Nサブさんの日記
Nサブさんが書いた日記の一覧を閲覧できます。
日記一覧
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2023/12/20 05:01[web全体で公開] |
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2023/10/25 01:04[web全体で公開] |
😶 新作TRPGマモノスクランブル! マモスク楽しい! システムも超軽くていいですね。 マジでGMの負担全然なくて笑っちゃった。公式サイトさんからココフォルームとかも公開されているので、興味のある方は、ぜひぜひ。 自作シナリオ「春と修羅」 ●あらすじ PC①……あなたは孤児です。 身寄りのないあなたは、とある家族に引き取られました。 優しい養父と、同じ境遇である血のつながらない妹たちに迎えられ、少しずつ孤独を忘れていきました。 しかしある日、地下室にて偶然、自分たちが、凄惨な研究の実験台に集められていたことを知ります。 次に気が付いた時には、<トウキョウ>の路地裏に座り込み、妹の形見を握りしめていました。 路地の形に切り取られた<トウキョウ>の空を見上げながら、あなたは誓います。 復讐を為すための<クラン>を自分が結成し、必ずや、しかるべき報いを与えてやる、と。 ●以下、推奨ハンドアウト。好きなものを選択し、キャラシ作成の後、提出のこと。 ※けもみみ狂いPL向けに書き下ろしたため、シナリオNPCは全てけもみみである ①被検体 ②元スタッフ ③顧客 ④救助 PC①……世間から「ペットショップ」と隠語で呼ばれている実験場の、元販売品。 この世の終わりのような飼育環境から逃亡を果たした。 あなたは様々な出会いを経験し、「クラン」を結成後、再びトウキョウに戻ってきた。 PC②……ペットショップの元スタッフ。グロ耐性はなくても構わない。 あなたは神をも恐れぬ実験に恐れをなし、内部告発を行った。 店の前の街路樹に除草剤を巻くのが日課だった。 PC③……ペットショップの利用者。あるいは元利用者。 あなたは世間一般のペット程度では到底満足できない。そのため、闇ショップをよく利用していた。 太い客ではあったのだが、マナーが最悪だったため、つい先日店を出禁にされた。 あなたは復讐のため、都合の良い<クラン)を探している。 PC④……空手部員 あなたの友達が行方不明になった。 どうやら件のペットショップの近くで、腹筋ぼこぼこにパンチくらって連れ込まれた、という目撃情報があるようなのだが……? 今冬上映予定(上映済み)
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2022/08/13 23:40[web全体で公開] |
😶 フタリソウサ新規サプリ! ( ˘⊖˘).。oO(うほほーい新品のインクの匂い) →この本には、シナリオが22本入っています。 いずれも、探偵と助手が様々なシチュエーションで活躍するお話です。 ( ˘⊖˘).。oO(おお~…ええやん。気に入ったわ) →時には時代を超え、国を超え、巨大生物と対峙することもあるでしょう。 →巨大生物と対峙することも、 →巨大生物と →時には ( ˘⊖˘).。oO(……???) サプリ四冊目発売! シナリオ集でいうと二つ目で、やっぱり人気凄いですね、フタリソウサ。 残念ながら、イカレポンチの探偵さんと、チンピラ助手さんのコンビは載ってませんでした。シナリオ集なんだから仕方ないんですけど、ちょっと寂しい。 まー面白いもんね、フタリソウサ。 まず「知っていたカード」の存在がでかくて、この発明が、わりとこのTRPGミステリーっていう分野のブレイクスルーだと常々思ってるんですけど、なんか専門誌で取り上げられてたりしないんですかね。ボードゲーム的というか、マーダーミステリー系ならわりとありそうなんですけどね、知っていたカード。これをTRPGでやるなら、ぼやっと輪郭でだいたい把握させておいて、重要な部分はダイスで判定させる。 一回遊んだシナリオでも、助手さんでまた遊びやすいのもいいところ。再通過は諸説あるかもしれない。 あらすじざざっと読んだ感じ、大正時代とか中世の魔女狩り時代のやつとか面白そうです。 追加クラスだと、「悪魔的な探偵」と助手さんの「利用される人」がいい感じですね。息継ぎなしで海底の貝を食べるRPもできそうですよ! ……ピロリン♪ 何かが足元に転がって来た。 なんとそれは、新発売された「フタリソウサシナリオブック 探偵フェスティバル」だった。 ※ワァオー
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2022/04/08 04:11[web全体で公開] |
😶 ゆうこやシナリオ 「すすき野原に亡霊怪談」 ※昔話ルール使用 とある御山の大将殿は、化生のかしらで大の怪談好き。 年に一度の満月の夜、近隣諸国の変化たちを集めては、“本物”の百物語を執り行う……のだとか。 あなたも今宵招かれた変化のひとりだ。 ただし、友人の「人間」を連れている。 「おや、嬉しいねェ。アタシの生れの祝いに“御馳走”までやってきてくれるなんてねェ。 蠟燭の火を、途中でうっかり吹き消しちまわないよう、気を付けないとねぇ……」 真っ赤な舌がべろりと伸びた。 ・PL①~③ あなたは変化だ。 友人の戯作者(洒落本、滑稽本、人情本などの総称)に泣いて拝み倒され、渋々、人間風情を真夜中の山へ連れてきた。 しかし、頭から丸呑みにでもされてはさすがに興ざめのため、怪談の邪魔をしないようあくまでこっそりと、語り手に特技を宣言していき、無事に朝まで耐え忍ぼう。 ・PL④? あなたは変化だ。PL①~③の誰かと重複する。これは公開されない。 親分の信奉者であるあなたは、怪しげな噂にダボハゼの如く目のない友人を、バースデーケーキにすることにした。今のところ、首尾よく計画は進んでいるが……? 他のPLたちとは逆に、こっそり親分を手助けしよう。なんでさっさと告げ口しないのかというと、他のふたりと喧嘩になったら困るから。 ・車座で怪談は実にゆうこやっぽいし、その中で、ひとりだけが本物の変化が紛れ込んでいた……というのも、ゆうこや的で面白そうだなというところからシナリオがスタート。 PLが3人並んで「この中に……本物が潜んでいる!」ってやっても全然ばればれなので、逆に人間を隠そう、ということになった。今思ったけど、一人用のタイマンシナリオなら、これはこれでありだと思う。今度やろう。 シナリオ的には、怪談を語りながら、親分が、猛烈に眠たくなる甘い息を吐いたり、燃え盛る業火の幻影を見せてきたりする。それらを「あらそんな子供騙しな」としれっとした表情でやりすごしながら、隣に座ってる友人が「うひゃあ!」とぼろを出すのを何とか取り繕っていく想定。 派手に動くと術が露見するため、一度に一つ、判定をしていこう。ただし、隣の隣で他の変化がなにをしてるのかはよくわからないので、うっかりバッティングしてしまうと、かえって目立ってしまうのかも……? オチがまだ降りてこないんですが、たぶん失敗すると本当に食われてしまいそうなのが思案のしどころさん。 でも昔話的にはしゃれこうべがいっこ増えてもやむなし? ( ˘⊖˘).。oO(こいつほのぼのあったかTRPGの意味わかってんのか?)
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2022/03/31 05:15[web全体で公開] |
😶 スタリィドール新規追加サプリ! ※ 名前の略称で困ることで(僕の中で)お馴染みスタリィドール。 今回のサプリメント「双子座の小径」これはいいぞ! 何がいいってまず表紙のイラストがいい。これよ。 ※ まず「従者ルール」が面白そうだなって思ってですね。なにせ可愛くて。 元々スタリィドールって基本PL4人想定のルールらしくて、でもそれって人数的に中々厳しい……。ということで今回の、半分の2人で遊べるようにするルール。いつも星人形たちのそばにあって、知らず知らず意思を持ち動き始めた、自分だけのイマジナリーフレンドと共に冒険をするみたいです。 無機物ならだいたいなんでもよくって、従者も基本的にはPCと同様に管轄。以前に二重人格PCやったからわかるんですけど、案外一人二役って楽しいんですよね、という知見はぜひ広まってほしいところさんです。 特に戦闘がガラっと変わるので、「人数少ないスタリィドール」というよりは「従者を採用する時のルール」という感じ。 人間だけが神の名を唱える。常に我々のそばに寄り添うその名を想像力(イマジネーション)という。 あとあと、残り半分の誕生石! 基本るるぶでは、12のうちの6つだけの登場でしたが、今回で残りもようよう参加! 誰かから誕生日いつ?って聞かれたら、とりあえず4月って言っておけばダイヤモンド貰える可能性があるって本当? 今回で紹介される宝石の共通点のひとつが、「近年まで性質を誤解されていた」というのも面白いなと思いました。遥か古代の文献にさえ登場するトパーズは、実はペリドットと混同が著しく、神秘という薄膜を化学が引きはがし始めた近年になってようやく両社がはっきり区分され始めたんですって。 人々に混同されていた、性質が似ている宝石は、性格やスキルの傾向が似ているようです。いいですよね。 個人的にはアメジスト実装が嬉しいですね。象徴する1つには酒神ディオニュソス、狂気と絢爛の石!(宝石性格表4:デリカシーがない、5:口が軽い) 金銀妖瞳についても。(←古のオタクは、これにヘテロクロミアってルビ振らないでも読める) そんな星人形たちの瞳の宝石はもちろん、彼らの核であり、ハートであり、本質であるわけなんですが、ある日突然、宝石が「変質」してしまうことがあるのだそう。 この「オッドアイ」ルールを適応すると、特定のペナルティと共に、両者のステータス数値の弱い部分を適用しなければならないのですが、代わりに特技選択が二倍になるとか。 ぺ……ペルソナ……っ!(謎のカットイン) ルール解釈的には、これで同一PCでの宝石の変更(=戦闘スキルの変更など)が可能になったんでしょうか。 変質、という点が、個人的に大変いろいろ捗る要素で、フレーバー大好き人間だもんで、「これは私がお姉さまの遺志を継いだ証なのです……!」とかやれそうで、大変いいですね。元からそうだったわけじゃなくって、何かしらあったんだ、という設定をこしらえやすいこの、ね。 とかく新ルールが……新ルールが多い……!(※1) ※1(同様のセリフが冒頭リプレイにある) あとは「出張ルール」ですか。これは、最初の主人はPCたちそれぞれ別にいて、シナリオ上、新しい職場へお手伝いにやってきた、ということを設定するもの。これで元々の所属組織が違っても(≒別卓のPCでも)遊びやすくなりそう。 GM目線でいうと、基本るるぶだと、人形師(作成者)← →星人形(目覚めたばかり)という設定で始まるのは、エモの塊ではあったんだけど、結構気をつかうというか、ハードル高い人もいると思う。とくに野良とかではね。 このルールなら、「初めまして! 今日からしばらくよろしくお願いしますね!」で進むからやりやすい。 もちろん所属組織も増えていて、学校、商店街、騎士団が新たに設定できる。人形騎士団……インモラルな響きだ……(恍惚) つーか、なによりかにより、学校ですよ!学校!! つまり、制服!(もちろん指定がない学校、というのでもOKみたい) 今にして思えば、かつてランドセルを背負った時、初めての制服で首元が窮屈だなと感じた時、どうして誰も彼もがあんなにはしゃいでいたのか、理解できなかった。そして今ならわかる。あんなに小さかったのに、精一杯大人びた表情をして、ほっぺたも赤くして、そりゃあ、はしゃぎたくもなるさ! まー、そんな大昔のこと全然覚えてないけど! ネクタイ! ソックス! 短パン!! セクシー……えろい。 んほー! たまんねえぜ。 基本るるぶで登場していた、セブンス・ヘブンとか(メイドさん所属)祝福の鐘とか(星人形による劇団)、面白そうなのにまだ全然遊んだことなかったからね。 全員揃って同じ所属からスタートしなきゃだったから、なかなか……。 だもんで、今回の「出向」という形は、かなりやりやすそうでいいんじゃないかしらん。思うわけよね。「みんなでこうやろうよ」じゃなくて、あくまで「うちの子はこういう所属でこんな理由で出向してきました!」だから超簡単。これは日本人的な譲り合いすぎちゃう気持ちのやつかな。それともTRPG民が本質的に我が強いのか。 ( ˘⊖˘).。oO(総評としては……各所属の一日スケジュール表が可愛いのでみんな読んでくれ……頼む…) ※以下、前の卓の小リプレイです。 卓が始まる前に、上がったキャラシだけでリプレイを書き、 卓が終わった後に、本編で一ミリもなかった場面を書く男。 ※ 「……だって僕は、自分を信じているから!」 青緑色の瞳を不機嫌そうに瞬かせながら、ヴィオレットは行儀悪くソファーに腰かけていた。 テレビの画面では、冷たい夜空の中で、主人公と悪の親玉が二人っきりで対峙している。 ひとりが叫ぶ。……諦めなければ、夢はいつか、必ず叶う! 食い入るようにアニメを見つめながら、その実、ヴィオレットはまったく違うものを見ていた。 横目にちらっと伺えば、キッチンで忙しなく働いている、彼女の兄妹がよく見える。知らない誰かと話しながら、とても楽しそうにお菓子を作っているのだ。 ほんの少しの勇気があれば、「わたしも混ぜて」と言えたのに。 命を帯びた宝石の、作り物の胸の中には、どんなに一生懸命探しても、そんな気持ちは欠片も見つからなかった。 その視線は当然、魔女にはバレバレだった。 おぉい、ヴィオレットやぁい。わざとらしい猫なで声。 テレビはまた今度にしようや。おやつにしよう。お腹空いてないかェ? ……それを聞いて、ヴィオレットは小さく縮こまった。お尻の下と、背中のふわふわのクッションに埋もれるように、両腕それぞれに抱えた猫とサメのぬいぐるみをぎゅぅぅっと抱きしめて。ヴィオレットはもごもご呟いた。……いらない。一人でいい。放っておいて。 心の中ではわかっている。嘘つきの言葉だって。悪い子だ。でも、それですぐにお返事できるのなら、最初からできていた。嘘をつくのはとても嫌な気持ちになったけど、自分が嘘をついたって認めるのは、さらにとてつもないエネルギーが必要だった。 カチカチ、カチコチ。床を爪が叩く音がした。 ネジ巻き細工の寝坊助フクロウが、わざわざヴィオレットの隣までやってくると、再びそこで、ぐーすか船をこぎ出す。普段は工房の壁の鳩時計の中で、年がら年中寝ているくせに。大方、彼女のふわふわクッションが目当てなのだろう。 ヴィオレットがそいつのおでこを「ちょんちょん」と突っつくと、フクロウは驚いた顔をして飛び上がった。 ……キッチンに立つココットは、ヴィオレットが思っていたほど、楽しく手を動かしていたわけではなかった。 彼女のきょうだいが気になって、しばしば、手を止め、隣の魔女を見上げる。料理が好きだがのんびり屋で、よく眠そうな表情だ、とひとに言われるココットだが、その時は珍しく、はっきりと不満を顔に出していた。けれども、魔女は(大丈夫だよ)といわんばかりに片目をつむるだけだったのだ。 ココットたちの作成者は、ダンテという名の人形師であり、この魔女は主人の古いツテなのだそうだ。どう見ても成人未満の少女にしか見えないのだが、見かけによらず、これで結構長生きらしい。年の功ではないが、料理を教わるにはうってつけですよ、と勧める主人の言葉に頷いたココットだったが(彼は年下の星人形たちにも敬語で接する)、決断を早まったかな、という気持ちがむくむくと湧いてくるのを抑えきれないでいた。 いいかぁ、ココットちゃんや。料理は……化学! んで、台所は最古の錬金術の舞台だったのサ。 豪快に笑いながら、明らかに「科学」とは程遠い目分量でどばどばと調味料を入れている。先日仲良くなった星人形の友達が見れば、人当たりの良い彼の笑顔もひきつること間違いなしだと思った。なにしろ彼は元が最先端科学技術の結晶なのだから。 ……お? お嬢ちゃんや、疑ってんなァ? ……安心しなって、何百年生きてると思ってる! 明らかにそれは虚偽だと確信した。 彼女の、長く伸びた金髪はぼさぼさで、手入れもあんまりされてなくて鳥の巣のようだったし、爪はココットの倍ぐらい長くて色とりどりに艶々と光っていたし、極めつけに、主人のこの工房へとやってきた時には、キセルをぷかぷか吹かしていたのだから。 じとーっとした目で内心そう評価を下しているココットに、あくまで魔女は屈託なく笑いかける。 背丈も星人形のココットとほとんど変わらないぐらいなのに、可愛らしく微笑む少女のその瞳の色だけは、びっくりするぐらいに陰影が薄く見えたのだった。 清潔を死守しなさいという言葉は、ココットが、最初の冒険の時に、成り行きで師事した医者の先生から口を酸っぱくして言われたことだった。 それは臨時の野戦病院での出来事で、仲良くなった友達はその時に戦った堕落した星人形で、科学の徒である彼の心の世界では、機械人形たちが戦い、傷つき、ココットはネジと歯車が散乱する病院の中で清潔を保つことの意味を問う暇もなく、ごしごしと強く石鹸で手を洗っていた。 まだまだ、忘れることなんてできそうにないぐらい、鮮明に覚えている。 魔女の瞳は、その時の先生の目と少し似ていた。 (そういえばココットさん、本編では、ペストマスクのお医者さまにご教示されてましたね。あのシーン好きなんですよ) ( ˘⊖˘).。oO(じゃあ何でそこ書かないんだこいつ……?)
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2022/02/06 07:40[web全体で公開] |
😶 スカイノーツリプレイ ※ ヴィクトリアシティは、その日の朝、空から色鮮やかな音楽が降ってきて、一日中鳴りやまなかった。 上質な弦楽器の調べが、メインストリートに並ぶ屋根の上でリズミカルに跳ね返り、身を震わせて歌い踊った。 アーリャは、真っ赤な薔薇を襟元から覗かせて、兄の袖を何度も機嫌よく引っ張った。(こんなご機嫌な日には、みんなでランチにするべきよ。そうじゃない?)そんなふうに懇願した。 痩身で優しい顔立ちをした兄と、小柄で薔薇のような妹。彼らは似ていない兄妹だった。小ぶりな眼鏡の奥で、オスカーは難色を示した。 「僕らはただの仕事仲間だよ」 とはいえ、彼らはあまり似ていない兄妹だったが、彼が、妹の言葉に反対するはずがなかった。彼の愛すべき妹の哀願は、厳密には「言葉」ではないのだが……。 ぴぃぃ……という、空を引き裂くような、甲高く激しい笛の音。一度でも息継ぎをしたなら、ぷつんとそこで音色が途切れて、全ての旋律が台無しになってしまいそうな、雄大で繊細な調べだった。 「きれーな曲だよね。朝からずっと鳴ってるけど」 ほややんとした調子で、エルネスティーネが言った。潰した芋をもぐもぐと頬張りながら、「誰かの結婚式とかかな」と付け足す。 「盛大だねぇ。お金もたっぷり掛かってそうだなー」 「ふん。金持ちはやつことが違うね……!」 「あの船かなぁ?」 エルネスティーネが、発着場にゆっくりと降りていく飛行船を行儀悪くナイフで指し示したが、あいにく、モーブはそれに返事をする余裕がなかった。アーリャに片手を引かれ、指の間に、フォークを次々刺していくゲームを強制させられている。握った片方の手のぬくもりと、もう片方の痛みの予感とで、彼の表情はぐんにゃりと歪んでいた。やがて、アーリャが目を閉じて、声もなく歌を歌い始めた時に(それでもフォークは止めないでいるのに)、彼の悲鳴は最高潮に達した。 アーリャの唇から零れるのは、愛の歌。初恋のときめき。片思いのせつなさ。彼女は声なく歌い上げる。それは燃え上がる恋の歌。そして憎しみの歌……。 小さな舞踏会を中断したのは、やつれた花嫁だった。 彼女は、飛行士たちに空を飛ぶことを依頼し、彼らはそれを受けた。 そして物語の幕があがった……。
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2022/02/05 07:03[web全体で公開] |
😶 「ゆうこや四谷怪談、お岩さまのお家事情の巻」 ・ゆうこや昔話ルール仕様 ・あらすじ とあるお武家さまのお屋敷にて、夜な夜な、人の言い争う騒ぎが途絶えないのだそう。 その剣幕たるや凄まじいもので、地獄の一丁目でもこうはならないだろうと人々は言い合います。そして、いつしか家裡に悪しき気が集まって、よくないものを引き寄せてしまっているのだとか。なんと暗がりに怪異や鬼火が飛ぶのを見たものさえいるのだそう。 元をただせば、お武家屋敷の一人娘、大層美人と評判だったお岩さま。 彼女が病に伏して後、体の方こそ癒えたけれども、顔中に恐ろしい傷跡が残ってしまったのだとか。 そのお岩さまが、何の間違いか、婿を取ってしまった。 それがいけなかったのだと、人々は口々に噂しておりました。 人間、眉目秀麗なるは仏の覚えもめでたく、反対に、形相に難ありはその心根も穢れているためなのだ、とか。 お岩なる妻はまさにこれ、気性激しく気位は高く、烈火の如き女性なり。夜な夜な、入り婿の夫、伊右衛門を苛め抜く、のだとか。 いいや、そもそも、入り婿の伊右衛門こそが此度の騒ぎの火種である、のだとか。 はじめから、悪しき魂胆ありて、あの貧相のお岩さまと婚姻したのだとか。まんまと沿うておいて、夜な夜な、女遊びにばくち打ち、お家の乗っ取りを企んでおったのだとか。お岩さまの父親をその手にかけたのもこの伊右衛門なのだ、とか。 ・PC①~③ ・あなたは変化だ。 昔、お岩さまにご飯を頂戴したことがあり、以来、度々彼女の家へ遊びに行っている。彼女が、正しいと信じていることを決して曲げない、頑固だが立派なひとだと知っている。 病んでから塞ぎがちなのを心配していたが、婿を貰い、あたたかな家庭を築いたのを見て、一安心していた。その筈だったけれど……。 ・あなたは変化だ。 昔、伊右衛門さまに、とある荒事の助太刀をして頂いたことがあり、以来、度々親交がある。彼が、無口で不愛想だが、暮らしている同じ貧乏長屋の子供たちに何くれとなく世話を焼くような、優しい気質であると知っている。 この度お岩さまに婿入りがなり、これで漸く武士の務めが果たせると、生真面目な表情であなたに報告してくれた。その筈だったけれど……。 ・あなたは変化だ。 二人の共通の知り合いであり、婚礼の仲人を務めた。普段から化けて人里に降りたりしているのかもしれない。 亡くなったお岩さまの御父上の古い友人でもあり、岩を頼む、と生前に伝えられていた。 ( ˘⊖˘).。oO(ゆうこや無限に遊びたいんだけど時間がない。やることが……やることが多い……! 労働はクソや) . (ガラテア準制限に緩和してください。おながいします)
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2022/01/24 00:58[web全体で公開] |
😶 スタリィドールリプレイ 未成年飲酒ちゃんすき ※ 「なんでもいいから、何か雰囲気のあるBGMをかけなさい」 赤い瞳の人形が、優雅な仕草で指を鳴らす。その言葉に、そばに控えた人形師が「かしこまりました」と応じた。 暖かい室内に、盲目のシンガーの異国の歌声がゆるゆると響き渡り始めた。 (My smiling face, with laughter on the side, You’d say no doubt I get passion every night……) (……僕の笑顔と笑い声。君には、情熱に燃えているんだって聞こえるのかな) ルビーの加護を持つ星人形(スタリィドール)、カベルネは、満足げに頷いた。 ヒトの造形を忠実に彫り込んだ、というよりは、老若男女問わず、親しみやすい愛らしさを念頭に形作られた鼻梁。腰まで届くようなブロンドの髪は、邪魔にならないように背中で一くくりにされている。勝ち気で、陽気な色の乗ったその表情が、さっとテーブルの上を走った。 「さっ、エルモ、どうぞ座って。 マスター、最初のナプキンを取りなさい」 そう言って、気品のある所作で、テーブルの対面と、自らの造物主へ手をのべた。 「はい。我が魔王さま」 人形師は、地味な、目立たない家来の服装に身を包み、ごくごく平凡な見てくれをしていた。テーブルナプキンを折りたたむと、彼女の首元に慣れた様子で巻き付けた。 「まずはワインを。昨日のやつがいいわ」 「はい。我が魔王さま」 「ピーマンは入れちゃダメだからね」 「はい、我が魔王さま。 お言葉ですが、貴方さまは、いわば我々の象徴。下々は貴方さまを見て、それがすべての基準となります。そのような責任ある方が、緑黄色野菜ごときに屈するなど、決してあってはならないと愚行致します」 「う、うむむ……」 唯々諾々としていた人形師の思わぬ言葉に、カベルネが口をにごす。すると、人形師はそのまま身を屈めて(少し窮屈そうだった)ひそひそと耳打ちした。 「魔王さまの分は、かなり少なくしてありますので……」 「……うむ、それもそうか!」 雲を吹き散らすように、カベルネの顔色がさぁっと晴れた。 「臣下の思いをくみ取るのも、また、王たる者の務めじゃな」 「まさしくその通りです、我が魔王さま」 そのあいだ、もう一つの席に座る、海賊の星人形、エルモは憮然とした表情を隠そうともしていなかった。 エルモは七つの海をまたにかける大海賊、青い神の石を瞳に宿す星人形だ。 凝った装飾の施された衣装は、港から港へ渡り歩き、略奪を繰り返してきた彼の航海と富の象徴……古来、彼らは略奪“される側”に決してならぬために、財産というものを全て物に変えて身に着けて歩いた、その名残りだ。皺一つないシャツ、金に輝く重たい飾りボタン、分厚いブーツ。片手がフックじゃないのがちょっと惜しいな、と彼は少しだけ残念がっていた。 赤を基調とした鮮やかな衣装の色合いは、彼の淡い美しい薄桃の髪色にあつらえたかのように映えていた。 もちろん、彼は星人形として目覚めたばかりなのだから、それも当然だった。 テーブルに並べられた晩餐のシチューは、バターの香ばしい良い匂いがした。 (紛失) 「また腕をあげたな」 食事がひと段落してから、カベルネが人形師に話しかけた。 「今日はエルモのために、一段と腕を振るいましたので」 「うむうむよかろう」 彼女は笑って首肯した。よい働きじゃ。褒めてつかわそう。 「ワシが野望を成就した暁には(※人間になったらしたい夢のこと。世界征服)、世界の半分……はあいにく我が愚妹のものじゃが、さらにその何分の一かは……くれてやろう」 「望外の喜びにございます」 カベルネは気取った仕草でコップを持ち上げた。中には、しゅわしゅわしたグレープ風味のジュースが並々と注がれていた。 昨日、彼女は人形師に、本当のアルコールから何から色々と運ばせて……お酒や苦い味のはとてもとても不評だったので……以降、彼女の指す「ワイン」はこれに決定された。 ※ 神仏に誓って、提出されたキャラシの魔王さまに寄せたのではなくって、前に遊んだ卓の人形師さんが、いいキャラしていて個人的に気に入っていたので、今回も同じ所属でしたし、再登場をお願いしようかな、と考えていたんです。ただみんなキャラいい感じに濃いし、逆にコンソメスープみたいなのが味が締まるかなと思った次第です。 ※まだセッションが始まっていないため、実際の商品とイメージが異なる可能性が非常に高いです
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2021/12/27 07:27[web全体で公開] |
😶 ゆうこや新サプリ! ゆうやけこやけ追加サプリ「ふるさとこみち」発売おめでとうございます。めがっさ嬉しい。 ゆうこや昔話! 今回の舞台ははるか昔、人々が田んぼを耕し、妖怪変化たちが夜を闊歩する、そういう時代。 毎回恒例ですが、サンプルキャラクターが可愛いんですよね。今回は石霊(お地蔵様やご神体の岩など)、天狗、龍、牛、氏神! かなめさんが可愛くてすき。あと、牛の変化って珍しくて面白そう、なんか遊んでみたいですね。 データ集的なところを見ると、「汎用特技」ということで、今までの枠組みにとらわれない変化の作成が可能になっているみたい。好きな特技と弱点をばーっと選んでぱぱっとオリジナル変化作成! っしゃあ!!(おたけび) ・龍神様の委任状 せっかくなので早速新種族新テーマでシナリオした味。お正月ぐらいに隙を見て卓立てたい
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2021/12/11 06:23[web全体で公開] |
😶 魔女と見習いRPGフレッジウィッチ、リプレイ ゲムマ新刊のTRPG、魔女と見習いさんになって、立派な魔女を目指してがんばる! という楽しそうなゲームなんですけど、先日お友達にお声掛けして遊んでみました。 オンセの完全テキストでも、キャラ作成からじっくり取って、都合3時間ちょいだったので、さくさくと遊べて楽しいシステムでした。楽しかったのでちょっとしたリプレイです。 ● 「おーい。サキ……。……サキー!」 魔女が居を構える魔法の森に、叫び声が響いた。ふよふよと浮かぶ白い霧が、分厚いカーテンのように、声を阻んでいる。目に見えるほどの濃いマナが、木々の呼吸といっしょになって、森に満ちていた。魔女が住んでいる場所はみんなそうだ。人里から遠く離れたそういう場所で、魔女は世界を見守っている。 魔女の弟子のひとり、妖精のトリムは、霧を蹴散らして、森の中を歩いている。 燃え上がるような赤い髪に、白い手足をむき出しにして、あちこちを探している。彼女の内側から、春風のような温かいマナが噴き出て、霧を吹き散らしている。散り散りになり、渦を巻いて、木漏れ日に照らされきらきらと輝いた。スプーンで掬えそうな濃いマナにも、妖精であるトリムはへっちゃらな顔をして、我が物顔で歩いていた。 「……おーい。サキ、どこぉー……?」 言いかけて、ちょっと首をかたむけて、彼女は黙り込んだ。 ……見つけた! 次の瞬間、妖精は空を飛んだ。大きな木の枝に寝そべった、もう一人の弟子を見つけて。 そいつが何かするよりも早く、トリムは大きく息を吸い込んで、叫んだ。 「起きてー、サキ!!! お師匠様が呼んでるのー!!!」 「うにゃぁぁぁ!?」 寝ているところに、耳元へ大音量でがなりたてられた黒青猫のサキは、恨めしげな目つきでトリムを見上げていた。 [メイン] メイガス : 1D6 日常シーン (1D6) > 6 ・日常シーン表……⑥相談 「ししょー! サキ、見つけてきた! これでトリムのこと、もっと好きになった?」 「やあ、おかえり。早かったね」 魔女の家は、膨らんだキノコみたいな形をしていて、日当たりのよい丘の上に立っていた。トリムが、小脇に猫のサキを抱えて、魔女の家へと続くゆるやかな坂道を登っていくと、家の軒先に、彼女たちの「師匠」が待ち構えていた。腰かけた木箱の上でやや行儀悪く足を組んで、いかにも“魔女”という風貌の、へんてこな三角の帽子をかぶっている。大きくて、年季の入った煙管でぷかぷかと紫煙をくゆらせていた。 その隣には、くるくるふわふわの、可愛らしい精巧な羊の少年の人形が座っている。 「ししょー、すき~!」 「はいはい。ほら、おいで」 「えへ。えへへ~」 トリムが相好を崩した。頑是ない幼子のように、褒めて褒めて~! と駆け寄ると、妖精がまとう風がすぅっと煙管の煙を吹き消した。しょうがない、という表情で煙管を置くと、魔女は膝の上で適当にトリムを抱きかかえた。 トリムの腕からするりと抜け出した黒猫は、せっせと顔を舐めている。ちらりと魔女に目を向けた。 「魔女さま、魔女さま」 「ん。なんだい、サキ?」 「お悩み相談室にゃ。もっぱらこの家には、安眠できるような場所がないのが、目下問題にゃー」 魔女の膝であやされている妖精を横目でみながら、サキは訴えた。ちぇー。 「安眠ったって、具体的には、どーゆーんだい?」 「この家には静かな空間が不足しているにゃ。 魔女さまも、思案のためにも静かで落ち着ける空間が必要だと思わないかにゃ?」 「ふぅむ」魔女はこっくりとうなづいた。「まあ、犬と猫をいっしょに飼う時にも、お互いに入ってこれないプライベートな場所を作れ、とペットのしつけ本に書いてあったものねぇ」 妖精が垂れ流すマナが、熱いお湯から昇る蒸気みたいに、魔女の髪を揺らしている。 「眠れないなら」心地よさそうにうつらうつらしていた妖精が、急に魔女の膝からがばりと起き上がった。「トリムが子守唄を歌ってあげよーか!」 「に゛ゃぁぁぁ」サキはものすごい目つきをしていた。 魔女が、トリムの首の後ろをつまんで黙らせる。母猫が子供を運ぶときに似ていた。 「はいはい、けんかしないの」 「ぐぇー……。ししょー、犬飼うの?」 「いんや」下からひょいっと覗き込まれて、魔女は小さく微笑みました。 「もう飼ってるようなものだしねぇ」 「???」トリムの目に疑問符がいっぱい浮かんだ。 「にゃ……」早くも、サキはその場で小さくなって、お昼寝をする体制になっていた。 「そろそろ、あんたたちも、次の段階へ進んでも良さそうだね」 「……つまり、結婚ってコト!?」 魔女の言葉は、二人の弟子たちの修行のことを指していたが、あえて彼女は何も言わず、ただ黙って微笑んだ。 [メイン] メイガス : ▲導入シーン ある日、見習いたちが家の中を掃除していると、可愛らしいお人形を見つけます。 このお人形は、魔女である師匠が昔使っていた使い魔の人形です。 その人形は、瞳にオパールが輝いていて、くるくるとした巻き角に似合わず、おどおどとしたところのある男の子だった。 本日の、魔女さまからの修行は、これと同じ、魔法の人形を作る、というものだった。 「なにこれ動いてる! すごい!かわいい! ししょー天才! 結婚しよ!」 「わたしの好みは、自分より年上だよ」 「……!?」見慣れない人形に、サキは耳をぺったりと倒して警戒を露わにしている。 不真面目にも見える弟子たちではあるが、魔女を志した理由表では、サキが「魔法に憧れた、D2/6」、トリムが「師匠に一目ぼれ、D4/6」なので、修行、あるいは授業と聞くと、案外素直になる。 「出来の悪い生徒は、お夕飯抜きだからね」 (出来のいい生徒は結婚かな……?) ( ˘⊖˘).。oO(ラストの一言が天才過ぎて、夜中なのに大笑いしちゃった)
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2021/12/01 03:57[web全体で公開] |
😶 ゆうこやシナリオ 盛るペコ。サプリ発売に備えてシナリオを盛るペコ。 でんき/あくって耐性一ミリも噛みあってなさそうだけど大丈夫? 〇シナリオ2 「オキシジェン・デストロイヤー」 それはとある田舎町。 さほど有名ではありませんが、この町を舞台に撮影された特撮ヒーローシリーズが、動画共有サイトにアップロードされていて、ひそかに人気を博しています。 とある日曜日。 仮面をつけたヒーロー役のお兄さんの前で、一人の女の子が騒ぎ立てていました。 どうやら、ヒーローに強く憧れていて、「自分も一緒に戦う!」と意気込んている様子ですが……。 変化たちは、彼女が同じ、変化の狼なのに気が付きます。 無理やり参加しようとする彼女に先回りして、変化たちは、はたして無事に、撮影を成功させられるでしょうか……? ・ゼロサンダー 特撮ヒーロー。動画サイトに作品がまとめられている。多次元宇宙の悪役、暗黒帝国と一人戦っている。 作品内では、背後のエキストラ(おそらく本当に町で暮らしている住人だと思われる)にモザイクがかかる程度で、戦闘シーンまでのほぼ全てが無編集という荒々しさが、一部の特撮マニアに受けているようだ。 戦闘で負傷した傷が中々治らない、壊された建物はそのまま、現実と時間がほぼリンクしているなど、映像中はかなりリアルな世界観。 投稿間隔はまちまちだが、作中時間の経過と共に襲撃の頻度が高まっていく。暗黒帝国の強大さと、クライマックスが近づいていくことを示す演出のようだ。 日曜日の朝に一括で投稿される。 ・ミソラ 狼の変化。幼いが、真っ赤な正義の心を持つ。 故郷の山に捨てられていた、ブラウン管テレビに映る特撮ヒーローに憧れを抱いたようだ。 まだまだ半人前だが、正義のため、一族郎党を振り切って山を飛び出してきた。人の町の約束事や、変化としての常識に疎い。 必殺技は次元一閃。 ・シーン1 言い争う二人を見かける場面から始まります。 ミソラが制止を振り切り、「アタシも手伝うから!」と吠えて走り去ってしまったため、彼女を探すようゼロサンダーから頼まれます。 町中に浮かぶ、暗黒帝国の悪事の痕跡である黒い風船をたどりつつ、変化たちは狼の変化を探し出します ①君はヒーローが好きだ。最近、とある特撮の撮影をやっていると聞き、この町を訪れた(ミソラの好感度にボーナス。エンディングで後継者の選択肢が出る) ②君は山に住む狼たちとのつながりがある。逃げ出した若い変化を探して、この町にやってきた(ゼロサンダーの好感度にボーナス。エンディングでミソラを連れて帰るか選択する) ③あなたはたまたまこの町を訪れた。交通の便は悪いが、中々良い眺めだ(暗黒帝国との対決する判定にボーナス) ・シーン2 無関係の通行人を人質にされ、暗黒帝国の手中に落ちてしまったミソラ。 彼女を助けるべく、変化たちは強敵、暗黒怪人バルーンズと対峙し、ついにその弱点を見抜き、撃破します。 しかしそこに、暗黒帝国幹部、次元怪人のオー・ディオが現れ、「ゼロサンダーをおびき寄せ、暗黒次元に閉じ込められたのは、お前たちのおかげだ」という謎の言葉を残していきます。 ・シーン3 暗黒次元へ乗り込み、ゼロサンダーを助け出します。負傷したゼロサンダーのため、変身までの時間を稼ぎます。 その後、毎週投稿される動画への謎と、ミソラの「ヒーローになりたい」という願いに向き合って、エンディングです。
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2021/11/25 00:15[web全体で公開] |
😶 ゆうこやシナリオ 盛るペコ盛るペコ。 ゆうやけこやけ追加サプリ発売に向けて、今のうちにシナリオを作って盛っておくペコ。 〇シナリオ 「神様の委任状」 ある日、土地神様の祠から、とてつもなく古い力を持った「委任状」が無くなっちゃった! それを持っていると、あらゆる災難を退け、あめつちの理を理解し、まるで“全てを許された存在”であるかのようになってしまうんだって。 御山で一番長生きの大樹の変化、木霊の精霊のお爺さんが、あなたたちに枝葉を揺らしてお願いしてきます。 「探しておくれ、幼き変化たちよ。あれが、悪意ある者の手に渡らぬうちに。 委任状が“白紙”のうちに……」 一方、御山から少し離れたとある町では、朝からてんやわんやの騒ぎが起きているみたいです。 町の憩いの銭湯のお湯に、大量のお花が浮かんで真っ赤に変わってしまったり、小学校の時計が逆さに回るようになってしまったり、辺り一帯の桜や花々が一斉に狂い咲きしてしまっているのです。 委任状のことと、なにか関係があるのでしょうか……? ・猿の変化 委任状を持ち出した。天涯孤独でひどいイタズラもの。 親の躾でなんにでもちゃんと名前を書く。 ・大樹の木霊 山でいちばん長生きな変化。のんびり屋で、まともに意思疎通をすると小一時間はかかる。 昔々の、ひとと変化たちがまだ仲良くなかった頃から生きている。 ・委任状 御山で委任状という言葉が囁かれるようになったのは、今からだいたい400年ぐらい前。 桜もちが好きらしい。名前はない。
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2021/09/24 06:17[web全体で公開] |
😶 新作TRPGバケノカワ 誰かのために成りかわるTRPG バケノカワ! “誰か”の大切だった人を笑顔にするために、 “誰か”を演じるカイブツたちの物語。 あなたは「カイブツ」となり、不思議な遊園地で誰かの笑顔の為に働いています。 死んでしまった誰かと契約を行い、その外見を借りています。だから「バケノカワ」。 その契約の内容は、「大切な人たちを悲しませない」こと……。 ……という、世界観だけですごい面白そうなシステム! ぱっと見、人の味を覚えた怪物が「ママ……どこなの……? そこにいるの……?」って食う直前の言葉を真似して次の獲物をおびき寄せるあれかな? って思ってたら、どうやら違うみたいです。 でもさあ、そもそも契約の時点で、依頼人のその人は……なワケじゃないですか。 カイブツたちは、ぼんやりとした共通思考、誰かを笑顔にしたい、という原理を持っていて、遊園地に来た「誰か」の大切な人に、楽しんでもらえるパレードを実行する……っていうのが本作の流れみたいなんですけど、考えてるだけでせつないですよね。ちょっぴり寂しい……でもだからイイ(業が深い) ちょっと内容的なお話をすると、おおまかに、オズの魔法使い、不思議の国のアリス、アンデルセン童話、グリム童話をモチーフにしたパビリオン(所属)があるみたいです。 それらからPCを作成するわけなんですが、中身の「カイブツ」と「バケノカワ」、作成するのはこの二つ。 そして「チェインPC」という役割が一人だけいて、これはシナリオからバケノカワを用意されるみたいなんです。という感じで、物語は、キャストとして働くあなたたちの一人にある日、契約した相手の人間が遊園地にやってきて、特別なパレードを企画する……というような感じで進んでいくみたいです。いいですよね、お当番会。ほかの二人は(PLは三名で固定)それをサポートするんだけど、またいつか、自分にとっての「本番」がやってくる……。 くそぅ、早く遊んでみてぇぜ。 個人的な性癖で申し訳ないんですけど、僕が一番好きなのは、癖が混ざる、というところですね。中身のカイブツと、外見のバケノカワの。 どういう原理かはよくわかりませんが、どうやら、バケノカワとして被った人間の記憶を、ぼんやりと思い出したりするみたいなんです。ゲーム的には、カイブツの癖とバケノカワの癖の二種類が設定されてるわけですね。 ぐるぐるかき混ぜたカフェオレみたいで、面白そうじゃないですか? 砂山の問題ってのがあって、砂山からスプーンで一杯すくっても、砂山は変わらないじゃないですか。 コップでも、スコップでも変わらないかもしれない。でも最後まで掘り尽くすと、そのうちに、砂山はただの数粒の砂になって、手元の方に砂山ができる。 じゃあ、砂山がそうでなくなるのは、いったいどこからなのか? また、臓器移植で、心臓を移植されて、嫌いだったものが急に好物になってしまった、という不思議なことがあるらしいです。 現在の科学で、脳が考える葦であることはどうやら確実みたいです。けれど、それはあくまで神経細胞の火花でしかなくて、僕たちはまだ、魂がどこにあるのかも、よくわかっていません。 ……まあいいじゃないですか、そんなことは。 地下の国からやってきたカイブツたちは、名前もないし、心もありません。 それでも、一生懸命がんばれば、誰かを笑顔にすることだって、できるかもしれませんよ。 かつてのあなたの大切な人のために、夢のようなパレードを、今こそ始めてみましょうよ。
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2021/09/19 10:24[web全体で公開] |
😶 ゆうこやシナリオ ゆうやけこやけ、新版追加サプリ発表おめでとうございます。 うれしみ。 ・「千年霊薬」 土地神様。それは全国に流れる龍脈の管理者でもあり、その土地の顔役でもあります。 そんな土地神様たちは、年に一度ぐらい、最高神(うんと偉い神様)に、その地を治める資質があるのかどうかを問われるのだそう。 しかし神様、今年はすっかり準備を忘れてしまっていたご様子で……? 「あなや、こ、これはマズイのではあるまいか~!?」 (人物) ・土地神様 尊大で横暴。でも根は小心者で、ことなかれ主義者のノンポリの日和見もの。 近所に終生のライバルの神様(幼稚園からの幼馴染)がいて、今年こそはぎゃふんと言わせたいらしいよ。 ・土地神様 ライバル。 こっちの地元の名産は砂糖漬けしょうが酒なんだってさ。 吹き込む夜風に、蝋燭の灯が頼りなく揺れております。 神様は、文机に書き込む手を止めて、ふと呟きました。 「いや待てよ。今宵は幾月か?」 不安そうな表情は、出かけるときに、家の鍵閉めたかしら? と心配する時のあれに似ておりました。 「……しまった! ……もう明日、明後日ではないか!」 着物の裾をからげて、慌てて長持をがさごそと漁ります。2つの尾っぽがあちこちへ、内心の憂いを表すように、白金の毛並みを逆立てて畳の上で荒れ狂っておりました。 物入れからは、出るわ出るわ、「優しい山の生き物の観察日記」「毎日こつこつ~簡単地脈お手入れセット」などといった冊子が、封も切られぬままごろごろと飛び出してきました。 「ぬお~! こ、これは参った! 今からでは、とてもとても間に合わぬではないか~~……!」 それらを胸に抱えて、神様はおいおいとすすり泣いておりました……。 ・「紅い牡丹に唐獅子の」 むかしむかし、あるところに、うら寂れた神社がありましたとさ(だいたい2ヵ月前ぐらい)。 ビルとビルの間のせせこましい所で、風抜けも悪く、なんとなーくじめじめとしているようでした。 境内では、土地神様とその神使が、のんきな調子で話し込んでおりました。 「……我が主! これこの通り、先ほど辺りをほっつき歩いていた餓鬼を捕まえましてございます! ささ、新鮮なうちにお召し上がりくだされ!」 「ん~! んん~!!」 背は低いが体躯のがっしりとした、こわもての男性が、足元のずた袋を示していいました。 そこには近所の小学生の男の子が、雁字搦めに縛られ転がされておりました。まだ息があるようで、じたばたと暴れておりました。猿ぐつわのため、言っている意味はよくわかりません。 これは大変なことです。世が世なら、犯罪になってしまってもおかしくありません。 呼ばれた土地神様は、神使の暴挙にため息をつきました。秩序の守り手であり、その土地の管理者でもある土地神様ならば、そんな行いは到底許せるものではないのでしょうね。 「はあ……なんとも気の進まぬことじゃ。本当に、こんなものを喰らわねばならぬのか……? 見ればまだ乳臭い餓鬼ではないか。あな恐ろしや。暴れおるし、骨ばかりで喰う場所も少のぅし、おまけに臭い。臭くて鼻が曲がりそうじゃ」 「淡禅さま、何を弱気なことを仰いますか! まずは御身に、かつての御力を取り戻していただかなくては……!」 土地神様は、形の良い鼻先に皺を寄せて、心の底から嫌そうな表情をしていました。抜けるように白い肌に、女性のように紅を刺していました。 土地神様の気持ちを知ってか知らずか、神使はごつごつした体を丸めて、料理本を熱心に読み込んでいます。 そうして二人が話し込んでいる隙に、縛られていた男の子が、自力で縄をほどいて、いままさに立ち上がろうとしています。 「やれやれ……儂も落ちぶれたものじゃなあ。こうまでして、生き恥を晒す意味があろうか……?」 「むむむ。ひとの子はあまり火を通さぬよう、さっと湯にくぐらすぐらいが丁度良いそうです。肉が固くなってしまうそうですな。薬味に季節のものも添えると……」 「……テメーら、この、人さらいどもー! 覚悟しろー!!」 「ぎゃー!? き、きさまー!!」 背後から膝を蹴り抜かれ、神使はたまらず悲鳴をあげます。すぐさま二人は取っ組み合いを始めてしまいました。 そんな喧騒をよそに、土地神様は物憂げに嘆息をし、ぽつりと「……腹が減った」と呟いておりました。 ・最近この辺りで神隠しがあったようだ、原因を調査しよう! ・昔お世話になった神使が困っているみたいだ、今度尋ねてみよう! ・知らない神社に迷い込んでしまったみたい、向こうで話しているひとたちに道を聞いてみようかな……?
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2021/08/17 03:42[web全体で公開] |
😶 初インセインしてきました 僕(ガンダムしてぇな) 友人「前TRPG誘ってくれるって言ってたじゃん!いつ誘ってくれんの?」 僕「忘れてた。じゃあインセインでいい?(一度も遊ぶことなく積んでたため)」 という高度な政治的駆け引きの末、川村人志/逆さ吸血鬼様作「面影島奇譚」遊んできました。 絶海の孤島で、忌まわしい古の因習に縛られた漁村を舞台に、惨劇がいま幕を開けた―― GM一人、PL一人のタイマンシナリオでいくつか探していたんですが、とても良いお話だったと思います。 NPCと行動をともにしながら島の秘密に迫っていったのですが、ホラーらしく、疑惑と不信が見え隠れしていて(実際めちゃくちゃ警戒されてた)、にやにやしながらマスタリングをしていました。これはGM特有の楽しさだよな~って。 ただ、開始早々、調査判定で2回も連続で失敗されたのは、GM困っちゃう! やめるのだ、出目でGMを困らせるのは!(しかも両方ファンブルで、どんどこ狂気が溜まっていくという) ホラーらしい”えぐみ”のあるラストもあって、いやあ、とてもよかったですね。 ……さっくり目のお話なのもあって、内容に触れてしまうから、全然感想書けないな! なんかいいセッションしたあとって、すげえセッション遊びたくなるよね。矛盾。 ホラーよりなにより、そんな人間が、実は一番怖いのかもしれませんね。……お後がよろしいようで。 どのくらい遊びたいかってーと、公式シナリオ集「ディオダディ荘の怪奇談義」買って来ちゃったもん。 いやだって、シナリオ探してたらちらほら「※公式集に載ってるやつです」っておすすめされるからさ……遊びたくなるじゃんかよ……。 テキストでのインセイン卓って、需要どんなもんなんすかね? ツイで呟いたら即反応されたりしましたけど。 今回はテキストボイス半々で遊んで、これはこれですぐ訂正とかできるから良かったんですけどね。「ごめんこれ判定方法間違えてたわ」とかね。「ごめん先にやることあったわ」とかね。都合20回ぐらい訂正の速報した。 「狂気カードぉ?とかぁ、なんか色々準備しなくちゃいけないんでしょ~? アタシめんどくさ~い。キャハハ」みたいな感じで、二の足を踏む気持ちもあるにはあったんですが、まあ、一度やってみれば、 「フゥゥー……。ちまちま山札準備してたら、なぜか狂気カードが2~3枚消えた。 でも想像してたよりなんて事はないな(マンモーニ並の感想)」 まあ野良卓じゃないからね(震え声) でも野良卓でも、20枚ちょっとのうちの2~3枚だったら別によくないですか?(黄金の精神) え~なんか小生すごいインセインやりたい。やだ!小生やだ! PCの正気を粉々にすり潰したい!(正気破砕/Fractured Sanity) サルユメとかきさらぎ駅とか楽園とか名作シナリオっていわれてるのやりたい!ねえちょっと小生やだ! ちらっと流し見したら概要読んじゃってもうPLできない!(本音) ライダー!助けて!(錯乱) ( ˘⊖˘).。oO(ただし、テキセ3時間やった直後に、深夜零時からのボイセインセインはもう二度とやらねえ)
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2021/05/20 02:15[web全体で公開] |
😶 スタリィドール経過報告です Twitterで見かけたんですが、「キーになるNPCに自分の性癖を持ってきて回すゲーム」というのが、身も蓋もないけど案外正鵠、というのを共有します。 女の子と強い暴力性、というのが心の癖なので恥ずかしげもなく投入しました。 今回遊んだのはサンプルシナリオでしたが、元々「おもちゃの猟銃を取り上げられ、心のすきまを悪魔に囚われた」NPCを助け出す、というもの。 親からの過干渉、良い子の呪い、女の子らしく/男の子らしくの呪い、そんな感じのイメージです。まあ一から十までそんな設定ガチガチだったかっていったら、ぜんぜんそんなことないんですけど。 結果としては、PCたちと、事件の前にちょっとした気持ちのすれ違いを演出したり、唯一無二の親友だったり、とても楽しい。 次回、クライマックスです。よろしくお願いします。
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2021/05/13 05:08[web全体で公開] |
😶 こないだのスタリィドール の、存在しないOPです(妄想) 現代の魔女の工房は、清潔で明るく、非常に文明的だった。 暖かな暖炉の光と、歯車の唸りが途切れることなく続いている。OSは最新だし、テレビも薄くて大きかった。壁には、鳩時計ならぬフクロウ時計が引っかかっていて、機械仕掛けのフクロウがこっくりこっくり舟をこいでいる。 テレビの前では、小さな子供ぐらいの人形が三人、同じぐらい小さな椅子に腰かけていた。 画面では、正義の人形と悪い人形たちのアニメが流れていた。 「だって僕は“自分を信じている”もん」 「自分を信じて“夢”を追い続けていれば」 「夢はいつか必ず叶う!」 瞳の中に、紅の宝石を持つ人形は、派手なアクションに大興奮で、敵でも味方でも、誰かが吹っ飛んでネジと歯車がばらばらになるたびに、手を叩いて大喜びだ。 反対に、虹の宝石の人形は、気弱な面持ちで、登場人物の悔恨のセリフに同乗して涙ぐんだり、爆発するたびに「ひっ」と悲鳴を上げたりしていた。 虹色の、怖がりな手が恐る恐る隣に伸びる。赤色の手は、喝さいを上げながら、それを「ぎゅっ」と握り返した。 「オ~イ。 レベッカ、ヒース。……ん、シャロンもか」 声に呼ばれて、テレビの二人と、同じ椅子でお行儀よく膝に本を乗せていた、もう一人の人形も振り返った。 翡翠の人形の、瞳に据えられたエメラルドが、暖炉の光でチカチカと瞬いた。 「なあに、メイガスさん? ……またなにか、レベッカがしでかしたのかしら」声音はのんびりとしていたが、くすくすという笑い声には面白がるような響きがあった。 「それに、まあ。後ろにいるのはおばけさん? はじめましてね」 翡翠の人形の視線が、工房の魔女から、その背後に移される。それを知って、魔女は我慢できなくなったように小さく苦笑した。 魔女の背後には、ねじねじと黒く波打つ、いかにもな形をした魔女の帽子が、床から足を生やして歩いていた。 それは、アレキサンドライトの宝石の人形が、子供らしい献身の気持ちからお手伝いで運んでいるのだった。しかし、なにしろ帽子がとてもぶかぶかで大きいものだから、持つというより黒い筒が一本にゅっと生えているようにしか見えなかった。 魔女が、帽子のとんがった天辺を指の二本でちょこんと持ち上げると、アレキサンドライトはちょっと浮かび上がって、その場でじたばた手足を振り回して、それから「ぽとっ」と落ちてきた。 何事か、と戸惑うようにあたりを見回して、苦笑する魔女と目が合う。あっという間に林檎のように赤くなってもじもじと俯いてしまった。 「持ってくれてて、ありがとさん、シルフェル」 「い、いえ……ご主人様のお役にたてれば……」褒められると、ますます赤くなって消え入るように小さくなってしまった。
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2021/05/06 22:44[web全体で公開] |
😶 魂はなく、それは美しい 人は心があるくせに、物言わぬ心無き物を愛する。 何のお話かというと、新作の「星と宝石と人形のTRPGスタリィドール」のお話なんですが。 せっかくの新しい、面白そうな作品、せっかくなので紹介して、みんなで遊んでみようってワケ。 ある種の、特別な宝石を宿して作られた星人形(スタリィドール)。 ただの人形だったモノが、人に愛され、慈しまれ、やがて心を持ち、目を開け、言葉を持つ。それがあなたたちPCです。 星人形はお互いに支え合い助け合い、心を磨いて成長していき、いつの日にか本当の人間になるのを夢見ています。 けれども、「悪魔」に囁かれ、誘惑された「悪い子」となるものも、います。 それを助け出せるのも、同じ星人形であるあなたたちだけなのです。 世界観の話してる途中でなんだけど、戦闘がすごい面白そうなんだよな。それもある。 古来、ピノッキオの物語からずっと、人形が心を宿すのは、永遠の夢であり、宿願です。 作り物の、宝石で出来た人形は、本当の心を持つのか? 悪魔たちが堕落させんと忍び寄るのは、その心が真実だからなのか? 子供はいつか大人になるもの。反抗期は、心の発達の証でもあり、通過儀礼でもあります。愛を与えられなかった子供は、やがて環境が変わっても、物を壊したり暴れたりをして、「自分がどこまで許されるのか」を推し量るようになるそうです。 親が子を思う気持ちは、しょせん「自分の身代わりが欲しい」というだけのエゴなのか。子供の愛は、腹がすいたからミルクが欲しいと泣くだけのグロテスクなものなのか。 本当の愛とは。無条件の愛とは。 世の中には(猿での代理実験だけど)、子供はどこまで虐待する親を許すのか、という残酷な実験があるそうで、それならば、愛されたいと思うことは苦痛でしかないのか? 胸が苦しい。愛ってなんなんだ。 その答えを求めて、鏡の中の世界へと、冒険に出かけませんか―― ( ˘⊖˘).。oO(御託はいいけど、ココフォの準備終わってんのか? 12星座図とか、いろいろ手間みてーだけど) 僕 ハハハハ……(乾いた笑い) とかなんとか言いまして、みんなで遊んでみようぜ! っていう、お話でした。 たださっき、丁度募集いっぱいご参加いただけたので、まあ……なんていうか……あれだな。そういうこともあるわな! 大好評発売中だからみんなも遊ぼうスタリィドール! 面白かったら僕もまた立てるんで。ハイ。
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2021/05/02 09:29[web全体で公開] |
😶 「歯車の塔の探空士」リプレイ まだ始まってない、スカイノーツのリプレイです(大嘘) ※ それは、なにもかもが古めかしい船だった。 ヴィクトリア・シティは、すべての大地が雲海の下に沈み、かつての世界の唯一の名残りである「歯車の塔」に築かれている。黒煙が覆う産業の塔、世界の中心だ。常にどこからか歯車のきしむ音が聞こえ、内部、とりわけ下層へ進めば進むほど、陽の差さない薄暗闇だ。 探空士の区分けをするならば、三流から二流までのちょうど半ば、というぐらいの、明かりの乏しい場所だった。 その発着場の片隅で、ひっそりと羽を休めるその船は、彼女、レイス・サンズリバーの遠い故国、アキツシマを思わせる独特の雰囲気があった。遊びの少ない、飢えた狼の如き輪郭である。 彼女には操舵手としての腕があった。 そして、彼女にはメシの種が必要だったのである。 「す……すす、すいません~……。 ぼ、人を集めてる、って聞いてぇ~……」 自分でもびっくりするぐらい情けなく声音が震えた。いやいや、働き口を探しに来て、緊張しない方がむりってもんじゃない……! というような言い訳を、喉の奥でもごもご呟いて、そしてそこで息をのんだ。 船の中にはごちゃごちゃと乱雑なガラクタが(この言い方はどうかとも思うのだが、どう見てもそれはゴミか何かにしか見えなかった)秋の落ち葉のように山と積まれていた。狸のシガラ=ヤキとか、腕ほどもある煙管だとか(なぜか花が活けられていた)。 それらの中に埋没するようにして、まるで人形のように白い少女が、瞬きもせずにじっとレイス・サンズリバーを見つめてきていた。 これほど近くで見つめているのに、彼女はまったく呼吸をしている様子がなかった。 「……じぃ」 「え、ええと……あの、そ、操縦手を……」 「……じろじろ」 「あ、えっと……す、すいません……」 それは驚くほど精気に欠けた視線だった。年月を経た木の精が言葉を得たような、大理石を彫り込んでそこに目と鼻と口とを形作ったようなものだった。 ぐいぐいと無言のまま、鼻先がくっつきそうなほどの距離で見つめられて、 「あ、あぅぅ……そ、そんな目で見ないでください……す、すいません……」 レイスは溶けたバターみたいにへにょへにょになった。 その手の気まずい沈黙を破ったのは、声変わり前の子供特有の、中世的な、あの甘ったるい響きだった。 「うあー! 誰だよ、こんなバカみたいに固く瓶閉めたの! ガラテア、ちょっとこれ開けて!」 バタン、バタンと勢いよく扉が開け放たれて、顔を突き出したのは、天使のように愛らしい少女だった。 レイスは、知らず知らず一歩二歩、後ずさった。それほどまでに、その少女の美と清純と繊細は美しく、まばゆかったのだ(内気なレイスは、誰にでも後ずさっていると言われれば、そうなのだが)。 乱入者はずかずかと歩いてくると、機械のような少女に何かを投げ渡した。その、苛立たしげに尖らせた唇でさえ、彼女の愛らしさを少しも損ねてはいなかった。 「……で、アンタ、誰? こっちは見ての通り、今忙しーんだけど」 じろっと横目で睨まれるが、生憎ちっとも迫力はない。可愛い花柄のエプロンをつけていて、怖がる方が無理があった。 「……あ、仕事のヒト? なーんだ、早く言ってよ~。 アタシはスピカ。船長次第だけど、もしかしたら、これから一緒に働くかもね。ま、ひとつよろしく」 快活に笑ってそう言うと、堂の入った仕草で、ぐいっとあごをしゃくった。 「んじゃ、ガラテア。船長叩き起こしてきな。どーせまた、酒飲んでひっくり返ってるんでしょ。あ、蓋開いた?」 「オーダー完了。機関出力、8%ほど上昇しました。“ちょっと固かった”、です」 「ん。ごくろー。アンタも、ガンバってね~」 スピカはぎゅっと片目をつぶってそういうと、また忙しなく立ち去った。鍋を火にかけてる最中らしい。どうりで、先ほどからエキゾチックな香りがするはずだ、と思った。 「……オーダー受理。マスターの起床を促します。 なお、状況は緊急性の高いものと鑑み、優先度を“生死を問わず”に変更します」 ガラテアと呼ばれた彼女は、ぐらぐらと煮え立つお湯を如雨露に注ぎ込むと、船の奥へと消えていった……。 僕(そんな連中が大暴れするスカイノーツ、5/2、21:00よりいよいよ冒険開始!) (まだ何もわかんないから上記リプレイは正しくない可能性が高いです) ( ˘⊖˘).。oO ……バカじゃねえ!?(嘲笑)