【AD&D】忍び込み【TRPGリプレイ】
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本作は、「Wizards of the Coast」が権利を有する「Dungeons & Dragons」の二次創作物です。
DUNGEONS & DRAGONS, D&D, Wizards of the Coast, Forgotten Realms, the dragon ampersand, Player’s Handbook, Monster Manual, Dungeon Master’s Guide, all other Wizards of the Coast product names, and their respective logos are trademarks of Wizards of the Coast in the USA and other countries. All characters and their distinctive likenesses are property of Wizards of the Coast. This material is protected under the copyright laws of the United States of America. Any reproduction or unauthorized use of the material or artwork contained herein is prohibited without the express written permission of Wizards of the Coast. Japanese edition: Hobby Japan (2-15-8 Yoyogi, Shibuya-ku, Tokyo 151-0053, JAPAN) Japanese Translation (c) Wizards of the Coast LLC
ヒューナースドルフ男爵領キャンペーンのうちのサイドストーリーのひとつ、テオドシアスさん演じるところのクリスティンに参加していただいている「サレットの女騎士篇」。今回はもう一人のプレイヤも加わることとなり、お互いの紹介から始まりました。
DM: ラディガーさん、先日お伝えした通りで、あなたのキャラクタにはミッションが下りています。
ラディガー: 断れない筋からの依頼なんでしょ?
DM: ミッションは、「とある【荷物】を安全かつ秘密裏の内に首府から送り出すこと」。断っても良いですよ。その選択の自由はあります。でも、ギルドマスタから直々に呼び出されて話を受けたってことは……。
ラディガー: 「へいへい、承りました。」といった感じでしょうね(笑)。
DM: アドバンスとして100gp相当の宝石10個を渡されました。成功したら、更に同量を約束するそうです。で、ギルドマスタいわく、受け取り側の者が首府まで来るとのこと。
ラディガー: 「報酬の高さは危険度の高さってね。」といいつつしっかり受け取ります。「もちろん経費はこの中からなんでしょ。」一応聞いてみます。
DM: 口元をわずかにゆがめただけです。言うまでもない、ということでしょうかね。
ラディガー: 肩をすくめてこの下り終わり(笑)。
DM: その者たちとの合流方法、符牒などは特に明言ありませんでした。
ラディガー: ふーむ、イヤにザックリしてやがるな、と気に留めておきましょう。
DM: あなたの力量を信じているのか、それとも。さて、その荷物とやらですがね。教会の大聖堂からほど近い、ゲストハウスのひとつにあるそうです。なんでも、以前隣国との休戦協定が結ばれた際に建てられたいくつかの宿泊施設のひとつのようです。普段はあまり使われることのない建物のようですね。
ラディガー: 教会かあ、トンと縁のない場所だね。なーんてぶつくさ言いつつ、周囲を警戒しながら指定された場所に向かいましょう。ブツを見てからどうするか考えよう。
DM: で、行ってみるとですね。門番というか教会の衛兵のような紋章を付けた者たちが2名で立番しています。
ラディガー: んでは衛兵に「すまんが、ここに来るように言われたんだがね。」と訊いてみます。
DM: あなたを胡散臭そうに眺めまわした後、「知ってるか?」「いや、聞いてないね」「だそうだ。帰れ」と、にべもありません。
ラディガー: 「あ、俺の勘違いだったか、ヘヘヘ。」ときびすを返して一旦物陰に。この建物で間違いがないのなら、進入して運び出せっていう依頼なわけだ。厄介だな。と声に出さずにつぶやきます。
DM: はい。了解。クリスさんは暇にしていてすみません。一応、1d20を3回振ってみてください。よっぽど変な数値が出ない限り、無事に首府に到着します。
DM: 建物は間違いないですね。
クリスティン: 7.8.13ですね。
DM:了解しました。さて、ラディガーさん、忍び込むのなら、なんらかの手立てをする必要がありそうですな。
ラディガー: 依頼の時限ってのはあるんでしたっけか?
DM: そうですねえ。時間的に……三日ってとこですか。
ラディガー: んじゃ今夜忍び込んでもでも大丈夫かな。今行っても大丈夫そうですが万全を期すため日没を待ちます。
DM: はい了解。やがて日も暮れ、周囲に夜の帳が下りました。
ラディガー: それまでに野良犬を1匹確保できますか?
DM: ほう。ではまず%を。
ラディガー: 36。
DM: 確保できました。鶏肉を与えて懐かせました。
ラディガー: 簡単に言うと、生肉を門の前に投げて犬を放します。その隙に塀を越えて侵入します。簡単に言わなくても同じか(笑)。
DM: 割と正攻法で来ましたね。了解です。
ラディガー: ラディガーは正攻法よ~。
DM: 「あっ、こら、あっち行け」と上手いこと気を取られているようです。ハイドインシャドー(物陰に隠れる特殊技能)をどうぞ。修正値は+25%。ボーナスね。
ラディガー: では進入だ! 結果は51。成功です。25%様様やでえ。
DM: ほい。塀はそれほど高いものでもないので、あなたならノーチェックでひょいっと中へ。正面玄関の他に厨房へと出入りする裏口がある模様です。
ラディガー: 「さて建物の中になにがあるのやら。」と呟きながら裏口から進入を試みます。
DM: 屋敷の大きさとしては、えーとほら、下関の港にあったレンガ造りの建物。あれくらいです。そんなに大きな建物じゃないです。使節団でもお付きの人々クラスの為の宿泊所と言えばわかりやすいでしょうか。
じつは下関に昨年行きました。旧英国領事館というのが正式名称ですが、共通認識として分かるものがあると便利ですよね。
ラディガー: なるほど。ゲストハウス(はなれ)みたいなもんかな。一応腰に愛用の手斧があるのか触れて確認しつつ。
DM: 厨房はすでに人気がありません。もう仕事を終えて料理人たちも帰ってしまったようです。
ラディガー: いわくつきのお宝だと、後々面倒なことになりゃしないか、考えつつも気配に集中して進みます。「行けばわかる、みたいな言い草だったからな。」
DM: 一階は3部屋程度で、これと言ったものはありません。二階へ行ってみますか?
ラディガー: 気配を殺しつつ、ね。
DM: ムーブサイレントリー(忍び足をする特殊技能)をどうぞ。こっちは特に修正値無し。
ラディガー: 21、成功です。
DM: おおー。床板がミシミシなりそうですが、幸いにもあなたは大きな音を立てずに階上へと昇りました。こちらは一部屋。
ラディガー: とりあえず手近な部屋から調べていきます。わざわざ罠なんざ無いだろうからその辺は頭から消して。
DM: はい。鍵穴はありますが、どうやら施錠はされていないようです。入ります?
ラディガー: 音を立てないようあけます。
DM: はい。中にそっと入ると、寝室になっています。ただし、華美なものは何もなく、殺風景なものです。中央のベッドには誰かが寝ているようです。
ラディガー: おっと、ヤバい。そーっと、そーっとね。
DM: はい。近づいてみるとどうやら女性特有の柔らかい曲線が確認できました。
ラディガー: うーん、苦手系だなあ、この依頼。何を持ち出すのか、現状想像も付かない(察しは着いた)ので。
DM: と、その時、月明かりが一条漏れてきましてその女性の顔を照らします。そう、ラディガーは見覚えのある少女です。
ラディガー: ああ。「なるほど、俺向きの依頼だ。」と声に出ます。
DM: 少女がけだるそうに目を覚ましました。「……誰?」
ラディガー: 「寝てるとこ、スマンね、エルドラインのお嬢さん。」
DM: アイリーン「あなたは……」
ラディガー: 「ラディガー、覚えてるかい?」
DM: アイリーン「ええ。でもあなたがここにいるということは……。せめて、騎士らしい最期を遂げさせてほしい、ラディガーさん」
ラディガー: 遮って「どうもお嬢さんを連れ出すっていうのが、仕事みたいだな。」
DM: アイリーン「どのみち、いまの私は剣を振るうこともできない」
ラディガー: 「まあ、心配要らない。悪いようにはならないはずだ。ここでかごの鳥になってるよりは、ね。」
DM: アイリーン「つまり、まだ生きろと? 生きて醜態をさらせと言うのね」
ラディガー: 「そんなことは言わないさ。まあいいや、前に助けた恩を返すと思って、ちょっとだけ付いて来てくれよ。その後は好きにすればいいさ、好きに、ね。」と精一杯おどけた表情をして見せます。
DM: 「わかりました」といって身を起こし、苦労して立ち上がりますが転倒します。
ラディガー: こりゃかなり弱ってるな。肩を貸します。
DM: そりゃあねえ。文字通り生き返ったわけですから。躰が思うように動かないようです。ふとみると、簡易の車いすも置いてはありましたね。
ラディガー: 二階ですからな。
DM: ええ。彼女は事実上の幽閉をされていたんですな。
ラディガー: 階段を一緒に下りて、外に出ます。
DM: 「大丈夫。一人で歩けます」とはいうものの、何度か転倒しかけました。
ラディガー: 倒れこみそうな方向を塞ぐように一緒に歩きましょう。
DM: さすがに、先ほどの野良犬はもう追い払われたようです。
ラディガー: さて、衛兵は二人ですな。
DM: そうでしたね。夜になって増えてはいませんでした。
ラディガー: 難しいな。正攻法では。庭の陰になる所に彼女を座らせておきます。
DM: 了解です。
ラディガー: キッチンがあったので、そこにいろいろあるでしょうから火をつけます!
DM: 派手な物音でも立てるのかと思っていました。なかなかやりますな。了解です。種火からカーテンなどに延焼させました。
ラディガー: ある程度の火勢が出た所で物陰から「火事だー!」と。
DM: 門番たちが動揺しているのが分かります。「おい、応援を呼んで来い」
ラディガー: 二人の衛兵がそっちに行ったらお嬢さんと一緒にゴーアウト!
DM: 了解です。一応、ムーブサイレントリーをどうぞ。修正は+15%。
ラディガー: 31。余裕を持って成功だ!
DM: ではどうやら、気づかれずに外へと出られました。と、ここで場面転換。ここからはクリスさんです。