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😶 魔女と見習いRPGフレッジウィッチ、リプレイ ゲムマ新刊のTRPG、魔女と見習いさんになって、立派な魔女を目指してがんばる! という楽しそうなゲームなんですけど、先日お友達にお声掛けして遊んでみました。 オンセの完全テキストでも、キャラ作成からじっくり取って、都合3時間ちょいだったので、さくさくと遊べて楽しいシステムでした。楽しかったのでちょっとしたリプレイです。 ● 「おーい。サキ……。……サキー!」 魔女が居を構える魔法の森に、叫び声が響いた。ふよふよと浮かぶ白い霧が、分厚いカーテンのように、声を阻んでいる。目に見えるほどの濃いマナが、木々の呼吸といっしょになって、森に満ちていた。魔女が住んでいる場所はみんなそうだ。人里から遠く離れたそういう場所で、魔女は世界を見守っている。 魔女の弟子のひとり、妖精のトリムは、霧を蹴散らして、森の中を歩いている。 燃え上がるような赤い髪に、白い手足をむき出しにして、あちこちを探している。彼女の内側から、春風のような温かいマナが噴き出て、霧を吹き散らしている。散り散りになり、渦を巻いて、木漏れ日に照らされきらきらと輝いた。スプーンで掬えそうな濃いマナにも、妖精であるトリムはへっちゃらな顔をして、我が物顔で歩いていた。 「……おーい。サキ、どこぉー……?」 言いかけて、ちょっと首をかたむけて、彼女は黙り込んだ。 ……見つけた! 次の瞬間、妖精は空を飛んだ。大きな木の枝に寝そべった、もう一人の弟子を見つけて。 そいつが何かするよりも早く、トリムは大きく息を吸い込んで、叫んだ。 「起きてー、サキ!!! お師匠様が呼んでるのー!!!」 「うにゃぁぁぁ!?」 寝ているところに、耳元へ大音量でがなりたてられた黒青猫のサキは、恨めしげな目つきでトリムを見上げていた。 [メイン] メイガス : 1D6 日常シーン (1D6) > 6 ・日常シーン表……⑥相談 「ししょー! サキ、見つけてきた! これでトリムのこと、もっと好きになった?」 「やあ、おかえり。早かったね」 魔女の家は、膨らんだキノコみたいな形をしていて、日当たりのよい丘の上に立っていた。トリムが、小脇に猫のサキを抱えて、魔女の家へと続くゆるやかな坂道を登っていくと、家の軒先に、彼女たちの「師匠」が待ち構えていた。腰かけた木箱の上でやや行儀悪く足を組んで、いかにも“魔女”という風貌の、へんてこな三角の帽子をかぶっている。大きくて、年季の入った煙管でぷかぷかと紫煙をくゆらせていた。 その隣には、くるくるふわふわの、可愛らしい精巧な羊の少年の人形が座っている。 「ししょー、すき~!」 「はいはい。ほら、おいで」 「えへ。えへへ~」 トリムが相好を崩した。頑是ない幼子のように、褒めて褒めて~! と駆け寄ると、妖精がまとう風がすぅっと煙管の煙を吹き消した。しょうがない、という表情で煙管を置くと、魔女は膝の上で適当にトリムを抱きかかえた。 トリムの腕からするりと抜け出した黒猫は、せっせと顔を舐めている。ちらりと魔女に目を向けた。 「魔女さま、魔女さま」 「ん。なんだい、サキ?」 「お悩み相談室にゃ。もっぱらこの家には、安眠できるような場所がないのが、目下問題にゃー」 魔女の膝であやされている妖精を横目でみながら、サキは訴えた。ちぇー。 「安眠ったって、具体的には、どーゆーんだい?」 「この家には静かな空間が不足しているにゃ。 魔女さまも、思案のためにも静かで落ち着ける空間が必要だと思わないかにゃ?」 「ふぅむ」魔女はこっくりとうなづいた。「まあ、犬と猫をいっしょに飼う時にも、お互いに入ってこれないプライベートな場所を作れ、とペットのしつけ本に書いてあったものねぇ」 妖精が垂れ流すマナが、熱いお湯から昇る蒸気みたいに、魔女の髪を揺らしている。 「眠れないなら」心地よさそうにうつらうつらしていた妖精が、急に魔女の膝からがばりと起き上がった。「トリムが子守唄を歌ってあげよーか!」 「に゛ゃぁぁぁ」サキはものすごい目つきをしていた。 魔女が、トリムの首の後ろをつまんで黙らせる。母猫が子供を運ぶときに似ていた。 「はいはい、けんかしないの」 「ぐぇー……。ししょー、犬飼うの?」 「いんや」下からひょいっと覗き込まれて、魔女は小さく微笑みました。 「もう飼ってるようなものだしねぇ」 「???」トリムの目に疑問符がいっぱい浮かんだ。 「にゃ……」早くも、サキはその場で小さくなって、お昼寝をする体制になっていた。 「そろそろ、あんたたちも、次の段階へ進んでも良さそうだね」 「……つまり、結婚ってコト!?」 魔女の言葉は、二人の弟子たちの修行のことを指していたが、あえて彼女は何も言わず、ただ黙って微笑んだ。 [メイン] メイガス : ▲導入シーン ある日、見習いたちが家の中を掃除していると、可愛らしいお人形を見つけます。 このお人形は、魔女である師匠が昔使っていた使い魔の人形です。 その人形は、瞳にオパールが輝いていて、くるくるとした巻き角に似合わず、おどおどとしたところのある男の子だった。 本日の、魔女さまからの修行は、これと同じ、魔法の人形を作る、というものだった。 「なにこれ動いてる! すごい!かわいい! ししょー天才! 結婚しよ!」 「わたしの好みは、自分より年上だよ」 「……!?」見慣れない人形に、サキは耳をぺったりと倒して警戒を露わにしている。 不真面目にも見える弟子たちではあるが、魔女を志した理由表では、サキが「魔法に憧れた、D2/6」、トリムが「師匠に一目ぼれ、D4/6」なので、修行、あるいは授業と聞くと、案外素直になる。 「出来の悪い生徒は、お夕飯抜きだからね」 (出来のいい生徒は結婚かな……?) ( ˘⊖˘).。oO(ラストの一言が天才過ぎて、夜中なのに大笑いしちゃった)
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