ぱむださんの日記 「妖魔狩猟RPG「狩人の月」」

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ぱむだ
ぱむだ日記
2023/07/07 02:45[web全体で公開]
😆 妖魔狩猟RPG「狩人の月」
Booth版
https://booth.pm/ja/items/4200770
TALTO版
https://talto.cc/projects/2-Zpfc2-yTmyeac9YoF7p

前回無料TRPGをまとめた際に、汎用TRPGシステム「Breathless」を使用したものを除外したため掲載しきれなかったゲームです。どうしても心惹かれて仕方ないので語ります。
これはBreathlessシステムで作られたゲームであり、サイコロフィクションの「ハンターズ・ムーン」とは無関係です。

「狩人の月」の世界は、おそらくは広大な和風世界です。権力の要「朝ノ宮」はさまざまな小国に威光を行き渡らせ、命令を下しているのでしょう。
舞台となるのはそんな数多ある国の一つ、「野火ノ国」と呼ばれる小国です。貧しく痩せた国ながら、この野火の国は非常に重大な任を請け負っています。それが、禁足地「禍ツ森」の監視と封印です。
赤い月が昇る夜、「禍ツ森」には妖魔が現れます。それは時として群れを成し、「禍ツ森」を飛び出し、人間たちに害を成します。
妖魔は通常の獣と異なり、非常に強大な存在です。妖魔の血肉や臓物は非常な高値で取引され、野火の国の経済を支えて来ましたが、そもそも並みの武士であれば何百回死んでも仕留めることは叶いません。
その妖魔を狩る力を持つ者、それが「狩人」と呼ばれる特殊な家系の武士たちであり、PCたちです。

狩人の月のセッションは、その夜に湧き出た妖たちのリーダーである「妖頭」への距離を詰めることで進行していきます。その過程で困難や妨害を乗り越える必要があります。下級妖魔と戦う必要も出てきます。狩人たちは己の「疲弊」と「消耗」をうまくコントロールして、最も強い妖魔を打ち倒すための爪牙を研ぎ澄ましておかなければなりません。
1シナリオでの距離の目安は1d10+5。狩人たちは一手ごとに1~3の距離を詰めます。大きく距離を詰めれば、それだけ大きな危機が待ち受けています。移動の代わりに罠を仕掛けたり、休息したり、アイテムを使用したりという選択肢もあります。
狩人たちに許された手番は8手。それを越えれば、狩りは失敗です。彼らの消息は不明となり、妖魔は大きな被害を出すでしょう。

……という感じで、緊張感があるのに加えてセッションそのものが短く濃密なものにまとまるように工夫が凝らされている印象です。
和風なのがまたいいですね、なんとなく「もののけ姫」の森とタタラ場が頭をよぎります。もちろんこのゲームの妖魔は非常に有害であり、積極的に攻め込んでくるので、戦う以外の道はないようですが……
それこそ「ハンターズ・ムーン」のように、妖魔さえ設定しちゃえばシナリオはだいたい完成でラフに遊べるようになっているようですが、実際に遊ぶときがあればこんな風に遊びたいなということでトレーラーとハンドアウトを用意してみました。

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【トレーラー】
狩人の月「我ら籠の裡にあり」

狩人の生は夢のごときもの。
狩って死すか、狩らずに死すか。
戦に背を向けた狩人を、非情の掟は許さず戒める。
友は刑吏の仮面を被り、涙を隠して刃を研ぎ澄ます。
この赤き月の夜の果てに、狩人の求めるものはあるのだろうか。

【ハンドアウト】
HO1:あなたは一度野火ノ国を逃げ出そうとして連れ戻された狩人だ。逃げ出した理由を決めること。
責務を投げ出した狩人を、この厳しき国は許さない。この狩りで戦果を挙げなければ、あなたの未来はないだろう。
〈咎人の濁り酒〉:家の恥となったあなたに、当主はある非道な仕打ちを行った。猛毒である妖魔の血を混ぜた酒をあなたに無理矢理飲ませたのだ。それはあなたに多大な苦痛を与えたが、それにより新たな力に目覚めた。あなたはシナリオ開始時点で1点「消耗」している。あなたがD10に指定した技能は、このシナリオ中使用して疲弊してもD8でランク下降が止まる。

HO2:あなたはHO1の親友だった。だが、HO1は狩人の責務を捨てて逃げだそうとした。HO1に対する感情を明確に決めること。
当主はあなたに命じた。HO1が未だ責務に消極的な態度を見せるようなら、妖魔の次はHO1を始末せよと。
〈首斬り狩人〉:あなたには処刑の心得がある。疲れ果てた獲物が重い頭を差し出せば、あなたの刃はそれを断つだけだ。狩人の場合は3点以上の消耗、生命力が28以上ある妖頭の場合は生命力が残り10点以下になっている対象に対する攻撃が5以上で成功した際は、ダメージを2倍にする。妖頭以外の妖魔には適用されない。

【妖魔について】
妖頭:蒼馬(30) 青ざめた死者の筋肉が絡まり合ったような奇怪な見た目の、巨大な馬の形の妖魔。その蹄に踏みしめられた地面は瘴気漂う沼地になる。子供を好んで貪り、臓物だけを食い残してばら撒く。「歪血」を入手できる。
蒼馬の肉体は筋肉繊維の塊に過ぎず、空疎である。拘束されると解けて逃れ、また離れた場所で形状を取り戻す。「槍穴罠」「拘束罠」が使用できない。
蒼馬の痕跡には沼地が残り、その足跡を見極めるのは容易である。追跡時の振り直しが各PC1回ずつ行える。
ハンドアウトに付属する特殊能力はこのシナリオ限りのものであり、セッション終了と共に消滅する。
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