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😶 SW2.5架空新聞:アビス海産の塩を使用 産地偽装の疑いで強制捜査 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼) <交易日報> ■専売局取引商会が産地偽装 塩産地偽装問題でセブレイ森林共和国・専売局は警備隊に連携し、トリスドン商会への強制捜査を行い、同商会のモフスキー商会長に出頭を命じた。 トリスドン商会は共和国・専売局に交易都市ハルシカで仕入れた鮮血海沿岸部産の塩を入荷していたが、それにアビス海の海水から作った塩を混ぜ込み、「100%鮮血海産の塩」と偽った疑いがかけられている。 モフスキー商会長は現在、行方をくらませており、出頭を命じるだけではなく、森林警備隊が捜索を行っている。 ■なぜ「アビス海の塩」が駄目なのか? アビス海沿岸部以外では馴染みの無い話かもしれないが、アビス海産の塩は諸国の民に忌避されている。貧者の塩と言われるほど嫌われており、塩は岩塩や鮮血海産のものが主に使われている。これは上流階級になるほど強まる傾向である。 忌避される原因は魔神にある。アビス海北部には魔神が支配するザムサスカ地方があり、さらに北方には奈落が存在している。 このため「アビス海は魔神で汚れている」「身体に悪影響を及ぼす」「飲むと異形と化す」と言われており、海水から作られる海塩は貧困家庭以外では使用が避けられている。 これらは科学的根拠のない迷信だが、魔神の驚異に脅かされているアビス海沿岸部の諸国民にとっては心情的に受け入れがたい問題と化している。 アビス海沿岸諸国の中でもスフバール聖鉄鎖公国はアビス海の迷信にとらわれていないが、それは公国の魔神の力を取り入れて強くなる風土が影響したものであり、他の沿岸諸国では真偽は脇に置き、心情で判断する事が一般的になっている。 影響が及んでいるのは海塩だけではなく、アビス海産の魚介消費量にまで響いている。かといって沿岸諸国で魚介が全く食べられていないわけではなく、鮮血海産の「心情的に安全な魚介」に関しては好む者もいる。 ただし、ハルシカ商協国を経由して取り寄せる関係上、価格はアビス海産より跳ね上がる事になる。そのためアビス海沿岸部の貧困家庭には手を出し難い食材となってしまっている。 ■セブレイ森林共和国、塩事情の今後 森林共和国・専売局に塩を入荷していたトリスドン商会は近く、正式に取引停止が言い渡される見込みだが、同商会の産地偽装塩は既に100トン以上、国民の間で消費されている見込みだ。 忌避してきたアビスの塩を口にしたと思われる国民の怒りは大きく、事はトリスドン商会を裁くだけでは終わらない様相を見せている。 他の取引商会だけではなく、トリスドン商会の塩を流通させてしまった専売局にも責任が問われている。市井では「専売制を廃し、誰もがハルシカ商協国から直接買えるようにするべきでは」という声すらあがっているほどだ。 セブレイ森林共和国にとって専売制は大事な財政収入の手段であり、廃止する事は有り得ない。かといって国民の怒りを黙殺しても万事解決とはならない。 迷信が絡む問題とはいえ、理屈だけでは解決し難いだけに共和国にとっても国民にとっても頭の痛い問題になりそうだ。
> 日記:SW2.5架空新聞:アビス海産の塩を使用 産地偽装の疑いで強制捜査 まさかの新聞化…! 記者っぽくていいですね♪ いっそ記者というキャラクターを作るというのは…(等と)
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