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😶 夜華 それから 私はその日、いつものように喫茶ヴェローナで昼下がりを楽しんでいた。 足元には大きな紙袋。 買ったばかりの浴衣が包みの中に淑やかに収まっている。 夏も終盤に差し掛かっており、いささか時期を逸した感もあったが、沸きあがる高揚感を押しとどめるものではなかった。 そして、その勢いで翻訳の練習を兼ねて先日のことを文字に起こそうと考えてしまった。 これがいけなかった。 1時間もしないうちに私はテーブルに突っ伏していた。 何かの記憶違いではないかと、手帳をそっと開いて書きかけの手記に目を落とした。 最初は何もおかしくなかったはずだ。 舞台は夏祭りで、思いがけず美少年と二人きりになるくらいは青春ドラマの範疇だ。 まあ、美少年ではなく実際は年上だったのだけれど。 そのとてつもなく整った顔立ちの、背丈が私の頭二つ分くらい小さい男性と不思議な夜店を巡ることになった。 これもまだいい。不可思議な舞台のせいかそのギャップは好ましく映ったほどだ。 日本に来てからはついぞ聞く機会のなかった詩的な誉め言葉も、声を合わせた讃美歌も夏の熱気に中てられた素敵な思い出と言っていい。 けれど――。 その先を読み返すのに耐えきれず手帳を閉じて再びテーブルに突っ伏した。 さすがにこれは、何というかマニアックに過ぎると思う。 相手が美青年というのがまた背徳感を煽った。 両手で顔を覆っても、頭の中には鮮明にシーンの数々が止めどなく再生されていく。 思わず首筋に触れるとまだほんのり熱を持っているようだった。 とたんに彼の澄ました顔つきと言葉が蘇ってきた。 なんだか無性に悔しくなった私は、勘定を済ませると店を出てスマホを取り出した。 勢いのままに、そらで番号を入力して通話ボタンを押す。 どこからか祭り囃子が聞こえてくる。 今日が近所の神社の夏祭りだったことを思い出して、浴衣姿で彼の前に立つ私を想像した。 少しは驚かせられるだろうか。 そうなるといいなと思いながら、鳴り続くコール音に耳を澄ませた。 翻訳家とは情熱を伝える作業だと思う。 そしてそれはきっと人生においては特別なことではないのだろう。 ーーーーーーーー 先日、柏木様キーパーで草村英雄様作の「夜華」に、アメリカ人翻訳家Angelina Sullivan(アンジェリーナ サリバン)参加させていただきました。 不思議な祭りでわいきゃいしてきた訳です。途中から悪ノリ全開で楽しんじゃってましたけど、これはまずいですよ、まずかったですよね。アンジーはフットワークは軽いけど真面目寄りな子のはずだったんだけどなあ。こんなに日記を書きづらかったのは久しぶりです。楽しかったけどね!終盤の乱ちきの責任割合はキーパーに9割、相方だった天地志乃君のキャラ性能に1割といったところだと思います。願わくば同じ境遇を嘆きあえる被害者が増えてほしいところです。 という訳で後日譚妄想です。 と言っても完全な負け戦というか、終始振り回されてたアンジーに対して志乃君は全くと言っていいほど動じていなかったので、逆襲を試みますという話なんですけど、これがまた勝てる気がしません。絶対無理でしょう。かわいそう!キーパーにはシナリオ概要を伏せて始めたためのマッチングということで責任がありありなので、次回クリチケを5枚くらいいただかないといけないなと思いました。 改めまして、時雨さん、そしてキーパーの柏木さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の草村英雄様にも感謝です。 またよければ一緒に遊んでください。
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