【汎用バッドエンド生成型TRPG / 世界は救えない。】

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登録日:2021/01/02 04:46最終更新日:2021/01/02 04:46

【汎用バッドエンド生成型TRPG / 世界は救えない。】
〇時間制限付きのバッドエンドシナリオの生成に特化したロールプレイ傾倒型のTRPGです。想定プレイ人数は四人ですが、タロットを二山使えばもう少し増えます。
〇最低限用意するもの : ダイス一つ タロット一束 鉛筆一本 ほどほどの大きさの紙いくつか



〇セットアップフェイズ
・以下のような格子を作成してください。これをチャートと呼びます。見ての通り、それぞれのマスはタロットの小アルカナに対応しています。

    ┃① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ Ⓟ Ⓙ Ⓠ Ⓚ┃
   ━╋━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┫
    ♠┃                           ┃
    ╋━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┫
    ♡┃                           ┃
    ╋━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┫
    ♦┃                           ┃
    ╋━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┿━┫
    ♧┃                           ┃
   ━┻━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┷━┛

・小アルカナを14枚引き、対応するマスに印を付けます。
・世界観を決定します。タロットを四枚引きそれを解釈することでバッドエンドしそうな世界観を考えてください。別にタロットに頼らずともよそから設定を借りてくるでも、適当に決めるでも構いません。
・PCを作成します。タロットを四枚引き、それを解釈することでキャラを作成してください。ゲームバランスは考えなくても結構ですが、バッドエンド確定シナリオなのでほどほどに無力さや弱点を抱えさせることを推奨します。全員にキャラ設定を公表し、掘り下げていくような方法が、シナリオ進行的に望ましいものと思われます。また、設定はフレーバーとオーソリティに分類されます。フレーバーはシナリオに対する強制力を持たず、数にも制限がありません。オーソリティはPCがシナリオに対して優先的に干渉できる四枚のタロットに対応させた四つの設定です。活かしましょう。
・一枚だけタロットを引き、PLに対して付与します。特に意味はありませんが、ロールプレイの根拠にするなりなんなり何かしらの基準として使用すると、発言に対する説得力が増すでしょう。
・PL全員が山札から2枚を手札に加えます。
・最後にタロットを二枚引き、PCたちが行動を共にするようになった経緯を決定しましょう。



〇シナリオ進行
・PLの1人がタロットを引き、全員でそれを解釈することで状況を決定します。
・小アルカナの場合は同じスートの列一マスを左からの順に一つ塗りつぶします。塗りつぶした数を進行度と呼び、この操作を進行度を上げると言います。大前提としてどれか一つでも進行度がⓀを超えたらシナリオクリアです。おめでとうございます。カードを一枚引いてそれを解釈することでバッドエンドを演出してください。
・進行度を上げたときに、塗りつぶしたマスに印があったなら、強制的に判定を発生させます。2D6で難易度を決定し、それに合わせて状況を決定します。全員で判定に成功する理由を絞り出しましょう。難易度の数だけ成功する理由(これを成功点と呼ぶ)が絞り出せたら判定成功です。失敗した場合、進行度を1D6増やします。
・大アルカナを引いた場合は、引いたPLがそれを保持します。2D6で難易度を決定し、それに合わせて状況を決定します。失敗した場合、進行度を1D6増やします。これも全員で状況を解釈しますが、この場合に限り、引いたPLのPCを中心とした演出をしてください。失敗しても成功しても何かしら理由をつけてPCがなにかを得たことにしてください。物品でも、教訓でも、人脈でも、信頼でも構いません。
・以上の操作をPL全員が順番に繰り返して行きます。



〇シナリオ干渉
・保持している手札を使用することで、その解釈に由来した形でシナリオに干渉することができます。当然、判定の根拠にもなります。大アルカナを使用した場合、それを山に戻し、シャッフルします。ドラマチックに使いましょう。
・PLはPCの設定を根拠としてロールプレイすることができます。そうした際に演出点を1獲得することができます。判定に際したものであり、なおかつ判定に成功したとき、追加で1の演出点を得ます。演出点をPL共同または個人で消費することによってシナリオに対して以下のような干渉をすることができます。
5点消費:山札を一枚引き、手札に加える
5点消費:山札を一枚引き、小アルカナだった場合、同じ難易度の判定を発生させる。大アルカナだった場合、、引いたPLがそれを保持し、難易度2D6の判定を発生させる。
10点消費:NPCを登場させる。NPCの設定はPCの作成法と状況に準じ、設定の解釈は演出点を消費したPLのものが優先される。敵でも味方でも通りすがりでもよいが、扱いはシナリオに従属するため、登場して以後はその手を離れることに留意すること。シナリオにメリハリをつけ、ロールプレイの幅を広げることに繋がるので、積極的に使っていきましょう。
20点消費:目標の追加。シナリオはすべからく迷走するものであり、また、全員がGMである以上、統一性を確保することも難しいでしょう。そういうわけで「わがまま」を通す手段としてこれを追加しました。シナリオにメリハリをつけ、ロールプレイの幅を広げることに繋がるので、積極的に使っていきましょう。
100点消費:ハッピーエンド条件の追加。やれるもんならやってみろ^^
演出点の用途はシナリオ開始前に追加することが可能です。



〇雑記
・ルールの特性上言ったもん勝ちです。やりたいことがあるなら説得力と勢いでごり押すべきであり、躊躇する必要はありません。そのための合議制ルールです。負担を考える必要はありません。面白ければ何をやってもいいですし、面白くなくても説得力があれば何をやってもいいのです。
・あくまでもシナリオ生成ツールです。TRPGのロールプレイという独特の要素を前面に押し出したコミュニケーションツールです。
・お互いのキャラと設定を尊重し、世界観は遵守しましょう。
・状況の決定とロールプレイは進行度と相談しながらするとよいでしょう。漠然とバッドエンドするもよし、劇的にバッドエンドするもよし。調整が難しいならあらかじめ決めておくのもアリです。
・山札のシャッフルは適当なタイミングでやりましょう。次に出るカードが分からない程度にシャッフルされていれば問題ないと思われますが、山札を切らすのは論外です。山札をシャッフルし、補充することで、出るカードの傾向をある程度操作できますが、活用してよいものとします。



○サンプルプレイ

(世界観決定中の一幕)

//カードはそれぞれ愚者の逆 戦車 聖杯の5 剣の騎士

A太:うーん......不自由、兵器、衰退、体は闘争を求める......せや! アーマードコアの世界観でええやんけ!

B男:あー、バッドエンドしそうだねえ、アーマードコアとまではいかずとも衰退気味なディストピアで戦車乗りとか面白そうだね。俺は異論なしだよ。

C子:せっかくだから二足歩行ロボット乗りたいです。

D花:陸戦かスぺオペかでシナリオの質が結構変わりそうだけど戦車だから陸戦ってのは安直かしら?

A太:海戦でもええで! 海に沈んだ世界で云々とか大好き!

C子:海戦いいですね。閉鎖環境だからディストピア感マシマシだし、行動範囲を絞れるから進行しやすいと思いますよ。

D花:じゃあ作業用ロボットで海産資源の奪い合いとかどうかしら。国民皆兵というか、資源確保にみんな必死で......。ってかんじで、PCが普通の人でも戦争に参加してる理由づけになると思うわ。

B男:バッドエンド描写がやりやすいのもいいね。海の汚染で食糧確保が出来ず餓死とか、船の補修がおぼつかずに沈没とか、普通に戦死とか。

A太:ええやん......。

C子;タイタニックエンドロマンチックですよね。

B男:異存なし。

D花:じゃあ、世界観は海に沈んだ世界の生存者がディストピアと化した巨大船に暮らしてて、資源確保のために戦争してるってことでいいのね?


(PC作成中の一幕)

//A太の引いたカードはそれぞれ力の逆 棒の王 硬貨の6 硬貨の5

A太:硬貨の5って何だっけ

C子:はいどうぞ(タロット解説書を渡す)

A太:はえー、空疎とかあんねやな。闇落ちしそう。

B男:無力ではあるが情に厚く、慈愛にあふれているが、その実生きがいを失った空虚な男......とかどうだろう。個人的には仲間を庇って死ぬと100点。

D花:元気系下っ端キャラが思いがけず闇深とか好きよ。

A太:ええやん。じゃあ仲間を見捨てて逃げた過去も追加したろ。

C子:でも何だかオーソリティが地味な感じになりそうですね。引き直します?

A太:力及ばず......ってのもそれはそれで美味しいからええんやで。

//D花の引いたカードはそれぞれ聖杯の6 愚者 棒の騎士の逆 節制の逆

D花:オーソリティをどうするか悩んでいるのだけれど

A太:どんなキャラクターなん?

D花:和気藹々としたアホの子なんだけど、その実誰よりも現状を憂いていて変われない自分に焦りを感じているの。過去の思い出に取りつかれているわ。

B男:愚者に対応させて、閃きとかどうだ? 普段アホの子が独特の視点で奇策に通ずる一言を発するとかいいと思うぞ。

C子:節制の語感から生活力が高いとか持ってくるのはどうでしょうか。ばぶみを感じるアホの子とかいいとおもいます。

A太:アホの子設定を生かしていくぅ!

D花:それもらったわ。もう少し頑張ってあと二つ埋めてみるわね。

//B男はA太のPCと対照的なPCを作りたいということでアーマードコアから主任を引っ張って来た。

B男:冷酷で独善的だが圧倒的な実力と信念を持つ男ってことで引っ張ってきた。

D花:性格は悪いがカリスマのある上司に漠然と生きてる部下がうっかり惹かれてしまう......とかいいわね。

A太:じゃあオーソリティは力 棒の王逆 硬貨の6の逆 硬貨の5の逆 に対応させるってことでFAやんな!

B男:せっかくだから主任砲を撃ちたい。海中では拡散してしまうレーザー砲は通常使われないが、前時代の遺産である主任砲だけは重装甲と高出力に物を言わせた中距離広範囲攻撃武器としてごく一部でのみ運用される......とかどうだろうか。

A太:強そう! カッコイイ!

C子:運用距離が限られるからシナリオのバランスも崩さずに済むと思います。よく思いつきましたね。

D花:重装甲高出力だから防衛戦に特化してるけど、孤立無援で遠距離からチクチクされるとフツーに負けそうでいいわね。


(シナリオ進行中の一幕)

//強制判定で難易度10。状況は殲滅した敵軍の残骸の回収に出向いたものの実は手の込んだ罠で伏兵に囲まれてしまった、というもの。

A太:うーん、難易度10か。きっつー。とりあえず解決方法は逃走ってことでええやんな。殲滅とか無理ゾ。

B男:別に倒してしまってもいいんだろうとかいって情に目覚めた主任が決死の覚悟で足止めする......とかやりたいな。

C子:それなら主任砲とPC死亡で一点ずつ成功点加算してもいいんじゃない?

A太:それじゃあワイは今回は逃げたくない! とかいって一緒に凸るで。そいだらオーソリティ込みで三点追加してええやろ。

B男:こういう時に関連するオーソリティ多いなあお前。闇深。

D花:じゃあ私は一旦逃げるけど、奇策を思いついて引き返すわ。オーソリティ補正で一点加算ね。......うーん、足りないわねえ。じゃあさっき引いた大アルカナを消費して作戦が想像以上にうまくいったってことにするのはアリかしら? それなら補正込みで三点くらい?

C子:じゃあ私はクズキャラなので敵に寝返ろうとして問答無用で撃墜されときますね......。あ、死のカード消費してうっかり敵を巻き添えにします。ちょっと無理やり感ありますけど悪運のオーソリティ込みで二点加算でどうでしょう。

A太:お手本のようなクズで草。

B男:しっかり仕事してて草。

D花:あなたそれでいいの......?

C子:フツーに死にましたが判定には成功したのでヨシ! です。
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コメント一覧

エミリオ(ハウスルール投函者)
2. エミリオ(ハウスルール投函者)
2021/01/02 04:51
今晩和、いえ、大丈夫です。普通に見れます。お気になさらず
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bookphage
1. bookphage
2021/01/02 04:48
フォントの関係か罫線素片ガタガタですね。
とりあえず種別の空きがなかったんでJにしましたが、邪魔だったら移動させます。
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