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🤔 私のDX3シナリオ作り(長文&乱文なので格納) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)初めましての方は初めまして、ウバと申します。 たまには御礼日記以外にも日記をと思い、愛してやまないDX3のオリジナルシナリオ作りに際して自分が注意する部分を書き溜めていたものを投下してみます。御礼日記は明日には書き纏める予定です。 基本的にDX3のシナリオを作ることを念頭に書きましたが、シナリオ作り全般について触れている部分もあります。 とはいえ、世にはもっと経験豊富なGMによる助言が多数あるので、話半分に読み流していただければ幸いです。 ①シナリオはセッションまでに100%完成させなくていい シナリオ作りの話なのに何を言い出すのかと思われるかもしれませんが、GMとしてシナリオを作る時の一番大きな壁になるのが、「シナリオを完璧に作らなければならない」という意識だと思います。 例えばサンプルシナリオやシナリオ集のシナリオ、あるいはインターネットで公開されているシナリオは、読みやすいように体裁を整えられ、必要なデータからストーリーの流れと何から何まで完備されていることが多いでしょう。 最初はサンプルからと考える人は多くいますし、GMをやる一番の近道になりますが、何時しか自分も同じようにシナリオを作らなければと考えるようになっていないでしょうか。 そういうGMをやる時に自分で壁を作らないようにしようと考えたのが、この日記を書き始めた動機です、正直①さえ読んでいただければもう後は必要ないです。 まず完璧なシナリオというものは、絶対に存在しません。どんなシナリオも、参加するPLの存在がなければ、主役のいない物語にしかならないからです。 返して言えば、GMは不完全な物語をセッションに用いていいのです。貴方の作った物語でどんな主役がどう動いてくれるかは、PLが一緒になって考えてくれます。 うまく行けば、自分が考えていた以上にセッションの物語を盛り上げることができるでしょう、これがシナリオが100%以上に完成した瞬間であり、GMをやっていて最も楽しいことだと思います。 さて、実態のない話はこれくらいにして、どうやってシナリオを作っていくかに触れていきます。 赤の他人がシナリオを作っている動きをシミュレートしてみたいという奇特な方はメモ帳などをご用意のうえでお読みください。 ②シナリオに必須のもの シナリオは、突き詰めて単純化するとボスやエネミー、情報収集判定を初めとしたシナリオ中PCに要求する判定等のギミックといった「データ」と、シナリオハンドアウト、登場人物の設定、NPCのサンプルセリフ、シーンの概要といった「ストーリー」の2つから構成されます。 逆に言えばこの二つ以外に必須のものはありません。BGMや立ち絵は、好みで加えるスパイスのようなものなのでここでは省略し、今回はこの「データ」と「ストーリー」を、GMを2つのタイプに分けて、それぞれどう意識したらやりやすいかを書いていきます。 ③やりたいことの第1位を決める まず何よりも、GMをやりたいと考えている動機を決めましょう。漠然とDX3のGMがやりたい、というだけでは、自分でも何から手をつければいいかわからなくなるかもしれません。 それほど大それたことではなく、PCにはできない○○と○○と○○のエフェクトを全部使ってみたい!とか、○○なヒロインを助けてほしい!とか、「DX3のGMをやりたい」からほんの少しでも具体的になった希望を書き出してみてください。 この時、あれもこれも、とすると収拾がつかないので、思いついたものの中でこれが1位というものを暫定で決めましょう。このメモは何らかの形で残しておけば、後々シナリオ作りに困った時、第2位以下のアイデアを拾うなり、別のシナリオの第1位に使ったりできます。 ④自分のタイプを知る やりたいことが決まってシナリオを作り始める前に、自分の好みの傾向、得意なやり方をある程度把握しておくことは有用です。ここでは乱暴に、Aタイプ:データを組むことが好きな人とBタイプ:物語を作ることが好きな人に分類させていただきます。 自分がどちらを判断するには、③で書き出した希望の第1位を見てみてください。それがエフェクトやシンドロームといったデータ関係のものだったか(Aタイプ)、組織や人物等といった設定、世界観のような物語関係のものだったか(Bタイプ)で、だいたい当たりが付けられます。 勿論いつもどちらかの方法しか使わないとは限りません。参考までに私はオンセンに来るまではほぼAタイプでしたが、オンセンではだいたいBタイプの思考で作っています。このようにAとBはどちらに重きを置くかというだけで相容れないものではなく、一つのシナリオでもABが混在するのはよくあることなので、その時に合ったタイプの考え方を導入してみてください。 ⑤「ストーリー」の作り方(Aタイプの人向け) Aタイプの人は、データとして用意されているものを使いたいと思っているので、シナリオに必要な「データ」を作ることに向いています。考えている段階で既にシナリオに使用する「データ」の下地ができているので、後はシナリオの「ストーリー」の用意が必要なため、「ストーリー」の作り方の一例を解説します。 TRPGでは①の通り主役の動きはPLが考えてくれるので、GMはシナリオに登場する倒されるべきボスや、そのボスに脅かされるキャラクター(多くはヒロイン)を作ることになります。 「ストーリー」は独創性を出すよりも、むしろどこかで聞いたような物語のテンプレートに当てはめるやり方がオススメです。その方が、PLもPCの物語を筋道立てやすいからです。PLを出し抜く必要はありませんし、楽しんでもらうことを第一に、欲を言えばある程度驚いて欲しいと考えれば十分です。 なので、「ストーリー」は③で用意した一覧以外にも、好きな作品からアイデアを拝借させてもらいましょう。注意すべきなのは、なるべく「ストーリー」は再現ではなく選択肢を持つように抽象化することです。ここでいう選択肢とはルート分岐とは関係がなく、GMの中に具体的過ぎる物語があると、PLの考える物語の入る余地がなくなってしまう点の注意です。 自分がPLになったと思って、「実の父親だった怪物に襲われて【絶望する少女を守って】ほしい」シナリオと「実の父親だった怪物に襲われて【絶望する少女を少女の過去に基づいた台詞で勇気づけ、父親を倒して新しい家族or恋人となって守って】ほしい」シナリオがあるとします。 これはわざと想定した極端な例ですが、どちらの方が自分のPCが自由に物語に入り込めそうか考えてみれば、何で困るかはわかるでしょう。 「ストーリー」ができたら、その「ストーリー」をシーンで分割していき、その頭の部分、オープニングの流れを簡単にまとめたものをハンドアウトにして書き出しましょう。ハンドアウトは、初めてオーヴァードに覚醒した、ヒロインと偶然のように出会った、ボスとの因縁があるといった形の物語のテンプレートに当てはめるやり方で書いていけば、「ストーリー」の補完にもなります。 違ったやり方として、ハンドアウトから書いて物語を膨らませる方法も、手っ取り早く「ストーリー」を構築する助けになります。 ⑥「データ」の作り方(Bタイプの人向け) Bタイプの人は、自分の物語を形にしたいと考えているので、シナリオの「ストーリー」の作ることに向いています。既にシナリオのあらすじができているので、後はシナリオに使う「データ」の用意が必要なため、「データ」の作り方の一例を解説します。 「データ」は、ある程度計算も絡む内容になります。例えばボスやエネミー、判定はPCが直面する危機のデータとして、情報収集項目はシナリオの全貌を明かすためのデータとして機能します。 特にボスはシナリオを象徴する存在であり、なるべく吟味したいもの……なのですが、DX3は「HPは飾り」、「ロイスは残機」と言われる風潮があります。私個人はそれだけではないだろうと思っていることはどうでもいいので置いておいて、これはシナリオを作ろうとするGMの壁を壊すのに非常に有益です。 DX3はPLの復活手段が豊富で、PCが戦闘不能から復活が当然視されており、他では恐らくバランス崩壊と文句を言われかねない一撃ダウンの攻撃等がある程度許されます。しかしやりたい放題はNGで、PLのようにボスが連続で蘇生を駆使し始めると、たちまちPCは侵蝕率が跳ね上がってジャーム化します。 なので、ボスは何ラウンドで倒されるか、何回攻撃してどれだけPCのロイスを使わせるか(=バックトラックにどれだけロイスを残させるか)、という思考で大雑把に作りましょう。個人的なボスが倒される指針のオススメは2ラウンド、長くても3ラウンドですが、これはレギュレーションにもよるので一概には言えません。サンプルシナリオ等のボスデータを利用することも立派な「データ」を用意する手段です。 情報収集項目は、シナリオの登場人物の設定やここに至るまでの境遇などの「ストーリー」の設定から丸々引用する形でもいい場合がほとんどです。なぜならPCもPLも、GMが作ってきたシナリオの物語についても、登場人物についても殆ど知らないからです。設定語りをするチャンスとばかりに作ってしまいましょう。項目を書いた後に、それが関連している情報の技能を当てはめて、重きを置きたい設定には少し高めの難易度を要求する設定にすれば、これで情報収集項目は完成です。 ⑦シーン数の決め方 最後に書くのは、私が基本ルールブックの範囲でシナリオを作る時にどうやってシーン数を決めるかの概略になります。これは完全に私個人がやりやすいと思っているだけの方法であり、この手順に沿う必要は全くありません。参考程度に読み飛ばしてください。 シーン数は乱暴な計算で決定しています。PCの初期侵蝕率の平均を雑に32とすると、PCは登場するたびに平均6の侵蝕率が上昇するので、だいたい6~7回シーンに登場すると36~42増加し、クライマックスフェイズに登場と衝動判定を合わせて合計3d10(平均16)侵蝕率が増加すると80~90のラインになり、1回はリザレクトを使える侵蝕率でクライマックスの戦闘に望むことになります。 つまり、ミドルフェイズで戦闘を挟まない場合、オープニングを含めて6~7回各PCがシーンに登場するようにシナリオを作ることになります。それをPC人数分やる必要はなく、合同シーンも積極的に入れていきましょう。 シーンに登場させる方法は、イベントのように固定シーンやトリガーシーンを作ってPCに登場してもらったり、情報収集の項目を作ってその判定のシーンをPLに作ってもらったりと様々です。最終的にこれらが6~7回の登場に収まればいいのです。 もしPCをジャーム化させてしまうかもしれない、と不安になるようでしたら、シーン数をさらに減らし、なるべく全員登場の固定シーンとトリガーシーンを減らしましょう。こうするとPCの侵蝕率が低くなってしまいますが、DX3というゲームはPLがシーンを作る、ジェネシフトをする、エフェクトを多量に使う等自主的に侵蝕率を増やす手段は多い反面、侵蝕率を減らす手段はバックトラックぐらいと非常に乏しいのです。 PCの侵蝕率が低すぎるようならPLが自分で侵蝕率を増やせるので、高すぎるよりは低すぎる方がデメリットが少ない、ということです。もしバックトラックが不安な方は、こういった形でシナリオを調整してみてください。ミドルフェイズに戦闘を入れたい場合も、この方式で上昇する侵蝕率を抑えましょう。 以上長々と書き連ねてしまいましたが、DX3のGMをやってみたいという方を少しでも後押しできたなら、これ以上望むものはありません。 最後までお読みいただきありがとうございました。
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