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😲 物語の力で殴り合うゲーム~CoC「Vendetta4L」(ネタバレ長文) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)※セッションレポのつもりでしたが途中からレポそっちのけになってます。 ※「Vendetta4L」のネタバレが含まれます。警告はしたぞ。 【結論】「Vendetta4L」遊んだら面白過ぎたから皆もやるといい。 浦島太郎は失われた年月を思って嘆きますが、20世紀のロールプレイヤーだった俺が21世紀に目覚めてみたらパラダイスになってた。長き眠りの果てにオンラインで復帰してから1ヵ月ちょいですが、プレイするたび「すげえシナリオだな」って感動に打ち震えてるんですけどマジでどうなってんの。 ということで11/30にCoC6版「Vendetta4L」遊んだら面白過ぎた話をします。 募集のシナリオ傾向で「シティに見せかけた一本道」「刑事バディ+超能力+クトゥルフ」「1名は「運転技能・バイク」がそこそこないと生存率にかかわる」とプレイ前から結構縛って来たのでこれはアトラクション系/パックツアー系だな、と思ってRPに寄せたPC作ることにしました。 竜胆尊様が「異性PCプレイする時は性癖つめつめセットにするとプレイしやすいよ(大意)」みたいなことを言ってたので「ホントかよ?」と思いつつも性癖つめつめセット作って持って行ったらホントに動かしやすかったのでビックリした。結果として男2人が女刑事持ち寄ってキャッキャウフフという地獄みてえな字面のセッションになりましたが、地獄も楽しいところなので皆地獄に落ちればいい。 参加条件が多いシナリオは「条件揃えば面白くなる」ように作られてることが多いので安心感あるんですが、本作も例に漏れずめちゃくちゃ練り込まれたシナリオで非常に楽しめました。KPさんもマイバディもありがとうございました。「面白かったセッション」レコードがまた塗り替えられた。 ***** こっからはシナリオ論の話です。 どこまでが作り手の仕掛けか分からないんですが、このシナリオではPC2人って基本的に部外者なんですね。犯人と因縁もない、過去の事件との接点もない、たまたまそこにいたから巻き込まれたってだけの2人。 必然的にRPもシナリオの本筋とは関係ないところから始まりがちなんですが、でもこのシナリオではそうでないといけない。犯人の物語と関わりのない物語が紡がれることによって初めて対立構造が発生してくるという、これは非常に特異なシナリオです。 このシナリオの真のラストバトルって例の白いとこ2回目なんですよね。犯人の物語の全貌が明かされて「犯人の物語の方を優先しちゃってもいいよ」って選択肢が提示される。これはそれまで築いて来たPC2人の物語の強度が犯人の物語の強度とぶつかり合うってことで、また犯人の物語が結構強いんですよ。 私はここで結構悩んだんですが、相棒が割とすんなり「あ、じゃ犯人とっちめます」ってなってて、それで私も決心が固まりました。犯人の物語ぶち壊してでも、この相棒との物語を続けよう、って気になった。 このゲーム(敢えてシナリオと呼ばずにこう呼びます)の本質は、PL達がロールプレイで即興で作った2人の物語と、シナリオ作者があらかじめ作っておいた犯人の悲劇との、物語バトルです。 いやー、初めての経験ですよ。ロールプレイして来た物語の強度でシナリオ作者と殴り合うなんて。 RPをゲームトークンに替えるシステムはいくつかあるんですが、物語をトークンとして扱ってるのは初めて見た。 この勝ち負けの判定はPL自身にしか出来ないから応用は利きませんが、世の中には天才がいるもんだ。 今回KPさんは「そこ情報ありません」とか「調べられるところはこれこれです」とか結構ぶっちゃけて下さったんですが、大正解というか、このシナリオに関しては「正しい調査をする」とか「真相を推理する」とかそういうのは些末というか、本質とは関係のないところなんですよね。そういうとこも「このシナリオをよく分かってらっしゃるなあ」と感心しました。 【シナリオ論としての結論】「Vendetta4L」は「物語」をゲームトークン化した稀有な傑作だからやれ。 これを読んじゃって興味持った方はもうPLできないのでKPやるしかない。 ネタバレ警告はしておいたはずだぞ。CCfolia用素材全部入りで0円ですってよ。
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