ポール・ブリッツさんの日記 「汎用TRPGシステムについて」

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ポール・ブリッツ
ポール・ブリッツ日記
2024/09/19 06:32[web全体で公開]
😶 汎用TRPGシステムについて
山北篤先生のかかわったルルブ「パワープレイ・プログレス」と「リングバース」を読んで思ったが、
「なんでもできる」は「なにもできない」であり、「どんな世界でも作れる」は「どんな世界も作れない」ということなのだな、と。
野心的なシステムである。ワールド作成ジェネレータのようなルールがついており、それを使えば同じシステムで同じキャラクターを使ってファンタジーだろうがSFだろうが、ギャグだろうがシリアスだろうが、もっというならホラーだろうが、どんな世界でもプレイできる、というのが売りであったのだが。
たしかにジェネレータで大枠は作れる。スターウォーズだったらSFでシリアス多めでアクションで。スレイヤーズだったらファンタジーでギャグ多めでアクションで、とかいうふうに。あとは、地図を描いたり用語の簡単な事典を作ったり、オリジナルモンスターを作ったりという些細な工程だけである……問題は、ユーザーがサプリメントに求めているのはそういう「些細な工程」に関するものが大半なのだということで。
SRSはその深刻な反省によるものだろう。ルールは統一し、世界設定を詳細に決めたサプリメントを大量に種類を変えて売り、SRSを使用しているゲームならどんなキャラでもどのシステムにでもコンバートできるようにした……。
そうしたらどのゲームも同じような展開とプレイ感覚になってしまったのである、と書いたらうがちすぎる意見だろうか。
汎用TRPGシステムというのは偉大な理想であり、そして理想にしか過ぎないのだろうか。一発ネタの小さなシステムを無数に作ることの方がTRPGを楽しみ質を向上させることについては有益なのだろうか。哲学大系とポストモダンみたいだな、などとそんなことを深夜につらつら考えて気がついたら朝チュン。今日も仕事なのに。ダメじゃん。
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