Keiさんの日記 「かつて、どうしてキャラクターが忌避されたのか、というお話」

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Kei
Kei日記
2021/09/25 22:36[web全体で公開]
😶 かつて、どうしてキャラクターが忌避されたのか、というお話
(老害昔話シリーズです)

ご機嫌よう。

エモいRP楽しいですよね。わたくしも、みなさんにエモいRPをどんどんやっていただきたいです。PLの性癖の詰まったエモを見てキュンキュンするのが大好きです。

ですが、TRPGの本当に語源的な意味での「ロールプレイ」には、このエモいRPは含まれていません。それどころか、かつては、そういったプレイは「キャラクタープレイ」と言って、殊更に忌避されることさえありました。

どうしてでしょう?

もともとのTRPGにおけるRPというのは「役割を演じる」ということに過ぎず、役割というのは「戦士」とか「魔法使い」といったクラスしか表現していませんでした。つまり「僕は戦士なので目の前のゴブリンを切り捨てます」それが、RPの全てでした。

エモRP派のみなさんは、それって楽しいの? などと思われるかもしれませんが、当時はこれが楽しかったし、突き詰めれば、いまでも楽しいはずです。

一方で、PCに性格づけしたいという欲求もありました。それで、どうして殊更に「キャラクタープレイ」などと名付けてが忌避されるようになったかというと、「僕のキャラクターは○○なので」とシナリオの進行を阻害するようになったからでした。90年代前半頃のリプレイにはこういったものが多く、リプレイを出版するほどの技量のあるGMならばともかく(当時のリプレイでは、こういったプレイとそれに対処するGMの姿はお約束の一つでした)、対処しきれないGMも多く、俗にいうTRPG冬の時代が訪れる原因の一つにもなりました。

さて、この説明で「???」と思われたんじゃないかと存じます。だいいち、わたくしもみなさんも大好きなエモRPは、シナリオの進行を壊すようなものではないですよね。

簡単に要約すれば、システムやシナリオに合致していれば許される、していなければ許されない、ということです。さらにいうと、これはTRPGのシステムやそのシナリオがこれだけ進化したということですが、エモRPによって駆動するような仕組みさえ作られました。

また、こう言うこともできます。かつて忌避された「キャラクタープレイ」は個人のものでした。そこには、シナリオどころか、他のPCとの関係性すらない場合さえありました。当時、まだ個別のキャラクター性に関する議論は進んでいませんでしたし、方法論もありませんでした。

あとから振り返ってみると簡単なお話しですよね。ひとりよがりのプレイをしないでください、ただそれだけのお話です。けれど、当時キャラクタープレイと呼ばれていた遊び方は、完膚なきまでにセッションを破壊しました。なので、いまでも忌避する方々がいらっしゃるのは当然かと存じます。

歴は長いのにRPが苦手という方には、こんな背景もございます。また、当時の記憶でエモRPを忌避している方は、いまのTRPGシーンはあれから進化したということをご理解いただける機会があればと存じます。
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レスポンス

聖岳生馬
聖岳生馬Kei
2021/09/25 23:16[web全体で公開]
> 日記:かつて、どうしてキャラクターが忌避されたのか、というお話

どうも聖岳生馬です。

事実ではありますが、一側面なのでこの書き方だと若い人が誤解してしまいますよw
TRPGの方向性は昔から変わらずに色々あったんですから~。
ミドリガニ
ミドリガニKei
2021/09/25 23:08[web全体で公開]
> 日記:かつて、どうしてキャラクターが忌避されたのか、というお話

Keiさん、はじめまして、こんばんは。
とても興味深いお話でした。
冬の時代は存じ上げて居りましたが、ロールプレイ(キャラクタープレイ)にこうした経緯があろうとは。
今のシステムはロールプレイを推奨するものも少なくなく、随分進化したのだなと感慨深いです。

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