Nサブさんの日記

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日記一覧

Nサブ
Nサブ日記
2021/12/01 03:57[web全体で公開]
😶 ゆうこやシナリオ
盛るペコ。サプリ発売に備えてシナリオを盛るペコ。
でんき/あくって耐性一ミリも噛みあってなさそうだけど大丈夫?

〇シナリオ2
「オキシジェン・デストロイヤー」

それはとある田舎町。
さほど有名ではありませんが、この町を舞台に撮影された特撮ヒーローシリーズが、動画共有サイトにアップロードされていて、ひそかに人気を博しています。
とある日曜日。
仮面をつけたヒーロー役のお兄さんの前で、一人の女の子が騒ぎ立てていました。
どうやら、ヒーローに強く憧れていて、「自分も一緒に戦う!」と意気込んている様子ですが……。
変化たちは、彼女が同じ、変化の狼なのに気が付きます。
無理やり参加しようとする彼女に先回りして、変化たちは、はたして無事に、撮影を成功させられるでしょうか……?

・ゼロサンダー
特撮ヒーロー。動画サイトに作品がまとめられている。多次元宇宙の悪役、暗黒帝国と一人戦っている。
作品内では、背後のエキストラ(おそらく本当に町で暮らしている住人だと思われる)にモザイクがかかる程度で、戦闘シーンまでのほぼ全てが無編集という荒々しさが、一部の特撮マニアに受けているようだ。
戦闘で負傷した傷が中々治らない、壊された建物はそのまま、現実と時間がほぼリンクしているなど、映像中はかなりリアルな世界観。
投稿間隔はまちまちだが、作中時間の経過と共に襲撃の頻度が高まっていく。暗黒帝国の強大さと、クライマックスが近づいていくことを示す演出のようだ。
日曜日の朝に一括で投稿される。

・ミソラ
狼の変化。幼いが、真っ赤な正義の心を持つ。
故郷の山に捨てられていた、ブラウン管テレビに映る特撮ヒーローに憧れを抱いたようだ。
まだまだ半人前だが、正義のため、一族郎党を振り切って山を飛び出してきた。人の町の約束事や、変化としての常識に疎い。
必殺技は次元一閃。

・シーン1
言い争う二人を見かける場面から始まります。
ミソラが制止を振り切り、「アタシも手伝うから!」と吠えて走り去ってしまったため、彼女を探すようゼロサンダーから頼まれます。
町中に浮かぶ、暗黒帝国の悪事の痕跡である黒い風船をたどりつつ、変化たちは狼の変化を探し出します

①君はヒーローが好きだ。最近、とある特撮の撮影をやっていると聞き、この町を訪れた(ミソラの好感度にボーナス。エンディングで後継者の選択肢が出る)
②君は山に住む狼たちとのつながりがある。逃げ出した若い変化を探して、この町にやってきた(ゼロサンダーの好感度にボーナス。エンディングでミソラを連れて帰るか選択する)
③あなたはたまたまこの町を訪れた。交通の便は悪いが、中々良い眺めだ(暗黒帝国との対決する判定にボーナス)

・シーン2
無関係の通行人を人質にされ、暗黒帝国の手中に落ちてしまったミソラ。
彼女を助けるべく、変化たちは強敵、暗黒怪人バルーンズと対峙し、ついにその弱点を見抜き、撃破します。
しかしそこに、暗黒帝国幹部、次元怪人のオー・ディオが現れ、「ゼロサンダーをおびき寄せ、暗黒次元に閉じ込められたのは、お前たちのおかげだ」という謎の言葉を残していきます。

・シーン3
暗黒次元へ乗り込み、ゼロサンダーを助け出します。負傷したゼロサンダーのため、変身までの時間を稼ぎます。
その後、毎週投稿される動画への謎と、ミソラの「ヒーローになりたい」という願いに向き合って、エンディングです。
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2021/11/25 00:15[web全体で公開]
😶 ゆうこやシナリオ
盛るペコ盛るペコ。
ゆうやけこやけ追加サプリ発売に向けて、今のうちにシナリオを作って盛っておくペコ。

〇シナリオ
「神様の委任状」

ある日、土地神様の祠から、とてつもなく古い力を持った「委任状」が無くなっちゃった!
それを持っていると、あらゆる災難を退け、あめつちの理を理解し、まるで“全てを許された存在”であるかのようになってしまうんだって。
御山で一番長生きの大樹の変化、木霊の精霊のお爺さんが、あなたたちに枝葉を揺らしてお願いしてきます。
「探しておくれ、幼き変化たちよ。あれが、悪意ある者の手に渡らぬうちに。
 委任状が“白紙”のうちに……」

一方、御山から少し離れたとある町では、朝からてんやわんやの騒ぎが起きているみたいです。
町の憩いの銭湯のお湯に、大量のお花が浮かんで真っ赤に変わってしまったり、小学校の時計が逆さに回るようになってしまったり、辺り一帯の桜や花々が一斉に狂い咲きしてしまっているのです。
委任状のことと、なにか関係があるのでしょうか……?

・猿の変化
委任状を持ち出した。天涯孤独でひどいイタズラもの。
親の躾でなんにでもちゃんと名前を書く。

・大樹の木霊
山でいちばん長生きな変化。のんびり屋で、まともに意思疎通をすると小一時間はかかる。
昔々の、ひとと変化たちがまだ仲良くなかった頃から生きている。

・委任状
御山で委任状という言葉が囁かれるようになったのは、今からだいたい400年ぐらい前。
桜もちが好きらしい。名前はない。
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Nサブ
Nサブ日記
2021/09/24 06:17[web全体で公開]
😶  新作TRPGバケノカワ
誰かのために成りかわるTRPG バケノカワ!

“誰か”の大切だった人を笑顔にするために、
“誰か”を演じるカイブツたちの物語。
あなたは「カイブツ」となり、不思議な遊園地で誰かの笑顔の為に働いています。
死んでしまった誰かと契約を行い、その外見を借りています。だから「バケノカワ」。
その契約の内容は、「大切な人たちを悲しませない」こと……。

……という、世界観だけですごい面白そうなシステム!
ぱっと見、人の味を覚えた怪物が「ママ……どこなの……? そこにいるの……?」って食う直前の言葉を真似して次の獲物をおびき寄せるあれかな? って思ってたら、どうやら違うみたいです。
でもさあ、そもそも契約の時点で、依頼人のその人は……なワケじゃないですか。
カイブツたちは、ぼんやりとした共通思考、誰かを笑顔にしたい、という原理を持っていて、遊園地に来た「誰か」の大切な人に、楽しんでもらえるパレードを実行する……っていうのが本作の流れみたいなんですけど、考えてるだけでせつないですよね。ちょっぴり寂しい……でもだからイイ(業が深い)
ちょっと内容的なお話をすると、おおまかに、オズの魔法使い、不思議の国のアリス、アンデルセン童話、グリム童話をモチーフにしたパビリオン(所属)があるみたいです。
それらからPCを作成するわけなんですが、中身の「カイブツ」と「バケノカワ」、作成するのはこの二つ。
そして「チェインPC」という役割が一人だけいて、これはシナリオからバケノカワを用意されるみたいなんです。という感じで、物語は、キャストとして働くあなたたちの一人にある日、契約した相手の人間が遊園地にやってきて、特別なパレードを企画する……というような感じで進んでいくみたいです。いいですよね、お当番会。ほかの二人は(PLは三名で固定)それをサポートするんだけど、またいつか、自分にとっての「本番」がやってくる……。
くそぅ、早く遊んでみてぇぜ。

個人的な性癖で申し訳ないんですけど、僕が一番好きなのは、癖が混ざる、というところですね。中身のカイブツと、外見のバケノカワの。
どういう原理かはよくわかりませんが、どうやら、バケノカワとして被った人間の記憶を、ぼんやりと思い出したりするみたいなんです。ゲーム的には、カイブツの癖とバケノカワの癖の二種類が設定されてるわけですね。
ぐるぐるかき混ぜたカフェオレみたいで、面白そうじゃないですか?

砂山の問題ってのがあって、砂山からスプーンで一杯すくっても、砂山は変わらないじゃないですか。
コップでも、スコップでも変わらないかもしれない。でも最後まで掘り尽くすと、そのうちに、砂山はただの数粒の砂になって、手元の方に砂山ができる。
じゃあ、砂山がそうでなくなるのは、いったいどこからなのか?
また、臓器移植で、心臓を移植されて、嫌いだったものが急に好物になってしまった、という不思議なことがあるらしいです。
現在の科学で、脳が考える葦であることはどうやら確実みたいです。けれど、それはあくまで神経細胞の火花でしかなくて、僕たちはまだ、魂がどこにあるのかも、よくわかっていません。
……まあいいじゃないですか、そんなことは。
地下の国からやってきたカイブツたちは、名前もないし、心もありません。
それでも、一生懸命がんばれば、誰かを笑顔にすることだって、できるかもしれませんよ。
かつてのあなたの大切な人のために、夢のようなパレードを、今こそ始めてみましょうよ。
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Nサブ
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2021/09/19 10:24[web全体で公開]
😶 ゆうこやシナリオ
ゆうやけこやけ、新版追加サプリ発表おめでとうございます。
うれしみ。

・「千年霊薬」
 土地神様。それは全国に流れる龍脈の管理者でもあり、その土地の顔役でもあります。
 そんな土地神様たちは、年に一度ぐらい、最高神(うんと偉い神様)に、その地を治める資質があるのかどうかを問われるのだそう。
 しかし神様、今年はすっかり準備を忘れてしまっていたご様子で……?
「あなや、こ、これはマズイのではあるまいか~!?」

(人物)
・土地神様
尊大で横暴。でも根は小心者で、ことなかれ主義者のノンポリの日和見もの。
近所に終生のライバルの神様(幼稚園からの幼馴染)がいて、今年こそはぎゃふんと言わせたいらしいよ。
・土地神様
ライバル。
こっちの地元の名産は砂糖漬けしょうが酒なんだってさ。

 吹き込む夜風に、蝋燭の灯が頼りなく揺れております。
 神様は、文机に書き込む手を止めて、ふと呟きました。
「いや待てよ。今宵は幾月か?」
 不安そうな表情は、出かけるときに、家の鍵閉めたかしら? と心配する時のあれに似ておりました。
「……しまった! ……もう明日、明後日ではないか!」
 着物の裾をからげて、慌てて長持をがさごそと漁ります。2つの尾っぽがあちこちへ、内心の憂いを表すように、白金の毛並みを逆立てて畳の上で荒れ狂っておりました。
 物入れからは、出るわ出るわ、「優しい山の生き物の観察日記」「毎日こつこつ~簡単地脈お手入れセット」などといった冊子が、封も切られぬままごろごろと飛び出してきました。
「ぬお~! こ、これは参った! 今からでは、とてもとても間に合わぬではないか~~……!」
 それらを胸に抱えて、神様はおいおいとすすり泣いておりました……。


・「紅い牡丹に唐獅子の」
 むかしむかし、あるところに、うら寂れた神社がありましたとさ(だいたい2ヵ月前ぐらい)。
 ビルとビルの間のせせこましい所で、風抜けも悪く、なんとなーくじめじめとしているようでした。
 境内では、土地神様とその神使が、のんきな調子で話し込んでおりました。

「……我が主! これこの通り、先ほど辺りをほっつき歩いていた餓鬼を捕まえましてございます!
 ささ、新鮮なうちにお召し上がりくだされ!」
「ん~! んん~!!」

 背は低いが体躯のがっしりとした、こわもての男性が、足元のずた袋を示していいました。
 そこには近所の小学生の男の子が、雁字搦めに縛られ転がされておりました。まだ息があるようで、じたばたと暴れておりました。猿ぐつわのため、言っている意味はよくわかりません。
 これは大変なことです。世が世なら、犯罪になってしまってもおかしくありません。
 呼ばれた土地神様は、神使の暴挙にため息をつきました。秩序の守り手であり、その土地の管理者でもある土地神様ならば、そんな行いは到底許せるものではないのでしょうね。

「はあ……なんとも気の進まぬことじゃ。本当に、こんなものを喰らわねばならぬのか……?
 見ればまだ乳臭い餓鬼ではないか。あな恐ろしや。暴れおるし、骨ばかりで喰う場所も少のぅし、おまけに臭い。臭くて鼻が曲がりそうじゃ」
「淡禅さま、何を弱気なことを仰いますか! まずは御身に、かつての御力を取り戻していただかなくては……!」

 土地神様は、形の良い鼻先に皺を寄せて、心の底から嫌そうな表情をしていました。抜けるように白い肌に、女性のように紅を刺していました。
 土地神様の気持ちを知ってか知らずか、神使はごつごつした体を丸めて、料理本を熱心に読み込んでいます。
 そうして二人が話し込んでいる隙に、縛られていた男の子が、自力で縄をほどいて、いままさに立ち上がろうとしています。

「やれやれ……儂も落ちぶれたものじゃなあ。こうまでして、生き恥を晒す意味があろうか……?」
「むむむ。ひとの子はあまり火を通さぬよう、さっと湯にくぐらすぐらいが丁度良いそうです。肉が固くなってしまうそうですな。薬味に季節のものも添えると……」
「……テメーら、この、人さらいどもー! 覚悟しろー!!」
「ぎゃー!? き、きさまー!!」

 背後から膝を蹴り抜かれ、神使はたまらず悲鳴をあげます。すぐさま二人は取っ組み合いを始めてしまいました。
 そんな喧騒をよそに、土地神様は物憂げに嘆息をし、ぽつりと「……腹が減った」と呟いておりました。

・最近この辺りで神隠しがあったようだ、原因を調査しよう!
・昔お世話になった神使が困っているみたいだ、今度尋ねてみよう!
・知らない神社に迷い込んでしまったみたい、向こうで話しているひとたちに道を聞いてみようかな……?
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Nサブ
Nサブ日記
2021/08/17 03:42[web全体で公開]
😶 初インセインしてきました
僕(ガンダムしてぇな)
友人「前TRPG誘ってくれるって言ってたじゃん!いつ誘ってくれんの?」
僕「忘れてた。じゃあインセインでいい?(一度も遊ぶことなく積んでたため)」

という高度な政治的駆け引きの末、川村人志/逆さ吸血鬼様作「面影島奇譚」遊んできました。
絶海の孤島で、忌まわしい古の因習に縛られた漁村を舞台に、惨劇がいま幕を開けた――

GM一人、PL一人のタイマンシナリオでいくつか探していたんですが、とても良いお話だったと思います。
NPCと行動をともにしながら島の秘密に迫っていったのですが、ホラーらしく、疑惑と不信が見え隠れしていて(実際めちゃくちゃ警戒されてた)、にやにやしながらマスタリングをしていました。これはGM特有の楽しさだよな~って。
ただ、開始早々、調査判定で2回も連続で失敗されたのは、GM困っちゃう! やめるのだ、出目でGMを困らせるのは!(しかも両方ファンブルで、どんどこ狂気が溜まっていくという)
ホラーらしい”えぐみ”のあるラストもあって、いやあ、とてもよかったですね。
……さっくり目のお話なのもあって、内容に触れてしまうから、全然感想書けないな!

なんかいいセッションしたあとって、すげえセッション遊びたくなるよね。矛盾。
ホラーよりなにより、そんな人間が、実は一番怖いのかもしれませんね。……お後がよろしいようで。
どのくらい遊びたいかってーと、公式シナリオ集「ディオダディ荘の怪奇談義」買って来ちゃったもん。
いやだって、シナリオ探してたらちらほら「※公式集に載ってるやつです」っておすすめされるからさ……遊びたくなるじゃんかよ……。

テキストでのインセイン卓って、需要どんなもんなんすかね? ツイで呟いたら即反応されたりしましたけど。
今回はテキストボイス半々で遊んで、これはこれですぐ訂正とかできるから良かったんですけどね。「ごめんこれ判定方法間違えてたわ」とかね。「ごめん先にやることあったわ」とかね。都合20回ぐらい訂正の速報した。
「狂気カードぉ?とかぁ、なんか色々準備しなくちゃいけないんでしょ~? アタシめんどくさ~い。キャハハ」みたいな感じで、二の足を踏む気持ちもあるにはあったんですが、まあ、一度やってみれば、
「フゥゥー……。ちまちま山札準備してたら、なぜか狂気カードが2~3枚消えた。
 でも想像してたよりなんて事はないな(マンモーニ並の感想)」
まあ野良卓じゃないからね(震え声)
でも野良卓でも、20枚ちょっとのうちの2~3枚だったら別によくないですか?(黄金の精神)
え~なんか小生すごいインセインやりたい。やだ!小生やだ! PCの正気を粉々にすり潰したい!(正気破砕/Fractured Sanity) サルユメとかきさらぎ駅とか楽園とか名作シナリオっていわれてるのやりたい!ねえちょっと小生やだ! ちらっと流し見したら概要読んじゃってもうPLできない!(本音)
ライダー!助けて!(錯乱)

 ( ˘⊖˘).。oO(ただし、テキセ3時間やった直後に、深夜零時からのボイセインセインはもう二度とやらねえ)
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Nサブ
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2021/05/20 02:15[web全体で公開]
😶 スタリィドール経過報告です
Twitterで見かけたんですが、「キーになるNPCに自分の性癖を持ってきて回すゲーム」というのが、身も蓋もないけど案外正鵠、というのを共有します。

女の子と強い暴力性、というのが心の癖なので恥ずかしげもなく投入しました。
今回遊んだのはサンプルシナリオでしたが、元々「おもちゃの猟銃を取り上げられ、心のすきまを悪魔に囚われた」NPCを助け出す、というもの。
親からの過干渉、良い子の呪い、女の子らしく/男の子らしくの呪い、そんな感じのイメージです。まあ一から十までそんな設定ガチガチだったかっていったら、ぜんぜんそんなことないんですけど。

結果としては、PCたちと、事件の前にちょっとした気持ちのすれ違いを演出したり、唯一無二の親友だったり、とても楽しい。
次回、クライマックスです。よろしくお願いします。
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Nサブ
Nサブ日記
2021/05/13 05:08[web全体で公開]
😶 こないだのスタリィドール
の、存在しないOPです(妄想)

 現代の魔女の工房は、清潔で明るく、非常に文明的だった。
 暖かな暖炉の光と、歯車の唸りが途切れることなく続いている。OSは最新だし、テレビも薄くて大きかった。壁には、鳩時計ならぬフクロウ時計が引っかかっていて、機械仕掛けのフクロウがこっくりこっくり舟をこいでいる。
 テレビの前では、小さな子供ぐらいの人形が三人、同じぐらい小さな椅子に腰かけていた。
 画面では、正義の人形と悪い人形たちのアニメが流れていた。

「だって僕は“自分を信じている”もん」
「自分を信じて“夢”を追い続けていれば」
「夢はいつか必ず叶う!」

 瞳の中に、紅の宝石を持つ人形は、派手なアクションに大興奮で、敵でも味方でも、誰かが吹っ飛んでネジと歯車がばらばらになるたびに、手を叩いて大喜びだ。
 反対に、虹の宝石の人形は、気弱な面持ちで、登場人物の悔恨のセリフに同乗して涙ぐんだり、爆発するたびに「ひっ」と悲鳴を上げたりしていた。
 虹色の、怖がりな手が恐る恐る隣に伸びる。赤色の手は、喝さいを上げながら、それを「ぎゅっ」と握り返した。

「オ~イ。
 レベッカ、ヒース。……ん、シャロンもか」
 声に呼ばれて、テレビの二人と、同じ椅子でお行儀よく膝に本を乗せていた、もう一人の人形も振り返った。
 翡翠の人形の、瞳に据えられたエメラルドが、暖炉の光でチカチカと瞬いた。
「なあに、メイガスさん? ……またなにか、レベッカがしでかしたのかしら」声音はのんびりとしていたが、くすくすという笑い声には面白がるような響きがあった。
「それに、まあ。後ろにいるのはおばけさん? はじめましてね」
 翡翠の人形の視線が、工房の魔女から、その背後に移される。それを知って、魔女は我慢できなくなったように小さく苦笑した。
 魔女の背後には、ねじねじと黒く波打つ、いかにもな形をした魔女の帽子が、床から足を生やして歩いていた。
 それは、アレキサンドライトの宝石の人形が、子供らしい献身の気持ちからお手伝いで運んでいるのだった。しかし、なにしろ帽子がとてもぶかぶかで大きいものだから、持つというより黒い筒が一本にゅっと生えているようにしか見えなかった。
 魔女が、帽子のとんがった天辺を指の二本でちょこんと持ち上げると、アレキサンドライトはちょっと浮かび上がって、その場でじたばた手足を振り回して、それから「ぽとっ」と落ちてきた。
 何事か、と戸惑うようにあたりを見回して、苦笑する魔女と目が合う。あっという間に林檎のように赤くなってもじもじと俯いてしまった。
「持ってくれてて、ありがとさん、シルフェル」
「い、いえ……ご主人様のお役にたてれば……」褒められると、ますます赤くなって消え入るように小さくなってしまった。
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Nサブ
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2021/05/06 22:44[web全体で公開]
😶 魂はなく、それは美しい
 人は心があるくせに、物言わぬ心無き物を愛する。
 何のお話かというと、新作の「星と宝石と人形のTRPGスタリィドール」のお話なんですが。
 せっかくの新しい、面白そうな作品、せっかくなので紹介して、みんなで遊んでみようってワケ。

 ある種の、特別な宝石を宿して作られた星人形(スタリィドール)。
 ただの人形だったモノが、人に愛され、慈しまれ、やがて心を持ち、目を開け、言葉を持つ。それがあなたたちPCです。
 星人形はお互いに支え合い助け合い、心を磨いて成長していき、いつの日にか本当の人間になるのを夢見ています。
 けれども、「悪魔」に囁かれ、誘惑された「悪い子」となるものも、います。
 それを助け出せるのも、同じ星人形であるあなたたちだけなのです。
 世界観の話してる途中でなんだけど、戦闘がすごい面白そうなんだよな。それもある。

 古来、ピノッキオの物語からずっと、人形が心を宿すのは、永遠の夢であり、宿願です。
 作り物の、宝石で出来た人形は、本当の心を持つのか? 悪魔たちが堕落させんと忍び寄るのは、その心が真実だからなのか? 子供はいつか大人になるもの。反抗期は、心の発達の証でもあり、通過儀礼でもあります。愛を与えられなかった子供は、やがて環境が変わっても、物を壊したり暴れたりをして、「自分がどこまで許されるのか」を推し量るようになるそうです。
 親が子を思う気持ちは、しょせん「自分の身代わりが欲しい」というだけのエゴなのか。子供の愛は、腹がすいたからミルクが欲しいと泣くだけのグロテスクなものなのか。
 本当の愛とは。無条件の愛とは。
 世の中には(猿での代理実験だけど)、子供はどこまで虐待する親を許すのか、という残酷な実験があるそうで、それならば、愛されたいと思うことは苦痛でしかないのか? 

 胸が苦しい。愛ってなんなんだ。
 その答えを求めて、鏡の中の世界へと、冒険に出かけませんか――

 ( ˘⊖˘).。oO(御託はいいけど、ココフォの準備終わってんのか?
       12星座図とか、いろいろ手間みてーだけど)
僕      ハハハハ……(乾いた笑い)

とかなんとか言いまして、みんなで遊んでみようぜ! っていう、お話でした。
たださっき、丁度募集いっぱいご参加いただけたので、まあ……なんていうか……あれだな。そういうこともあるわな!
大好評発売中だからみんなも遊ぼうスタリィドール! 面白かったら僕もまた立てるんで。ハイ。
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Nサブ
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2021/05/02 09:29[web全体で公開]
😶 「歯車の塔の探空士」リプレイ
まだ始まってない、スカイノーツのリプレイです(大嘘)

※
 それは、なにもかもが古めかしい船だった。
 ヴィクトリア・シティは、すべての大地が雲海の下に沈み、かつての世界の唯一の名残りである「歯車の塔」に築かれている。黒煙が覆う産業の塔、世界の中心だ。常にどこからか歯車のきしむ音が聞こえ、内部、とりわけ下層へ進めば進むほど、陽の差さない薄暗闇だ。
 探空士の区分けをするならば、三流から二流までのちょうど半ば、というぐらいの、明かりの乏しい場所だった。
 その発着場の片隅で、ひっそりと羽を休めるその船は、彼女、レイス・サンズリバーの遠い故国、アキツシマを思わせる独特の雰囲気があった。遊びの少ない、飢えた狼の如き輪郭である。
 彼女には操舵手としての腕があった。
 そして、彼女にはメシの種が必要だったのである。

「す……すす、すいません~……。
 ぼ、人を集めてる、って聞いてぇ~……」
 自分でもびっくりするぐらい情けなく声音が震えた。いやいや、働き口を探しに来て、緊張しない方がむりってもんじゃない……! というような言い訳を、喉の奥でもごもご呟いて、そしてそこで息をのんだ。
 船の中にはごちゃごちゃと乱雑なガラクタが(この言い方はどうかとも思うのだが、どう見てもそれはゴミか何かにしか見えなかった)秋の落ち葉のように山と積まれていた。狸のシガラ=ヤキとか、腕ほどもある煙管だとか(なぜか花が活けられていた)。
 それらの中に埋没するようにして、まるで人形のように白い少女が、瞬きもせずにじっとレイス・サンズリバーを見つめてきていた。
 これほど近くで見つめているのに、彼女はまったく呼吸をしている様子がなかった。

「……じぃ」
「え、ええと……あの、そ、操縦手を……」
「……じろじろ」
「あ、えっと……す、すいません……」
 それは驚くほど精気に欠けた視線だった。年月を経た木の精が言葉を得たような、大理石を彫り込んでそこに目と鼻と口とを形作ったようなものだった。
 ぐいぐいと無言のまま、鼻先がくっつきそうなほどの距離で見つめられて、
「あ、あぅぅ……そ、そんな目で見ないでください……す、すいません……」
 レイスは溶けたバターみたいにへにょへにょになった。

 その手の気まずい沈黙を破ったのは、声変わり前の子供特有の、中世的な、あの甘ったるい響きだった。
「うあー! 誰だよ、こんなバカみたいに固く瓶閉めたの! ガラテア、ちょっとこれ開けて!」
 バタン、バタンと勢いよく扉が開け放たれて、顔を突き出したのは、天使のように愛らしい少女だった。
 レイスは、知らず知らず一歩二歩、後ずさった。それほどまでに、その少女の美と清純と繊細は美しく、まばゆかったのだ(内気なレイスは、誰にでも後ずさっていると言われれば、そうなのだが)。
 乱入者はずかずかと歩いてくると、機械のような少女に何かを投げ渡した。その、苛立たしげに尖らせた唇でさえ、彼女の愛らしさを少しも損ねてはいなかった。

「……で、アンタ、誰? こっちは見ての通り、今忙しーんだけど」
 じろっと横目で睨まれるが、生憎ちっとも迫力はない。可愛い花柄のエプロンをつけていて、怖がる方が無理があった。
「……あ、仕事のヒト? なーんだ、早く言ってよ~。
 アタシはスピカ。船長次第だけど、もしかしたら、これから一緒に働くかもね。ま、ひとつよろしく」
 快活に笑ってそう言うと、堂の入った仕草で、ぐいっとあごをしゃくった。
「んじゃ、ガラテア。船長叩き起こしてきな。どーせまた、酒飲んでひっくり返ってるんでしょ。あ、蓋開いた?」
「オーダー完了。機関出力、8%ほど上昇しました。“ちょっと固かった”、です」
「ん。ごくろー。アンタも、ガンバってね~」
 スピカはぎゅっと片目をつぶってそういうと、また忙しなく立ち去った。鍋を火にかけてる最中らしい。どうりで、先ほどからエキゾチックな香りがするはずだ、と思った。
「……オーダー受理。マスターの起床を促します。
 なお、状況は緊急性の高いものと鑑み、優先度を“生死を問わず”に変更します」
 ガラテアと呼ばれた彼女は、ぐらぐらと煮え立つお湯を如雨露に注ぎ込むと、船の奥へと消えていった……。

僕(そんな連中が大暴れするスカイノーツ、5/2、21:00よりいよいよ冒険開始!)
 (まだ何もわかんないから上記リプレイは正しくない可能性が高いです)
 ( ˘⊖˘).。oO ……バカじゃねえ!?(嘲笑)
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Nサブ
Nサブ日記
2021/04/18 02:49[web全体で公開]
😶 「歯車の塔の探空士」の武勇伝
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
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