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😶 メビウスの輪:Ultimate それから 人ごみにもみくちゃにされながらゲートをくぐった。 出口が近づくと熱い空気がもわもわと押し寄せてくる。 その肌触りは懐かしいようにも思えた。 今日は連休の初日で、うちは心の故郷と言える場所を訪れていた。 長時間揺られていたせいで体はすっかり強張っていた。思い切り伸びをすると活力がみなぎってくるみたいだった。 移動中何度か寝て起きてを繰り返したが、そのたびスマホを開いて目当てのメニューがないことに気づいて彼女の顔を、声を、思い出した。 伝説のオカルトマニア尾刈斗真莉愛は、期待以上に変態的で活動的で実力派で能弁で扇動的で魅力的で、つまりは正真正銘の伝説だったのだ。 彼女は誰も知らない世界をひょいと持ち上げて、繋ぎなおしてしまう。 周りの人間は見知った景色のはずが表と裏がいつの間にか入れ替わってしまったみたいなそんな気持ちにさせられるのだ。 うちも数週間前に彼女の家に呼ばれて体験した不思議の数々と共に、いや、もしかしたらそれ以上に彼女そのものに圧倒され、世界を塗り替えられ、まいってしまっていた。 24歳にもなると誰だって世界ってこんなものだと定義してしまうと思う。 うちも自分の未来にじゃなくて、本や画面の向こうにあるどこか遠くの世界に不思議を求めるしかなくなってしまっていた。 だけど、うちは魅せられてしまった。思い出してしまった。 そうだ、うちらはまだ何者にだってなれるのだ。 勇者にだって、錬金術師にだって、なんなら魔法をかけられたお姫様にだって。 建物をでるとまぶしい太陽が照り付けてくる。 青くて広い空、雑多な喧噪、ビビットなカラーの建物たち。 胸がどきどきして、顔中に笑みが広がるのがわかった。 リュックの紐に両手をかけて、さあ、行こう!と自分に声をかける。 伝説の先輩をイメージして、大手を振って颯爽と。 昨日のうちが知らないうちを探そう。それだってうちにとっては未確認生物だ。 未来は誰にとっても未確認なんだから。 橙色のシャツを着た黒人の男が満面の笑みでフルーツを差し出して何か話しかけてくる。 足を止めて振り返ると笑顔で答えた。 ごめんね、うち、プエルトリコ語わっかんないんだ! ーーーーーーーー 先日、ミランディス様キーパーでミランディス様作の「メビウスの輪:Ultimate」に、UMAマニアのぐうたら会社員、千波 葛(せんば かずら)で参加させていただきました。 以前、別シナリオのHardモードで全滅した身としては胸を借りるつもりで参加していたのですが、見事クリアー!しかも完全クリアといっていい達成度でした。自分もそこそこには活躍できた手ごたえあって大満足でした。ああでもないこうでもないと議論しながら進められたのがほどよいストッパーになったり気づきが生まれたりで良かったのかなあと思いました。 というわけで後日譚妄想です。 伝説のオカルトマニアである尾刈斗真莉愛こと行方不明子に自宅に招待されたことが発端だったのですけど、この行方不明子がとにかくやばい子で、呼ばれた面々で特に面識ある人達の持ち上げでどんどんやばい子になっていくのが面白かったです。いくつになっても冒険家、しかもブレーキのついてないタイプで、千波としては話には聞いていてもかなりの衝撃があったと思います。それこそ、次の連休でHNとして使っていたチュパカブラを探してとりあえず南米に飛ぶくらいには。 キャラクター的には自己紹介がふわっとしてしまって話中の関係が薄くなってしまったのがもったいなかったですが、同じ行方不明子被害者の会として仲良くしていただけるとうれしいです。 改めまして、ココさん、じゃーがさん、boxさん、こるめさんそしてキーパー兼シナリオ製作者様のミランディスさん楽しい時間をありがとうございました。 またよければ一緒に遊んでください。
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