猫の軌跡日記1

アポリオン
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登録日:2019/09/18 00:55最終更新日:2022/01/25 21:18

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の二次創作物です。
チェシャさんの管理キャンペーン「猫の軌跡」参加者のみレス可能!

このスレの目的は毎回セッション後に「PC目線で」卓最中に起ったことを日記に書いて記録していく体で書き記していくものです
※書いていただくと1レスごとに特典3Pです

この方が前回のあらすじを思い出しやすいですし、PCのキャラ付けにもなります。そして将来亭で使用できる特典ポイントも貰えるので是非毎回参加した後は書き残してください!

勿論日記以外は書いてはいけませんよ~何かしらの質問は雑談スレッドでお願いします!

ログがなくて書けない人は雑談スレで質問すれば私かシャオさんが時間を考慮してあるにゃんさんの雑談とふ9番部屋にログをupしておきます!
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コメント一覧

ますく王
17. ますく王
2019/10/02 20:55
【レスリアの手記その8 ~猫の軌跡・第三章其の一~】

蛇の兵器工房1つの破壊をイレブンから頼まれた……あまり荒事には向いてないけど…兄さんに迷惑を危険な目に遭わせる組織は……早めに潰さないといけないから…鎮圧でもいいらしいけど……関係無い……!

 入り口は隠された隠された場所にあり…テレポートで移動するタイプだけど…何処に行くか分からないので皆行くのを渋ってたけど……最終的に行くことになった……女は度胸…恋も戦争も積極的にならないと勝ちは無い……

 工場内は銃の生産プラントがあったり…自立する魔道兵器の警備兵が居たり…監視カメラがあったりしたけど……監視カメラは何故か稼働していなかったのか、私たちが映っても何の変化もない……?

 もちろん工場内にも対侵入者用の罠があり、迎撃用のレーザーはカルロスが気を引いてる間に……アデルの魔法やゼロの銃…私の人形による呪いで内部干渉を起こして破壊した……

 工場の最深部(?)であろう大部屋には羽が生えたミアキスが居て、最初は私たちの事を見学者だと思っていたみたいだけど…ここの工場を破壊しに来たイレブン傭兵団という旨を口にすると敵対することになった……あの女もかなりの実力者みたいだけど……騎神と戦うのも初めて……情報はテーナ姉さんや最強無敵軍師(笑)から聞いていたけど少し不安が残る……けど、ここで破壊しないと兄さんに迷惑がかかるから……邪魔をするならどちらも破壊してやる…!!
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小慶美(シャオ・チンメイ)
16. 小慶美(シャオ・チンメイ)
2019/10/18 23:48
番外

キーアの要望によりキノア郊外の墓地で肝試しをすることになった。噂はそれなりに広まっていたため参加者も多く、何組かに分けられる手合いとなった
俺達は一番手で墓地を進むことになったことをここに記しておく

肝試しの仕掛けそのものは仕掛け人の個々によって違うものだと感じた
ワイヤートラップで拘束された後に顔面に蒟蒻が飛んできたり
背後から変異した姿で話しかけてきたり
特殊な施しをした顔面で話しかけてきたり
何故かドラゴンと仮装してお菓子を配ってきたり
氷魔法を仕掛ける者もいたし、女に囲まれた男の姿もあった

道中の骨は完全なアンデッドであり、執行者の介入が起きたことも記録しておかねば。おのれ呪歌
負傷はキーアが見つけてきた薬品(レスリア曰くエリクシルという薬用にもなる酒らしい)で快調となり、無事で済んだ
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ますく王
15. ますく王
2019/09/25 09:40
【レスリアの手記その7 ~猫の軌跡・幕間の章~】

憎き赤髪の女が死んでから1週間…兄さんも無事だったみたいだし、良かった……しかし、キーア……彼女が狙われる本質をどうしても知りたいらしいから……蛇に所属していた元・執行者の最高幹部のレンに話を聞くことになったの……

 最初はレンに聞かれて……生贄とか別世界から来たとか考えてたけど……ゼロが誰も開けられなかった扉を開けたり……カルロスが「青白く光ってたのを見た」という話を思い出して……1つの考えが頭を過ぎった……

 もしかして…キーアは……『運命を自在に操れることが出来るのではないか?』と……そう考えると、ゼロが”偶然にも”誰も開けられない扉の鍵を開けたり…わざわざ超越者がいるという危険を犯してまでイレブン傭兵団に攻め入った蛇の行動……全ての事象に合点がいく……!どうやらその想像は当たっていたみたいで……キーアは『まだ能力を使いこなせていないから発動はキーアの気分次第になる』とレンは言ったの……

 他にも執行者の情報も教えて貰った……先ずは現状絶対に勝てない相手……『火炎魔人』と『剣帝』…そして私たちが出会うであろう執行者のNo.0…『カムパネルラ』……でも、執行者達は結構自由で本格的な活動をしているのは少ないみたい……

 話を聞いていると…その中に私が一番気になっている『騎神』の情報がでてきた…どうやら『適合者』になれると本当に寿命では死ななくなるみたい…実際に銀の騎神の『適合者』は大破局のずっと前から生きているみたい……でも『適合者』になれないと死んでしまうらしい……不死になるという魅力的な機能があるとはいえ…兄さんをそんな危険な事をさせるわけにはいかないから……別の方法を見つけるしかない…その能力だけ奪えればいいのにな……

 そうこう話を聞いたら『キーア』がゼロの為に作っていたというカレーが出来た……初めて作ったにしては思えないくらいに美味しい……これも運命の操作…便宜上『因果操作』と呼ぼう……その能力の効果なの……?ますます蛇に『キーア』を渡すわけにはいかない流れになった……正直、『キーア』の事はどうでもいいけど……兄さんに迷惑が掛かるなら渡すわけにはいかないだけ……兄さんの為に『キーア』を守るだけであって世界やイレブンの為じゃないだけ……だから……
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小慶美(シャオ・チンメイ)
14. 小慶美(シャオ・チンメイ)
2019/09/25 00:32
幕間

先の襲撃から一週間が経過した
キーアを狙う蛇の本質等を知るために、我々は「かつて蛇に所属していた」イレブンの最高幹部・レンと話をすることになった

――何でもキーアは運命や因果に干渉する力があるらしい

レン曰く「まだ使いこなせてはいない」らしいが、蛇からしても味方に置きたい力であることは俺でも理解出来る。それが悪意ある者の手元にいったらどうなるか、想像に難くない
彼女は「膨大な力を“人の器”に収め、自我を持たせることで力をコントロールさせた」結果ともいっていた。無形よりも形を与え意思を持たせたほうが融通が利くのだろうか?

キーア関連以外では蛇に所属する幹部級の話が聞けた
総括すると面倒な手合いばかりだ

今回の件で改めてカルロスから彼女を自分の養子にしたらどうかという話が出た
彼女が安心できるためには、それも考える必要があるのだろうか? 確かに現状彼女に真っ当な戸籍があるかどうかもあやしいし

その話をしている中、俺は過去を回想した
親に捨てられ、生死がグラつく状況の中。俺に手を差し伸べた我が王の存在
彼女からみた俺はその時の我が王に近いのだろうか……
俺に、同じことができるというのか……?

そんなキーアはその間カレーを作るべく厨房に立っていた
記憶がないにも関わらずテキパキと料理の所作をこなすのもまた件の力に関連するもの、らしい
実際出来上がったカレーは普通に美味しかった
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ますく王
13. ますく王
2019/09/18 20:51
【レスリアの手記その6 ~猫の軌跡・第二章其の二~】

 ある日、重症を負って帰って来た兄さんを見て…真っ先に心配の感情が浮かんだ……話によるとライフルハルバードを持った赤髪の女にやられたらしい……兄さんは既に気にしていないみたいだけど……私は許さない…!見つけたら…必ず……コロシテヤル……!!!

 やっと見つけた……!兄さんに重症を負わせた仇の相手が……!!復讐の相手が見つかった時の私の感情は憎悪…そして何故か歓喜が入り交じった歪な感情だった……まるで凍てついた心に火がついたよう……周囲には隠しているけれど蛮族の本能なのか……闘争心が湧き上がる……けど思考は冷静なまま怖いほど落ち着いていた……これが前に本で読んだことがある”冷たい怒り”なのだろうか……?熱く燃えるような怒りとは違い、絶対に冷めることが無い怒り……

 その怒りのおかげか私の呪縛がよく通った……普段の自分なら怒るであろう……沙耶の死も…今は気にもならなかった……やる事はいつも通り、味方の支援と敵への阻害…その甲斐があってかギリギリとはいえ終始戦局を優位に進められた……
 そして戦っている途中で貴族の『ユーシス』の兄『ルーファス』が敵に加わり『キーア』を渡す代わりに相手の撤退を申し出てきた……もちろんその取引に応じる仲間は誰もいない…残念だけど私もそこの赤髪の女を仕留めない限りは下がるつもりは無い……それを邪魔するならお前も敵だ……!!
 その後、私への集中砲火が始まり、何度か危ない場面もあったけど……怒りによる執念が私を戦場に留まらせた…!!
 そしてあの赤髪の女が弱りトドメを刺そうとした時に……何故か兄さんの声が聞こえた…?『感情のままに敵を倒すと本当の蛮族になる…』だったかな…?何故かその言葉が聞こえた瞬間に辺りを見回したけど…兄さんは何処にも居なかった……赤髪の女は『ランディ』がトドメを刺したらしい……あの声は幻聴なのかどうかは分からない……けど、もしあのまま感情に倒していたら…私はどうなっていたのかな……?
そう思うと『ランディ』にはまた借りが出来たのかもしれない……

 その後『ルーファス』も想定外のダメージだったのか攻めてきた身喰らう蛇や騎神と一緒に撤退を始めた……

 身喰らう蛇が狙う『キーア』が何者かは気がかりだけど……今は兄さんの無事を確かめることが何より大切……!!
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ますく王
12. ますく王
2019/09/18 20:52
【レスリアの手記その5 ~猫の軌跡・第二章其の一~】

 結局連れて帰った『キーア』は持ち帰った私たちが暇な時に面倒を見ることにした……最近は依頼もあまり無い……やる事は裁縫と兄さん観察くらいだから……私も時々は面倒を見たけど……なんだかゼロに一番懐いているみたい……
 それとは対照的にカルロスが避けられているみたいだった……どうやら脱出の際に人を投げたのが怖かったらしい……カルロスもその事に軽くショックを受けてる……たかが人間のクズを投げただけなのに……何を気にする必要があるの……?

 その後『キーア』が「イレブンを散策したい!」と言われた……別に今はやる事も無いし…皆も了承したの……

 散策してから花畑のエリアに行くと……同じイレブンの大幹部、ドラゴンプリーストの『ナコ』に出会った……どうやら騎神について調べているらしいけど……私は1回も遭遇した事が無い……でも起動者には永遠の命が手に入るって伝説があるらしい……もし起動者になれば私や兄さんも永遠の命が手に入るのかな……?

 ナコと別れてから今度は厨房に立ち寄ると……そこには『ランディ』と『ティオ』が居た……どうやら『キーア』は血液検査の結果、どの種族にも属さない特殊な種族である事がわかったらしい……それと同時に親も居ないみたい……このままマスカ・レイドファミリー……は最終手段として、イレブン傭兵団の孤児院かゼロに懐いているようだからそのまま彼の養子になればいいと思ったけど……ゼロにはまだ決心が着いていないみたい……

 そうしていると、イレブン傭兵団が襲撃を受けたらしく、要塞内で警報が鳴った…直ぐに駆けつけるとそこには大穴が空いていて…騎神3体と身喰らう蛇が幹部や団長達戦っている……!?

 しかも家の人達も戦っているけど……戦況はほぼ互角……そうして眺めている間にも飛行船から増援がやって来た……やって来たのは赤髪でライフルハルバードを持った女……!?アレは兄さんに重症を負わせた奴……!!絶対に許さない……!!

~続く~

 
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ますく王
11. ますく王
2019/09/18 21:28
【レスリアの手記その4 ~猫の軌跡・第一章其の三~】

 動いた人形(?)は人間(?)だったけど……詳しいことは良く分からない……けれど、アレだけ皆が苦戦した檻の鍵がゼロが触れたら開いた……さっきの件といい……この檻といい……どういうことなのかな……?

 人形は『キーア』と名乗った人間……流石に置いていく訳にもいかないから…一緒に連れて行く事になった……

 脱出方法は…『来た道を引き返す』もしくは『高さ20mの2階の窓から脱出する』の2つだった……話し合った結果、大人数で来た道を引き返すのはリスクが高すぎるから……『2階から脱出』する事になった……

 助けた人達はゼロが飛んで下まで下ろしてくれるらしい……他の人もマナの手を活用したり、壁を歩いたりして三者三様の降り方をしてる……私もカルロスにマナの手で下ろしてもらおうと思ったけど……兄さんの言葉……「覚悟を決めれば怖いものは存在しない」という言葉を思い出した……うん、そうだよね…兄さん……!私は今から鳥になる……!

 気づいた時には屋敷の明かりに照らされた不気味な土色の地面が目前に迫っていた……

 『くちゃ…』と鈍い音が私の耳に広がった時には既に口の中に鉄の香りと味が広がった……それを血と認識した時には私の身体から激痛が全身に渡るよう響いた……痛い痛い痛い痛いイタイイタイイタイイタイ……!!
 骨が内臓に突き刺さったのだろう……呼吸も苦しくなってくる……私が意識を失うその前に……治療をしておかないと……

 何とか治療が済み呼吸も安定してきた時に少し遅れて皆も辿り着いたけど……『フィー』に言われた要注意人物の追手が来ている……!逃げないと……!!

 その後は無我夢中で逃げた……ゼロが煙幕を炊いたり、カルロスが屑人間を砲弾のようにして投げたり、パスカーレが貴族のカリスマで黒服を引かせたり私が雷撃で要注意人物……確か『ガルシア』といったっけ……?を怯ませたりして逃げた……

 結局、付かず離れずの距離のまま遠くまで来た……流石に体力も持たないから……ここで決着を付けることにしたけど……どうしても相手が強い……味方の死者を覚悟したその時……ランディが閃光爆弾を投げて助けてくれた……またランディに借りが出来た……

 結果的にはグレイマルキンを持ち帰り、ぐぅ様の治療も成功したので依頼は完遂出来て良かった……
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小慶美(シャオ・チンメイ)
10. 小慶美(シャオ・チンメイ)
2019/09/18 17:07
第二章 第二部

銃と刃の剣戟の音。
鼻につく硝煙のニオイ。
混沌とした戦乱の渦中。
敵の攻撃は緩むことなく、的確に此方に傷を刻む。

相手の乱舞は終わらない。
狂乱に満ちた笑みには戦闘の自信がみてとれる。

それを機とした魔動の軍勢は集中砲火を浴びせた。
――されど此方はまだ息がある。立っている。立てている。
支援の有難味を痛感した。
手負いの傷もナコの【レストレーション】で癒されたことを記しておく。

やがて首領たりうる人材が此方の元に現れる。
レスリアの幻影でみた、ユーシスの兄だったか。件の戦場の指揮を扱っているらしい。
キーアを差し出せば兵を退くと交渉を持ちかけてきたが、当然ながら断った。誰がやるか。
戦線は続行。その渦中でランディは従妹にとどめを刺し、今度はレスリアが集中砲火を受けるも、一命を取り留める。

かの者への損傷を与えたこと、戦況を僅かながらに覆されたと判断したのか。相手は兵を退けた(否、自爆させた)。
あちらの幹部に値する人材が唱えた言葉は、レスリアによるとそれは【エスケープ】ではなく、何らかの神の特殊神聖だと。

幸いなことに死者は出なかったが……一部の装甲は破損、起動要塞周辺の地形に変化が生じたそうだ。あれだけ暴れられたらそうなるか。
件の従妹の遺体から何かわかるのではということで検死の類をよこすらしい。

結果が出る事を切に祈る。
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小慶美(シャオ・チンメイ)
9. 小慶美(シャオ・チンメイ)
2019/09/18 16:26
第二章 第一部

前の騒動から一週間後。宮廷魔術師の容態は回復の見込みがついたそうだ。
キーアについては手透きのものが面倒をみたり、調査している。

そんなキーアが「機動要塞を散策したい」と。まぁ一箇所に篭りきりも精神衛生上よろしくないだろうし、同行することにした。
数多の植物を網羅した庭園ではナコから騎神の話を聞き、厨房ではランディとティオから調査報告を受けた。
曰く「彼女は正確な人間とは若干違う――遺伝子上は人間が近いが、ホムンクルスの類のようなものにも考えられる――ようで、肉親と呼べるものがいるかどうかがあやしい」らしい。
途中、カルロスにキーアの養子縁組を提案されるが。正直親をやれるかどうかは俺としてはあやしいので言葉は濁した。
俺自身真っ当に親と接したことがないのだ(実の親には捨てられた立場だし、一般的な愛情を注いでもらえたのは王の下についてからであろう)。
まぁまだ状況としては性急すぎるということでこの話は一旦保留と言う結果に落ち着いた。

そう会話をしていると、敵襲の通報を受けた。
現場を確認すると機動要塞の壁に穴が空き、上層ですらも手をこまねる戦力の登場があったという。
上空にはみたこともない真紅の飛空艇、そこから魔動機と推測される勢力と少女が此方に近づいてきた。

ランディの従妹(らしい)である“紅の戦鬼”。
かつて我々と対峙し、敗れたと聞いていたが……報復だろうか?
話を聞く限り、キーアに用があるらしいが。そう易々と引き渡すわけにもいかないので此方も応戦の構えを取った。
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小慶美(シャオ・チンメイ)
8. 小慶美(シャオ・チンメイ)
2019/09/18 16:05
第一章 第三部

目覚め、動き出したそれは人形ではなく人間らしい。「キーア」と名乗った少女は記憶がないのか、何故ここにいるのかすらわかっていない様子だった。
再度檻の解錠を試みると、何故かその手の術が一切ない俺が挑戦した時に開いた。何故だ? 今振り返っても理由はわからない。
しかしグレイマルキンの解放は達成したので、彼女達を引き連れて脱出を試みる。
彼女達を下ろす道中で警邏のものと遭遇、【スモーク・ボム】で視界を遮り全力で地上へ飛んだ。

追撃の手は止まず、カルロスが近場の人を投げたり(これによってキーアは彼と少し距離をおいた節があるものの、後日回復した様子)、パスカーレによる“貴族の支配力”で人垣を分け、レスリアの【スパーク】による牽制を仕掛けるも、一時的に距離を確保できただけで徐々に追いつかれる。

わずかに灯りの点る深夜の街並みの中、追手との対峙を強いられた。
件の護衛は力技を地でいく戦闘スタイルで、それが後衛に一時的とはいえ突撃されるとなると損傷は喩えようもない。
結果としては、応戦しているところにランディによる撹乱援護で逃げ切ることに成功はした。

グレイマルキン(「レイカ」というらしい)に血液提供の協力を確約させて、この日の任務は終了した。

しかし、このキーアについてはどう処遇をしたものか。
ひとまずは上層に報告せねば……。
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