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😶 創作における精神障害の位置づけ キャラクターの特徴として、精神障害や精神医学的な現象を扱うことがある。 例えば、多重人格、IF(イマジナリーフレンド)、記憶障害、PTSD、境界性人格障害などがそうだ。 これらを挙げたのは、キャラクターの別側面の表現に利用しやすいからだ。 多重人格、IF、記憶障害の三つはそれに加え神秘性も強く、上手く使えばさらに魅力的なキャラクターを演出できる。 ただ、無闇にこれらの特徴をもたせるのも悩ましい。 これらの設定の役割は、あくまでPC自身では解決困難な問題をわかりやすく他人に示す所だと思う。 それが果たせるなら、精神障害という形をとることもないのだ。 だって、たとえ障害を抱えていなくとも、家族の死はショックなものだし、乙女心は複雑だ。 故あって思い出せないのではなく、ただ忘れていただけにしてもいいことだってある。 確かに病名が付けば若干深刻だろうが、その深刻さを本当に必要なものにとっておくのも大事なことだ。 これらの精神障害は辛い過去を背負ったキャラクターに設定されることが多いと思うが、 共通して言えるのは、最終的に何らかの形で完治――多重人格・IFの場合は寛解の場合もあるが――することが望ましいということだ。 そういう意味で、これらの設定はシナリオ上のヒロインやうちよそ交流に向いている。 この特性を活かすなら、この手の問題を詰みの状態で提示するのはよくないだろう。 ところで、これらをPCの設定にして、何かシナリオ上の意味があるかと言えば特に無い。 そのため、うちよそがあまり歓迎されない場所でシナリオと直接関わらないサブストーリーを展開させたり、 そもそもセッション時間がシビアな場合に時間を取るようなことは避けたい。 創作の世界は、基本的に自分の意志のみでは変えられない現実と違い、思いのままに状況を作り上げられる。 ただし、その代償として、その設定が必然である理由が求められる。 精神障害とは、つまり精神の機能不全だ。快調であることに越したことはないであろうものをわざわざ設定する以上、その理由がはっきりしないと、リアリティに欠けるものが出来てしまう。 あなたがもしリアリティと個性のあるキャラクターを作りたくて精神障害を使おうとするのなら、そのPCが異常と気づかせるためだけに在るような設定ではなく、その設定でなければならない理由があるときに初めて持たせるのが良いと思う。 さいごに。 これは定石のようなものであって、当然例外は存在する。 創作と現実の精神障害は全く違うものだ。創作がこうだからと早合点せず、分けて考えてほしい。
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