【D&D5版】勇者の如く斃れよ3【TRPGリプレイ】
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Open Game License v 1.0a Copyright 2000, Wizards of the Coast, LLC. System Reference Document 5.1 Copyright 2016, Wizards of the Coast, Inc.; Authors Mike Mearls, Jeremy Crawford, Chris Perkins, Rodney Thompson, Peter Lee, James Wyatt, Robert J. Schwalb, Bruce R. Cordell, Chris Sims, and Steve Townshend, based on original material by E. Gary Gygax and Dave Arneson.
DUNGEONS & DRAGONS, D&D, Wizards of the Coast, Forgotten Realms, the dragon ampersand, Player’s Handbook, Monster Manual, Dungeon Master’s Guide, all other Wizards of the Coast product names, and their respective logos are trademarks of Wizards of the Coast in the USA and other countries. All characters and their distinctive likenesses are property of Wizards of the Coast. This material is protected under the copyright laws of the United States of America. Any reproduction or unauthorized use of the material or artwork contained herein is prohibited without the express written permission of Wizards of the Coast. Japanese edition: Hobby Japan (2-15-8 Yoyogi, Shibuya-ku, Tokyo 151-0053, JAPAN) Japanese Translation (c) Wizards of the Coast LLC
本キャンペーンは、ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズを世に生み出したレイク・ジェネヴァと言うアメリカの片田舎にあった会社が作成したミスタラという公式ワールドを下敷きにしています。舞台となっているのはノーヴォルド地方と呼ばれる一帯で、北米大陸で言うと五大湖に近い環境です。つまり夏場は摂氏40度近くにもなる一方で、厳寒期にはブリザードが吹き荒れる日もあり、大変に過酷な気候です。人間族の文明社会は各地にあるものの、それは頼りなくか細いものです。都市部を離れたなら、過酷な自然環境に加えて、大型モンスターとの想定していない遭遇は、悪夢以外の何物でもありません。
この地に150年ほど前に独立男爵領を打ち建てたのが初代ヒューナースドルフ男爵。もとは、とある大帝国の地方代官に過ぎなかったのですが、領主の不正を告発しようとしたところ、逆に無実の罪を着せられたために、一族郎党を率いて逃亡。流浪の末にこの地に根を下ろした……歴史書にはそのように記されています。
以来150有余年。順風満帆とは言い難い苦難と労苦の連続を経て、今また領内に暴風が吹き荒れようとしています。
**
DM: えー、前回はですね。騎士団長ダヴィット・ヒューナースドルフの命令で、ホルウェイン村に新任の女司祭を護衛せよとのことでした。ホルウェイン村と言うのは、首府から南に下ったところにある村で、領有しているのは有力貴族であるエルドライン家。その一帯は高級軍馬の名産地でもあるのでした。で、その道中。無人簡易宿泊所で同宿した男たちがいて、どうにもうさん臭さを感じてはいました。
ヴェイラ: 宿泊所の外に、斬られた魔物の足積んであったんでしたね。
DM: はい。それらの脚はケンクーと呼ばれるカラス人間みたいな種族のそれで、この領内でも時折見かけますが、彼らは人間族たちからは好まれていません。
ヴェイラ: どの程度の知能があるんでしょうか
DM: イメージとしてはそのままカラスだと思ってください。大それた犯罪をしでかすほどではないけれど、迷惑事を度々しでかすので、好んで近寄るものは少ないのです。
ヴェイラ: なるほど。意思疎通は難しい相手、って感じですかね。
DM: 一応それなりに知性はあるので、時に犯罪者たちに協力したり使い走りに利用されたりすることもままあるようです。
ヴェイラ: あー、そうなんですね。
DM: 見かけたからと言って悪即斬はないけど、しっしっあっち行け的にあしらわれることが多いですね。リアルなカラスがそうであるように、一羽一羽はどうと言うことはないですが、集団となると……そんな感じでしょうか。
ヴェイラ: (それにしても、なぜ足を外に置いてたんだろうなぁ……大事なもの、というわけではないんだろうか……)
DM: 看破判定をしてみましょう。
ヴェイラ: 1d20+2
DiceBot : ヴェイラ: (1D20+2) > 19[19]+2 > 21
DM: わお! ではですね。ケンクーたちの切り取られた脚自体にはそれほど価値があるものではないので、盗まれることはまずないのだろうということと、腐臭がし始めていて臭いことが理由ではないかと思います。
ヴェイラ: なるほど。臭いから入れたくなかったんだ。
DM: その一方で、一羽二羽ならともかく、まとまった数を殺しているのはどんな理由なのだろうと思いもします。
ヴェイラ: いろいろと気になるところではあります……雨はまだやみそうにない感じでしょうか?
DM: 夜になって勢いは強くなりましたが、明け方になると雲が流れて、日の出とともに雨が上がりました。そして、雨が上がると同時に男たちは出立しました。
ヴェイラ: (どうにか何事もなく朝を迎えられたか……)
DM: そして、彼らの姿が見えなくなると、言おうかどうか迷ったそぶりをしつつも、オルテガが話し出します。
オルテガ: 「ヴェイラさま、あいつらなんですがね。実は夜半に話しているのが耳に入っちまったんでさあ」
ヴェイラ・クラウス: 「へぇ?どんな話を?」
オルテガ: 「小声だったんで切れ切れなんですが、連中どうやら追いはぎ稼業をしているみたいで。いや、これはあっしの早合点かもしれないんですがね」
ヴェイラ・クラウス: 「追いはぎ…とは穏やかじゃないねぇ」
オルテガ: 「小屋の外に置いていたケンクーの脚あったでしょう。あれもどうやら討伐したわけじゃなくて、仲間割れして口封じしたみたいですぜ」
ヴェイラ・クラウス: 「いや、でもそういう可能性もあるという風に考えて、警戒しておくことは必要かもしれないよ」
オルテガ: 「あっしらは立派な騎士さま二人に教会の修道女さまだ。連中もあだや簡単に手を出せねえと踏んだんじゃないですかね」
ヴェイラ・クラウス: 「それならいいんだけどね……もし彼らに仲間がいて、この先で待ち伏せされたら厄介だね」
オルテガ: 「そうでしょうそうでしょう」
DM: ここであなたはピーンときます。オルテガは、ヴェイラならばあの連中の監視に就けとオルテガに命じるのではないかと考えている。でもヴェイラから離れたくないオルテガは、できる限り一緒にいられるように話を誘導しようとしている(笑)。その一方でヴェイラとしては無辜の旅人たちがみすみす危険にされされるのを看過するのは、騎士たるものとして許されぬのではないか、と。
ヴェイラ・クラウス: 「オルテガなら、今からでも彼らの足取りを追えるよね?」
DM: オルテガは明らかに肩を落とすと、ため息交じりに「はあ……ヴェイラさまならきっとそう仰るんじゃないかと思いましたよ」
ヴェイラ・クラウス: 「すまないけど、追ってはくれまいか。知ってしまった以上、放ってはおけないよ」
オルテガ: 「わかりました。でも、本当に連中が追いはぎをしない限り、あっしは手を出しませんぜ」
ヴェイラ・クラウス: 「もちろんだよ。それに、オルテガが怪我をするようなこともダメだからね」
オルテガ: あなたがそういうと、わずかに顔を背けて小鼻を掻いています。どうやら身を案じてくれたのが嬉しかったようです。
DM: と言うわけでオルテガと別れてホルウェイン村を目指します。
ヴェイラ・クラウス: 「では、私たちは私たちで出立しましょうか」
アレクリット: 朝の神へ捧げる簡易礼拝を済ませると「はい」と返事をして立ち上がります。
クレイグ・ロイツベルガー: 「おう。あれっ、オルテガの姿が見えないぞ」
ヴェイラ・クラウス: 「ちょっとね。昨日の連中がどうにも胡散臭かったから、ちょっと探ってもらってるんだ」
クレイグ・ロイツベルガー: 「そうか……何事も無ければ良いんだがな」
ヴェイラ・クラウス: 「腕は確かだし、無茶はしない男だから、大丈夫さ」
クレイグ・ロイツベルガー: 「たしかに、俺たちよりは遥かに世事に慣れた男だからな」
DM: 雨は上がったものの、小径はぬかるんでいて、ところどころ注意深く進まないと馬の脚を取られてしまいそうになります。
ヴェイラ・クラウス: (これなら、足跡をたどるのも、そう苦ではないだろう……)
DM: 動物使い判定をしましょう。騎士二人が先導するので、よっぽどひどい数値じゃない限り大変なことにはなりません。
クレイグ・ロイツベルガー: 1d20+2 ▼〈動物使い〉【判】技能判定
DungeonsAndDragons : クレイグ・ロイツベルガー: (1D20+2) > 13[13]+2 > 15
アレクリット: 1d20+3 ▼〈動物使い〉【判】技能判定
DiceBot : アレクリット: (1D20+3) > 20[20]+3 > 23
ヴェイラ・クラウス: 1d20+2
DiceBot : ヴェイラ・クラウス: (1D20+2) > 14[14]+2 > 16
DM: はい、では大きなトラブルはありませんでした。良かった~。さて、その日の夕方、太陽が西に傾き、騎影が長く伸びたころ。前方にホルウェイン村が見えてきました。
ヴェイラ・クラウス: 「村が見えてきましたね」
DM: 村の全周には人の肩あたりまでの高さの石垣が組まれているものの、建物は木造建築がほとんどのようです。一部は10フィートほどの高さにそろえた丸太で防壁が備えられていますが、所々補修中な個所も散見されます。
クレイグ・ロイツベルガー: 「おお、あれがホルウェイン村か」
ヴェイラ・クラウス: 村のようすに、特に違和感はなさそうですか?
DM: 門のあたりには番兵がいて誰何の声が飛びます。
ヴェイラ・クラウス: 「こちらは、新しい司祭のアレクリット様です。」と紹介しましょう。
アレクリット: 微笑みながら「ありがとうございます。わたくしは新しく着任するヴァーニャ神殿の司祭、アレクリットです。またこの方たちはわたくしの護衛の任についてくださった騎士団のヴェイラ・クラウスさまとクレイグ・ロイツベルガーさまです。開門されたし」
ヴェイラ・クラウス: (堂に入っておられるなぁ)
DM: 彼女がそう名乗りを上げると、番兵は頷いて門を開けてくれます。まあ簡易司祭服とは言え、教会の紋章も入った大外套を羽織っていますし、その脇を固める二人の若者も騎士団所属なのは一目瞭然ですからね。
ヴェイラ・クラウス: 「では、参りましょう」
DM/鴉山: で、中に入ると、画像のような雰囲気で、よく整って整備された村だと分かります(と、村の内部の画像に切り替え)。物見櫓から番兵のひとりが降りてきてあなたたちに近づいてきます。
ヴェイラ・クラウス: 「誰だろう?」
DM: よく見ると若い女性のようですね。革鎧に短弓を携えた赤毛の戦士です。「あー、新しい司祭さんってのがあんたなのかい!?」
ヴェイラ・クラウス: (女性だったのか……)
アレクリット: 「あ、はい。よろしくお願いします」
ヴェイラ・クラウス: 「あなたは?」
クリスティン: 「あたし? あたしはクリスティン。この村の警護をしてるんだ。あんたたちは……」と言いかけて口ごもっています(やばっ、いつもの口調でしゃべっちゃったけど、この人たちおえらいさんなんだよなーきっと……)。
ヴェイラ・クラウス: 「私は騎士団のヴェイラ・クラウス。こっちはクレイグ・ロイツベルガーだ」
クレイグ・ロイツベルガー: 「よろしく、クリスティン。ところでこの村の村長のところに案内してくれるかい?」
クリスティン: 「あっ、うん、こっちだ……こっちです」
ヴェイラ・クラウス: (移動しながら)「ところで、最近ケンクーを見かけたことはあるかい?」
クリスティン: 「ケンクー!? たまに見かけるけど、それがどうしたの?」
ヴェイラ・クラウス: 「いや、最近ケンクーを狩ってるやつがいるって話をきいたことがあってね。少し気になったんだよ。ま、大したことじゃないんだ。気にしないでくれ」
クリスティン: 「へえ……あいつら、残飯漁るし、隙を見せると小物を盗んでいくのでタチが悪いんだけど、狩っているってのは聞いたことないなあ……あっ、ないです」
ヴェイラ・クラウス: 「ああ、言葉遣いの事はそんなに気を使わなくていいよ。公式の場でもないし」
クリスティン: 「えっ、そう? 良かった~、あたしかしこまった言葉遣いって苦手なんだよね。クラウスさん……だっけ。話しやすくて助かるよ」ニコッと笑うとなかなか笑顔が愛らしい娘さんですね。
ヴェイラ・クラウス: 「もちろん、司祭様には礼をもって話をしてもらいたいけどね。クレイグも気にしないだろう?」
クレイグ・ロイツベルガー: 「もちろんだ。俺は生まれを鼻に掛ける奴が一番嫌いなんだ」
ヴェイラ・クラウス: 「って感じの男だから、気にしなくて大丈夫だよ」
クリスティン: 「へ、へえ。変わってるね、二人とも」と目を丸くしています。
アレクリット: 「わたくしもまだまだ修行中の身なので、気軽に話してくださいね」
ヴェイラ・クラウス: 「司祭さまも、一度も偉ぶった感じなかったですよね。」
クリスティン: 「うっわー、助かるよ司祭さん。前の司祭さんがめっちゃ神経質な人でさあ。ホント話すのが嫌だったんだよね。あっ、ここだけの話ね」といって舌を出しています。
アレクリット: 「まだまだ威厳を保つことができませんから、虚勢を張っても仕方ありませんものね」
ヴェイラ・クラウス: 「ということだから、君も普段通りで大丈夫そうだよ」
クリスティン: 「助かるなぁ~」
DM: そうこうしていると、村の中でひときわ大きな建物に到着しました。とは言え、華美とは全く程遠く、簡素な造りではあります。
ヴェイラ・クラウス: 「ここが村長さんの家かい?」
クリスティン: 「うん、そう」奥に向かってズカズカと入っていきながら「グレッセルさん~、首府からのお客さんだよ~」
ヴェイラ・クラウス: (もともと遠慮がない性格なんだろうなぁ……)
DM/鴉山: 純朴な田舎の子って感じでしょうか。現れたのは中年の品の良い男性です。
ヴェイラ・クラウス: (この人が村長か…)
グレッセルさん: 「これはホルウェイン村にようこそ。私はこの村を預かっているグレッセルです。まあ、村長と呼ぶものもいますが、正式にはエルドライン家の家令なのです」
グレッセルさん: 「こちらへどうぞ。黒茶など淹れましょう」と言って応接室へ案内されます。
ヴェイラ・クラウス: 案内されていきます。
クリスティン: にこにこ
グレッセルさん: 「ん? クリスティン、もう下がっていいぞ」
クリスティン: 「あっはい……」肩を落として去って行きます。
ヴェイラ・クラウス: (やっぱりついてくる気だったのか……面白い娘だな)
DM/鴉山: 田舎は娯楽に飢えているんだよ~(笑)。
ヴェイラ: 飢えてるぐらいが本当はちょうど良いんだろうけどねぇ……。
グレッセルさん: 「彼女は短弓の筋が良いので、番兵役にも命じているのです。好奇心が強いのが玉に瑕なのですが」と苦笑しています。
ヴェイラ・クラウス: 「でも、素直な方ですよね。話していて気持ち良い感じの」
グレッセルさん: 「いずれは馬の調教師になりたいと言っています。それまでこの村が無事でいられるようにするのが大人の務めですな」
ヴェイラ・クラウス: 「そうでしたね。ここは名馬の産地でしたね」
グレッセルさん: 「はい。この村で算出する馬たちは御領内の産業の根幹をなしていますから、おろそかにはできません」
ヴェイラ・クラウス: 「では、調教師の腕も確かなものが求められるんでしょうね……(クリスティンの性格に、やや不安を覚える)」
グレッセルさん: 「必然的に教会から派遣されてくる司祭さま方にも大変な協力をお願いしており、この度の配置替えでは後任がどんな方になるのか心配しておりました」
アレクリット: 「前任はミル司祭さまでしたね」
グレッセルさん: 頷いて「その通り。ミル司祭は実力のある優れた司祭ではあります」
ヴェイラ・クラウス: (何か含んだものの言い方だな……)
クレイグ・ロイツベルガー: 「ん……何か問題でも?」
グレッセルさん: 「いや……ミル司祭は大変お厳しい方でしてな。自分にも、他人にも」
ヴェイラ・クラウス: 「他人にも、ですか……」
グレッセルさん: 「決して間違ったことはなさらないのですが、この村ではいささか浮いていたことも事実なのです、いや失礼」着任したばかりの人たちに少ししゃべりすぎたと思ったのでしょう。
ヴェイラ・クラウス: 「(浮いていた……?)今回の交代は、任期か何かで?」
アレクリット: 「通常は春に任期交代するので、この時期はちょっと珍しいですね」
グレッセルさん: 「引継ぎが終わり次第、首府の総本山に戻られるとのことですので、このあとこの村の教会に行ってお会いになると良いでしょう」
ヴェイラ・クラウス: 「せっかくの機会ですので、私たちもご挨拶させていただきます」
ヴェイラ・クラウス: 「そういうものなんですね」
DM: なにか司祭の交代にはなにかイレギュラーがあった様子ですね。その理由は次回に続く……っということで、本日はここまで。
ヴェイラ・クラウス: おおー。
DM: 次回は渦中のミル司祭に会うことになります。
ヴェイラ: 交代の裏になにか隠された理由があるのか…? 気になるところです
DM: はい。なかなか即戦闘とならない作風ゆえ、退屈だったら申し訳ない。