Keiさんの日記 「セッションの舞台裏」

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Kei
Kei日記
2020/10/13 00:34[web全体で公開]
😶 セッションの舞台裏
これからGMをやってみたいという方の中には、GMは何を考えてセッションの準備しているのか、ということに興味をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。進行中の卓は作成していただいたPCとその設定に合わせて完全カスタマイズで進行していますが、もしかして参考しにしていただけるかも? という気持ちで恥をしのんで公開します。用語をGMに統一したりしていますが、実際にプレイしているのは「新クトゥルフ神話TRPG(CoC7)」です。シナリオはオリジナルです。GMの楽しさのかなり大きな部分が、オリジナルのシナリオというところにあると思っています。
事前にお断りしますが、この卓ではPCの行動を指定したり制限したりするようなハンドアウトは極力使用しない方針です。ハンドアウトを使うことが当然だとお考えのGMやPLにとっては、何をグダグダとやっているのかという内容が含まれます。

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2020/08下旬
CoC7での卓が成立することになり、全体のトーンとショートキャンペーンであることをPLに伝えて了承を得ました。同時に最初の回ではキャラクター作成とルール説明をすることにして、クイックスタートを案内しました。
クトゥルフ苦手だなー、本当にやりたいのはネクロニカとかなんだけどなー、などといった気持ちはぐっと飲み込んでいます。

2020/09上旬
最初のセッションの日程調整をしました。同時に、キャンペーンを作り始めます。ほぼ身内みたいな卓とはいえ、全員が共通して楽しめそうな要素を知らなくて愕然とします。ならば?
ルルブとサプリ(クトゥルフ2020)を眺めて、どうにか、基本ラインは狂信カルト関連で、日本の神話・伝説・伝承・絶滅危惧生物・新種生物・地名などの要素を盛り込んだ日本独自解釈的なアウトラインの構想を固めました。いくつかのシーンを膨らませて、導入する日本要素をピックアップします。
苦手意識のあったCoCも実際にシナリオを準備してみると意外と行けそうな気がしてきます。
最初のセッションはキャラクター作成とルール説明と案内していますので、テキセ用の説明文を事前に準備しました。念のため、予想外に時間が余ることも考慮して、第一話前半をある程度職業を想定した状態で準備しておきます。

2020/09/11
最初のセッション、キャラクターを作成しました。その結果全PCに「強い巻き込まれ要素」が必要になり頭を抱えます。事前に想定していた要素にほぼ全員かすりもしないことと、テキセの進行速度とPLの反応が見えないことに困惑します。導入ハンドアウトを使えばこういった事故は防げるでしょうが、今回は自由にして良いと宣言していたため、作成されたPCに合わせる必要が生じました。
なお実際にPLに宣言したのは、全体のトーンのほかは、「クイックスタートの範囲で自由に職業を選んで良いし、クイックスタートになくてもどうしても希望があるなら相談に乗る」「強いこだわりがない限り年齢はアラサーの範囲にして欲しいが、強いこだわりがあれば相談に乗る」という二点です。実際にPLはアラサーでクイックスタートの範囲というお願いを聞き入れていますので、これはGM側の想定ミスですね。と言っても重大なミスでもないし、楽しめる範囲でしょう。

2020/09中旬
事前に準備していた第一話前半が利用できそうもないため、別の導入を考えています。一部の要素は全体アウトライン上の別の要素を組み換えて導入に移動するなどして、第一話の中程で死亡するはずだった人物の死亡後がスタートとし、ゲーム中の開始日を一週間ほど後ろにずらずなどして辻褄を合わせました。合わせて全体アウトライン上の重要シーンの考察や、各PCの活躍シーンとストーリー進行のラフな調整などを行っています。
悩みましたが、全員揃った状態での良い導入が思いつかないので、初心者相手のテキセで個別導入というのは悪手ではないかという気持ちを振り払って個別導入にする決心を固めました。同時に、行動を指定するのは極力避ける方針ですが、導入シーンで事故るよりもマシという結論に至り、一部のPCに強い指示を入れます。
また、個別導入シーンで得る情報を突き合わせることができるようにしたり、開幕SANチェックを盛り込んだりしますが、一部PCはもともとSANが低いため、そういったPCは回避可能にすることも考慮します。
CoCセッションと関係ありませんが、灰色城綺譚とか少女展爛会とかやりたいなーという気持ちが高まっています。さらに突発的にメガトラベラーの行為判定ルールだけを使ったシナリオを思いついて脇道に逸れたりしました。
日程調整の結果、次のセッションの日程がだいぶ先になって半泣きになり、日程がなかなか合わない為、参加できる方だけでの息抜きセッション(CoC以外)を提案したりしましたが、こちらは流卓しました。

2020/09下旬
最初のツカミ部分がまだまだ弱い気がして、どうしたらPCをもっとうまく巻き込めるか、まだ頭を抱えています。PLは納得してくれるのでしょうか、楽しいんでしょうか、などという悪い方向に考えが向かいます。悪い兆候です。
いまさら、シナリオの文字数が多すぎる(=一回のテキセで終わりそうもないのでわ?)ということに気付いて愕然とします。この時点で第一回セッションに予定しているシナリオは15,000字程度あり、脳内で、もしもこれを次のセッションでこなせなかったら、どの要素を削れるか、といった会議が行われましたが、GMとして納得できる結論になかなか至れず、この要素を削ったら、その分どうやってPCはストーリーに関わるのか、などと色々と検討しては放棄しました。その結果むしろシナリオ文字数は増えました。
そのうちに、いずれにしても全てPCの行動次第だろうと覚悟が決まりました。
まだシナリオを開始してもいないのに、いくつかのハッピーエンド的なシーンについて思いを馳せたりしています。初回のキャンペーンなのでロストして欲しくありません。アウトラインにはもともとロスト要素はほとんどありませんので、現実逃避です。というか、進行によってはこのアウトラインは放棄される可能性もあります。
次回のスクリーン画像の準備を始めますが、予想以上に時間がかかりました。
CoCセッションと関係ありませんが、青灰のスカウトとかダイアレクトとか物理本出ないかなー、やりたいなー、という気持ちでいます。物理本がでたらすぐにでも購入ボタンを押すつもりになっています。また、別キャンペーンを思いついてメモしたりしました。

2020/10上旬
セッション後半に予定している部分にPCをどうやって誘導できるかでまだ悩んでいます。できるだけ自然に後半にたどり着いて欲しいので、そのために不足しているものは何なのか考えます。PLの立場よりも前に、GMとしてどの要素が不足していてここに辿り着けないと思うのかを出してみますが、結局のところ、最も不安なのはシナリオ上に用意した導線に関してではありません。
たとえ短くても、キャンペーンを完走したときの気持ちを知っていますので、どうしてもキャンペーンを完走したいし、して欲しい、という気持ちで細々とした調整をします。
幾つかのシーンを思いついてアウトラインに盛り込んで、このシーンに至るための辻褄合わせなどをします。現時点ではアウトラインはこれ以上詳細にする必要もないのですが、思いついちゃったからね。
同時に設定的なものも膨らんでいきます。まあ、設定が多ければそれだけ何か予想外のことがあった時のリカバーもしやすいでしょう。
時間管理の計画とリハーサルを行って、一応時間内に収まりそうなことを確認しました。

2020/10/09
やっと第二回セッション。第一話前半。のつもりでしたが、個別導入(前半の前半)でセッション終了しました。体調の優れない方がいらっしゃいましたので、セッション時間は短縮した一方で、各PCの導入シーンにはリハーサルの50%増しくらいの時間がかかりました。えっという気持ちですが仕方がありません。
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レスポンス

nagatani
nagataniKei
2020/10/13 07:40[web全体で公開]
> 日記:セッションの舞台裏
はじめまして、nagataniです。
コメント失礼いたします。

>最初のツカミ部分がまだまだ弱い気がして、どうしたらPCをもっとうまく巻き込めるか
私もCoC7Eの初セッションを計画した時、同じ課題に直面しました。
普段はファンタジー系のセッションがメインなのでそこまで気にならないのですが、
CoCでは定職のある人間がリスクを冒して探検に行く動機が必要なため、かなり難しいです。

>強い巻き込まれ要素
色々とアドバイスをいただいた結果、Keiさんの仰る通り「巻き込むしかない」ところに行きつきました。
「強制」、「脅迫」、「理不尽」な状況で盤上にPLを連れてくる方法が、GMにとってもPLにとっても分かりやすいというのが個人的な結論です。

自然にPLを舞台へ連れて来られるといいのですが、やはり、これはなかなか難しい問題のようですね。
一度舞台に上がってしまえば、そこからはある程度スムーズに進むのですが・・・
ここを失敗すると動機が宙に浮いてしまい、一貫性がなくなってしまいますよね。

以上、貴重なGM活動の情報を共有していただき、ありがとうございます。

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