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🤔 GMのトラブルシューティング(になるといいなぁ) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)初めましての方は初めまして、ウバと申します。 多くの方に読んでいただけたシナリオ作り日記の続きであるトラブルシューティング、というよりはGMの皆さんに少しでも気を楽にしてほしいと思って、私なりにGMという役割を分析した内容です。 書いているうちにDX3GMと関係のなくなっていったので、前回の日記のタイトルにはふさわしくないと内容そのものをばっさりカットしておりました。 前回のシナリオ作り日記に比べてかなり毛色の違う内容で、私が普段あまり口にしないGMとPLの不平等さ、扱いづらいPCといったかなり暗い、生臭い部分もあるので、読み進める際はご注意ください。 当然世には私以上の経験を持った熟練のGMの意見が多くあるため、話半分に読み飛ばしてください。 ①GMの責任? よく「GMは大変である、責任が重い」といった話を目にします。「大変である」という部分は否定はしません、実際GMには負荷がかかります。ただ「責任が重い」という部分は気になるところです。 向上心を意識するためならよいのですが、特に失敗したことを本気で全部自分の責任だと落ち込まれてしまうと、GMはあっという間にいなくなってしまうので、とても危惧しています。 結局のところ、いくら親しい人との間でも、まして顔も名前も人柄もさほど知らない方や、何度か一緒に卓を囲んだ方と毎回100点満点のセッションを作ることは不可能です。 セッションを振り返れば、ダメだったと思う部分は山ほど出てきますが、それとは別に、セッションで皆さんが成し遂げたことも多くあるはずです。GMならPLがシナリオやNPCを気に入ってくれた、物語のクライマックスが盛り上げられた、PLとRPを楽しめた等々…。 TRPGのセッションに試験官はいません。どんなに多くの方から間違っていると言われても、卓の全員が楽しんだらそれが100点です。セッションの採点するのは他でもない貴方自身です。どうか1つの失敗に落ち込むより、目を向ければそれ以上に見つかる成功を楽しんでください。 ②GMとPLの平等な部分 さて蛇足に入ります。そもそもGMは、PLの上位に立つ存在ではありません。ストーリー作りをするGMもPLもセッションという即興劇の参加者以外の何者でもないからです。 違うとするなら、PLがPCの設定を考えて発言する形で、GMはシナリオのNPCなどの設定を考えて発言するという形で、それぞれストーリーを作っているだけです。GMのシナリオは特別なものではなく、PLの考えるストーリーであるPCの設定は尊重されるべきであるならば、GMの考えるストーリーであるシナリオも尊重されるべきという簡単な話です。PLがシナリオでいいと思った部分に合わせてPCの設定を変えるように、GMもいいと思った部分に合わせてシナリオを変えているだけのことです。どちらも必ずしなければならない義務ではありません。 全員でストーリーを作る際に、他の参加者が入り込めないストーリーを組み立ててしまうことは、GMにもPLにもあり得る失敗で、PLがそれを作った時に、GMがうまく調整できないことをGMの責任というのは酷な話です。シナリオブレイクなどという言葉を聞くたび私は血の気が引く思いです。 ストーリー作りにおいて、GMとPLは平等です。もし誰かが誰も入り込めないストーリーが生まれてしまった時は、参加者全員で協議しましょう。その調整役をGMにだけ押しつけてしまうと、もしGMがそのストーリーを作ってしまった時、誰も何もできなくなります。 ③GMとPLの不平等な部分 逆に不平等な部分、私が最初に負荷がかかると言った点が、シナリオのデータ部分です。特に判定という形でPCが挑戦することになるハードルの調整の失敗は、基本的にシナリオとPCのデータの両方を事前に知ることができる唯一の参加者のGMの責任になります。返して言うならGMだけの責任とはこれだけです。 ここで補足しますが、PCの判定の失敗は全てGMの責任ではありません。まずどのTRPGも乱数という何%かは失敗するかもしれないというツールを導入しています。システムに失敗の可能性がある乱数が組み込まれている以上、必ず運の悪い失敗は起きるようにデザインされています。心配であれば、事前に貰ったPCのデータを用いて、実際にダイスBot等で判定をしてみましょう。何回かそれを繰り返すだけで、自分の作ったハードルの難易度はわかるでしょう。 異論もあるかもしれませんが、越えられることを想定しない敵や罠というものは、シナリオに配置するべきではないと私は考えており、その例えにハードルという言葉を用いています。 ハードルというものは、越えられることを想定し、かつ例えぶつかってしまっても速度を落としてはしまいますが先に進めるものです。それ一つの失敗が、何の挽回のしようもなくPCに致命的な結果を及ぼすものはハードルとは呼べません。 当然、乱数というツールを用いている以上、あるいはストーリーの進行によってPCにとって致命的な結果、所謂ロストという状況は起こり得るもので、そのシビアさはTRPGのシステムによって異なります。そこはGMにも介入できない確率の世界なので、その失敗する確率をあまりにも高くしないことだけ気をつければ十分です。 ④扱いづらいPC そうやってGMが心を砕くことになるハードル設定の失敗の例外が、PLが他のPCに比べてハードル越えの成功率が著しく差がある、端的に言うなら強すぎるor弱すぎるPCを作ってきた時です。 これはどれだけPCが強くなったり成長したかを可視化しづらいシステムでよく起こる問題です。PL間の感情といった問題もあるでしょうが、GMとしてはPCの水準がまるで違うので、ハードルを設定する際、非常に困ります。 上に揃えれば下は成功できなかった経験だけを覚えることになり、シビアなシステムではロストという結果を生みかねません。逆に下に揃えれば上は簡単すぎるハードルを越え続け、スリルを楽しむ余地がなくなってしまいます。特に自覚なく弱いPCを作ってしまっていた場合は、誰も幸せになりません。 この対策はかなり多くあり、全てを網羅することはできないので、一つだけ無難な例をあげさせていただきます。その対策とは、こういった扱いづらいPCを拒否してPCの水準をある程度の範囲に収めてもらうことです。 先にも書いた通り、GMはシナリオにPCの全てを受け入れなければならないわけではありません。手に負えないと思ったものは拒否をしていいのです。この拒否というのも強権的な話ではなく、単にレギュレーションを規定して、参加するPCの強さを揃える作業に過ぎません。当然個々人のデータ知識や嗜好で、同じレギュレーションでも強弱の差は生まれますが、レギュレーションの範囲に収まっていればその差は大きく開くことはなく、扱いづらいPCは生まれにくくなります。 しかし拒否と書くと、とても気が重くなるもので、できれば私もしたくはありません。単に言い方の違いでしかないと思われるかもしれませんが、提案という形でワンクッション置いた手法を用いましょう。この時、参加してくれたPLが自分のシナリオのためにPCを用意してくれたことを尊重する気持ちを忘れなければ、決して問題になるようなことはないはずです。 ある程度、GMをやろうと考える方が無用な負担を受けないようにする手段を、GMとしてもPLとしても自戒の意味も込めて私なりに考察してみました。これはあくまで想定した事例に過ぎず、現実にGMの皆さんが直面する問題に即したものではないかもしれません。決して明るい話ばかりではないので、気分を害したなら陳謝いたします。 出来ればこんな内容は全くの無駄になって、これから卓を囲む皆さんに幸多からんことを願っております。 最後までお読みいただきありがとうございました。
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