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😶 リボルバー それから 衝撃的な体験をしたあの日から数日。 またいつもの日常が戻ってきていた。 連日ワイドショーをにぎわしているニュースがお前も当事者なんだとその都度思い出させてくるけれどやっぱり実感はついてこなくて、山のように押し寄せてくる仕事に席をあっさり明け渡していた。 昼食をとりながら社員食堂のテレビをぼんやり見ていると、ペット特集だかでハムスターを撮った素人動画が流れていた。 コメンテイターは口々にかわいいですねと笑顔を浮かべている。 ハムスターは奪い合うように回し車に乗り込んではせわしなく車を回していた。 駆けても駆けてもどこにもたどり着かない檻の中になぜ喜んで入り込むのかわからないなと思ったが、自分の境遇も似たようなものかと思い至った。 午後一番で部長がにこにことこちらにやってくると、嫌な予感は的中していつものマシントラブル対応を頼まれた。 何も変なことはしてなんだよ、と言うが自覚がないということは進歩もないわけで心の中で悪態をついた。 と、部長との間に不透明な板がはさまったように遠のいて見え、右手にずしりと何かが握られたような錯覚が続いた。思わずつばを飲んでまばたきすると、視界は元に戻っていて右手には何も持っていたなかった。 ガチャリと金属が冷たく噛みあう音が聞こえたような気がして、振り払うように機械の点検に取り掛かった。 その日、夢を見た。 俺はリボルバー拳銃を手にもっていてシリンダーをくるくると回していた。 シリンダーを左に押し出すと、銃弾の代わりに小さい人間が込められていた。 目を凝らすとどれも見覚えのある顔だった。 そして、その中のひとつに自分を見つけると、自分が狭い井戸の底に立っていることに気が付いて空を見上げた。 不思議とパニックはなくて、ああそうかと腑に落ちた。 俺たちもあの男も、老人も、女性も、あそこに関わった誰もかれもが、きっとそれぞれに拳銃に込められた一発の弾丸だったのだ。 ガチャリ、ガチャリ。 何かが回転しているような音が響く。 いつの間にか手にしていた台本の役名がパタパタと書き換わっていく。 それがいつ止まるのか、息をつめてただ待ち構えた。 電光掲示板にとらえどころのない言葉が流れていく。 荒野に乱立する巨大なアンテナに宇宙の果てから届いた電磁波のように。 そんな途方もなく遠くから発信される基準の前では、次に撃ち出されるのが誰かなんて俺たちにとってはただの運次第なのだ。そんな気がした。 ーーーーーーーー 先日、木枯らし様キーパーでシャイ様作の「リボルバー」に参加させていただきました。 有名なシナリオらしく、あれこれ試行錯誤が楽しかったです。 決して重たくはない分量でしたけど、探索、推理、演技に決断、全部が詰まっていて、なるほどの評価だったなーと思いました。 今回、受け身キャラのつもりで参戦したのですけど、全体のバランスから最前列から2番目くらいをずっと走っていた気がします。同行する場面が多かった蛇崩さんには大変お世話になりました。 あとはRPというかキャラクターが演技をするという劇中劇みたいな場面もあって、黒須さんの後ろでガヤをしたり、無機物さん渾身の長回し演技を息をつめて見守ったりとなかなかない体験ができたのも楽しかったです。 というわけで後日譚妄想です。 SAN値も耐久力もぴんしゃんしていて、技能も聞き耳くらいしか変化しなかったのでどうしたもんかなと悩みましたが、仁井谷も衝撃的な目にはあうにはあっていたしこれくらいかなと落ちつけました。 すべてがどうしようもない気まぐれによるものなら、次は自分が――という妄想で、明確な人間関係を築けていないと一人芝居になってしまうなあと反省を込めて夢頼りでした。極力ネタバレを回避したつもりでしたが大丈夫だといいなあ。 改めまして、かいかいさん、サンタさん、無機物さん、そしてキーパーの木枯らしさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者のシャイ様にも感謝です。 またよければ一緒に遊んでください。
> 日記:リボルバー それから 自分は初ロールプレイで今まで身内でキーパーしかしてこなかったので貴重な体験でした。 また、同卓できる日を楽しみにしています。 フラワーのリアルアイデアは流石でした!
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