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😶 ネタ帳という遊園地、あるいは流刑地 皆様、ネタ帳は作られているでしょうか。思いついたシーンや言葉、属性なんかをとりあえずメモするあれのことです。 古来才能がそう考えられていたのと同様に良いネタとは風船の様なもので、思いついても手繰り寄せる紐が無ければいつの間にかどこかにふわふわと飛んで行ってしまって……だからこそ私達は思いついた時の熱量そのままにある程度形にしたり、はたまたそれをメモにしたりするわけです。そういったものを無しに最初から文章を構築するとそれはそれは効率が悪く、クオリティも悩ましいものになりがち。こういった活動をすればするほどメモ帳やネタ帳の大事さというのは身に染みているもので、それは最早創作活動だけに留まらない人生における足跡に等しいものと言える場合すらあるでしょう。人によってはそれを開くだけで大冒険が脳内で始まるかもしれません。 ……などと言いつつ私はそれが大変苦手です。何かを思いついた瞬間にぱっと盛り上がる事も多いのですがそのまま思考の海に入り込んでしまって気づけば次の予定に追われてしまったり、あとで考えようと脇に避けた結果、鮮やかさを失ったそれらはふわふわと記憶の網を通り抜けてどこかに飛んで行ってしまうわけです。ドウイウコトナノ。 捉えておこうと走り書きするとしても、後から見返してみると整合性があっていなかったりなんてことは日常茶飯事で……日記やコメントなんかでも誤字脱字、矛盾が多いのはそういったものの整理をした結果削除を忘れていたり追記が必要な部分が抜けていたり、という事が大体の原因だったりします。私の思考力の問題?ソレハオイトイテ。 また、その発想の基になった源泉との切り分けも重要です。私の場合よく曲や絵等が切欠となってネタを思いつく事が多いのですが、何も考えずにそれを綴ると今目の前にあるそれらに引き摺られてそれそのものの写しになってしまう事も少なからずあります。いうまでもなく没ネタになる流れですね。映しにしてしまう事で本来留めるべきだったネタは遠く彼方に飛び去って行ってしまっている訳ですから。 そんな風に様々な理由で私は今まで一度もメモ帳を使い切った事がありません。 残されたものを見ても首をかしげている事が殆どです。もしもし、過去の私、貴方はいったい私に何を伝えようとしていたのですか……? 増長で回りくどい文章を書くわりには、中身の薄さは生理食塩水もびっくりです。あれ意外としょっぱいですから例としては適切ではないかしら。もっと薄くてぴったりなものがないかしら。ああそういえば…… 継続は力なりという金言がありますがこればっかりは本当の事だなとため息をついて、その風に乗せられ飛ばされていくふわふわとしたネタ達。積み重なれば私の重さや厚さももう少しまともなものになっていたかもしれませんが、どうやら私は綿あめの様なネタ達を両手にふわふわと思考を漂わせながら生きていく生き物のようです。
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