のことを『人殺し』と呼ぶ。 彼女が求めているのは、救いでも同情でも憐憫でもない。 自分が自分を赦すことができるほどの……断罪だ。
ぬこ | |
2019/07/02 08:29[web全体で公開] |
😶 とある探索者の少女の履歴・1 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)(【注】クトゥルフ神話TRPGのプレイヤーキャラクターの一人である少女の履歴……リプレイです。うちの子可愛いでしょ自慢です。長文ですが、ネタバレを極力避けています。 この探索者を創造したのは私ですが、この探索者をここまで魅力的にしてくれたのは他ならぬ同卓してくださったPLら、そしてKPの方々です……本当にありがとう。 そしてダイスの女神、貴様だけは許さん) 彼女は名家に生まれた、明るく好奇心が強い少女であった。学校は出席日数が足りず留年気味だが、幼い頃に名探偵に憧れ、高校生探偵を名乗っている。 実家の企業系列の興信所が受け取った依頼を興味本位で横取りし、依頼主のいる京都のとある村へ向かう。 依頼受注者は彼女含めて四人。彼らは最初こそお互いただの仕事仲間でありよそよそしかったものの、人懐こい彼女に絆されて友人関係となる。 旅館では、旅行客の一人と仲良くなった。神話的事象を経験済みだった他の探索者はあまり関わらない方がいいというが、性善説を信ずる彼女にとって、魔術的嫌疑など些細なことだった…… ……これが、いまだに悔やんでも悔やみきれない少女の失敗のひとつであった。 ……その旅行客に魔術の一端を見せられた少女は発狂。金切りのような悲鳴を聞いて駆けつけた一人の探索者が……少女の目の前で、犠牲になった。 真っ二つに引き裂かれて。 意気消沈、戦意喪失し、悲嘆に暮れた少女。そんな彼女は魔術師の眼中になく……魔術師は儀式遂行のために、祭壇のある神社へと向かう。 別行動していた探索者二人が戻り、少女を励ます。彼らの説得でなんとか落ち着いた少女。彼らは、雪辱を晴らすために決戦地である神社へと赴く。 探索者二人がバイクで向かい、少女が自転車を鍵開けして向かう…… ……しかし、ダイスの女神は悪戯に運命を弄ぶ。 鍵開けで100ファンブル出し、少女は巡回中の警官に連行されたのだ。 その頃、地獄絵図と化した決戦地にて。こちらもファンブルを連発しており、一時的狂気、不定の狂気を発現。状況はまさに阿鼻叫喚であった。 儀式は既に最終段階に進んでおり……もう止めることはできない。そう悟った彼らは……ここから逃げることを選んだ。 彼らが真っ先に心配したのは……自分の命ではなく……後から来ると言ってまだ着いていない……少女の安否だった。 彼女からのメッセージを見た彼らは、少女が地元の派出所にいることが分かる。 一人は、自らを置いていけと言った。 バイクでは、三人乗ることはできないだろう、と。 一人は、アクセル全開で疾駆した。 警察署に向かう。自分の身を顧みずに。 そうして、惨状も危機も露知らずの少女の元に、全速力で駆けつけてきたバイクが現れる。 人の良さそうな警官を言いくるめ、彼は、もう一人の探索者の安否を喚くモナカを問答無用でバイクに乗せた。 そして、逃げ出すためにバイクは走り出した。 視界の端に写った、くゆる煙草の煙を見て……少女はもう一人の探索者の名を叫ぶ。 しかし止まらない。逃げなければならないのだから。 けして逃げることのできぬ運命を相手に。 ……国道に出ると、少女は何も言わずに探索者の背中に抱きついていた。そして言われるがまま、彼の家族とともに九州へ逃れた。 残された探索者がどうなったかは知らない、わからない。けれど、あそこで起こったはずの凄惨な事件は、どこの新聞もニュースにも載らなかった。 そして彼女らは徐々に日常を取り戻してゆく。 長期の九州旅行に来たと思えばいいのだ。 ゆっくりと……この時間を過ごし、心の傷を癒せばいい…… そうして、数週間後が経ったころ。 ーー緊急速報が午後の番組を支配する。 流れ躍る『京都』『都市』『壊滅』の赤字テロップ。 そして……モニターに映る、巨大なナニカ。 彼らは、理解が、できてしまった。 どうして、なぜ、これが起こったのかを。 そして、彼らは画面越しに、その巨大に、見据えられた。 深淵は、彼らを覗き見た。 ……少女は、ひどく狼狽した。……だが、正気をまだ保てた。 彼は……少女を救った探索者は……彼の心は…… ……壊れて、しまった。
ぬこ | |
2019/03/07 10:25[web全体で公開] |
😶 皆もすなる日記といふものを、ぬこもしてみむとてするなり ぬこはこの日記というものをはじめて使うのだけれども、一体全体何を書いていけばいいのかさっぱりわからぬ。 とりあえず日記ということなので、このサイトで経験したセッションのことについて書いていこう、そうしよう。 ぬこはまだクトゥルフ神話TRPGしかやったことはないが……幸いにもぬこは人に恵まれており、いままで卓を囲んだ人達は優しくて個性的な方々ばかりだった。 右も左も分からぬ初心者に優しく接してくれたKP、PLの皆様と、忘れようにも忘れられぬ個性的なキャラ達、楽しかったという思い出でいっぱいのシナリオらに感謝と敬意を込めて、ぬこのセッション日記を書いていこう。 きっと私と卓を囲んだ皆様も、目に入れば生暖かく読んでくださるはずだ。