シャーベットさんに質問です 1

小慶美(シャオ・チンメイ)
小慶美(シャオ・チンメイ)スレッドPCへの質疑応答[web全体で公開] 押されたいいね! 2
登録日:2020/08/04 12:25最終更新日:2020/08/04 12:25

回答者 シャーベット(PL:しょうゆ)
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しょうゆ
63. しょうゆ
2022/04/20 21:21
シャーベット「ん……感覚的な話になっちゃうけど。
       夢、とかかな」

シャーベット「得るほうも、失うほうも」

シャーベット「昨日の自分は、今の自分とは違うだろう?
       それは明日も明後日も同じことで……だから抱いている夢もきっと違う。
       まあ当然の事だよね」

シャーベット「実際、今の僕のこの夢は、思いは
       「前の」僕には思いもよらないものだし……」

シャーベット「いつか未来に、のどかな田舎町の一軒家で、赤ん坊背負いながら洗濯もの干してる時に持ってる夢が
       広い世界を冒険したい、とか……じゃないだろうしね?」

シャーベット「だから今の夢を無くすって事は、必ずしも、夢破れてって事じゃないんだと思う。
       僕にとってもっと大切なものができたり、それどころじゃなくなったりするだけで」

シャーベット「……でもそれって、少し寂しいよね。 
       僕が変わってしまう事は、しょうがないにしても……
       今のこの思いは、夢は、どうでもいいものにしたくない。ほかならぬ僕だからこそ、そんな扱いはされたくないんだ」

シャーベット「だから、この夢が冷めてしまう前に……僕が僕であるうちに、なるたけ叶えたいなぁ、なんて」

シャーベット「……夢の内容? ひみつ!」
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あるにゃん(arthnyan)
62. あるにゃん(arthnyan)
2022/02/28 20:36
あなたがいつか手に入れるだろう/やがて失うだろう と考えるモノを教えてください。

※ふわっとした感覚的なものから、先生からもらった道具とか大事なものまでなんでもいいです
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しょうゆ
61. しょうゆ
2022/02/10 18:09
「……………………」

鏡の中のシャーベットは、シャーベットの言葉を最後まで聞くことなく、その場にうずくまり、頭を抱えて、そしてそのまま動かなくなった。
もう何を言っても、彼女が顔を上げる事はなかった。

◆
[シャーベットの中の人]
16歳の誕生日、その前日までのシャーベット。【アタシ】。
誘拐→100年実験漬けで体ボロボロ、という現実を受け容れず、「今のシャーベット」にすべて押し付け眠りについた。
現在、表に出ているシャーベットは、このアタシシャーベットが崩壊した時に作り出された第二人格である。
中の彼女にとって、今の自分は受け入れがたく、向き合いたくない存在であり、彼女は今もまどろみの中に居る。

第二人格のシャーベット(僕)が幸せになるほど覚醒していき、最近は直接体を動かしたりはしないが、
シャーベットのメンタルや言動に強い影響を及ぼす程度には動き始めている。
アカネへの執着等は、主にこのアタシ/シャーベットの影響が大きかった。
下手に覚醒しているため、中の人に衝撃を与えすぎると記憶が飛んだり行動がおかしくなるなどの不具合が出る。
これは中の人と和解するなどしない限り解決しない。

なお、シャーベット(第二人格)のやらかしているキスとか暴飲暴食とか覗きとかはこの子は関係が無い。中でキレてる。

「……っはーー!? バッカ、コイツ、ほんとバカ意味わかんないマジ無理超気持ち悪い!」

和解の日は遠い。
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しょうゆ
60. しょうゆ
2022/02/10 18:06
そして、家族の話にまで話題が及んだ時。
鏡像は一瞬黙り込むと、ぽつり、と悔し気に漏らした。

「ん?」

「なんで、アタシがこんな目に合わなきゃいけないの?」

シャ―ベットは、そこで気づいた。自分の自意識だという彼女。
16歳になる直前の姿をした彼女は、ずっとその日から前に進めていないのだという事に。
だから彼女は、自分を子供のままだとばかにした。子供の自分の、次の日の姿に過ぎないから。

「アタシ、悪い事なんて何もしてない。
 毎日頑張ってきたのに。病気になって、もう死ぬって言われて。
 治してくれるって言うから、ついて行ったら騙されて捕まって」

「おかしい。不公平よ。なんで?ねえ。だって……」

「だってアタシは、まだ幸せになってないのに」

「なんてアナタ、幸せそうなのよ」

「返してよ……」

「私を、返して……」

「ごめんね。それも、できない」

だから、シャーベットは。シャーベットとなった彼女は
自分を明日の自分だと思い込む、102年と1日前の自分に、否を突きつけた。

「さっき、君は僕が目を逸らしてるって言ったけど……逆だよね。
 君が、受け入れてないんだ。僕の有様が、君にとって受け入れられないから。
 だから、僕に押し付けたんだろう」

「……」

「自意識、か。うん。わかるよ。そうなんだろうね、きっと。
 君は、今も僕の中にいて、眠ってるんだ。見たくない世界から目をそらして」

「でも……大丈夫だよ。もう、幸せになれるから。
 取りこぼしたものは戻ってこないけど、それでも、新しく何かを手に入れることはできるんだよ」

「友達もできた。仲間もできた。何より先生だっている。
 魔法も使えるようになって、お金も稼げて、冒険できて……」

「だから、さ。出ておいでよ。
 体も、時間も、返してはあげられないけど。僕と、一緒に行こうよ」

「嫌よ……だって……だって……」

「だって……ママもみんなも、16歳のパーティをしてくれるって、言ってたもの。冒険者になりたいって、一緒に旅しようって、リナと約束してたもの。他にも他にも、いっぱい、いっぱい、やらなきゃいけないことが……」

「シャーベット。 ……もう、行かなきゃ」

「嫌……」

「僕は行くよ。……119歳の誕生日パーティもやりたいし。
今の仲間たちとも、冒険しなくちゃいけないからね」
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しょうゆ
59. しょうゆ
2022/02/10 18:00
「でもそれ以上に、僕は、もう運命を見つけてる。 だから、君はもう、僕じゃないんだ」

両腕で、自分をかき抱くようにして、感傷たっぷりに言い切ったシャーベットに、鏡像は心底気持ちが悪いという風に吐き捨てた。

「うわ出た。なぁんで自分でわかんないかなぁ~。それ、合理化ってヤツだよ。
 そう思い込まないとやってらんないからやってるだけ、つまり、アナタが先生を好きだとか言ってるの、全部ウソ、言い訳なのよ!」

「違う違う、わかってないなぁ……やっぱりおこちゃまか」

「はぁ? アナタと変わんないって言ってるでしょ!」

憤慨する鏡像。今度は、シャーベットがペースを握ったようだった。

「もう一度言うけど。僕は別に、君がシャーベットじゃないなんて言ってないよ。
 君は昔の僕なのかもね。あんまり覚えてないけど、僕ならそう言ったのかもしれない」

「でもね、シャーベット。 やっぱり僕と君は違う。もう、僕は、僕なんだよ」

「君が、15歳の最後の日の僕だったとして。
 年不相応に幼くって、薬で体はボロボロな116歳の僕は、もう君じゃない」

「君には、今の僕は耐え切れないほどに醜いのかもしれない。
 かわいそうで見てられないのかもしれない。村を出たのを見て、逃げたって思っても仕方ない。
 君にとって、村は、家族は世界のすべてだったろうから」

「……」

今度は、鏡像が黙る番だった。けれどうつむくことはなく、シャーベットの言葉に対して、信じられない物を見たかのような表情で、じっとそれを受け止めていた。

「でも……大丈夫。
 僕は、もうちゃんと幸せだから」

「ウソよ」

「嘘じゃないさ」

即答だった。 シャーベットの答えに、鏡像は顔をしかめた。
シャーベットの言葉が嘘ではないと感じたのだろう。鏡像はしかめっ面のままでシャーベットを罵倒した。

「……ヘンタイ。除き魔。ストーカー。味オンチ。父さんと母さん、お兄ちゃんに心配かけといて、すぐ村から出てきて。恥ずかしいと思わないの?」

「ちょっと思うけど。まあ、楽しいししょうがないよね?」

「……アナタなんて、アタシじゃない!」

「うん、そうだね。……ごめんね。今回の依頼が片付いたら、実家に顔出すよ」

「…………。なんで?」
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しょうゆ
58. しょうゆ
2022/02/10 17:56
「自分が過ごすはずだった100年を取られて。友達も兄弟もみんな大人になっててさ」

「いっぱいやりたいことあったよねぇ。
 お父さんとお母さんと遊びたかった。いっぱい甘えたかったはずだよね。
親孝行もしたかったわよね」

「何を納得したフリしてんのよ。そんなワケないでしょ。普通に考えなさいよ。
 なんでなんでって、わめきたいはずでしょ。どうしてみんな、アタシを置いてったのって。そう言いたくてたまらないでしょ」

「……うるさいな、君。」

「大好きなお兄ちゃんが子供作っててさ、昨日まで自分がいた場所に、お兄ちゃんの子供が座ってて、嫌な気分にならないわけないよね」
「昨日まで自分よりずーっと頭の悪かった妹が、年上のお姉さんみたいに賢くなってて、寂しくないわけないもんね」

「気分が悪い。それ以上、分かったような口を聞かないでくれる」

「でもさ、アタシ、頭いいもんね。わかるもんね。我慢しなきゃいけないなんて。
 自分はもう子供じゃないし、大人になっちゃってるんだから。
でもどうしようもないから、我慢できないから、もう見てられないから、村を捨てて逃げてきたんだよね」

「……」

「アタシは不幸なんかじゃありませんって、夢中になれるもの見つけたんですって言い訳して、自分に嘘ついて無理やり納得して、見たくないもの全部放り捨てて、逃げてきたんだもんね!」

鏡像は、だんだんと話すペースを上げ、最後にはすっかり叫び声の様になっていたそれを、シャーベットへと叩きつけた。シャーベットは時々、鏡像の言葉を否定して見せたものの、だんだんと黙りこくり、最後にはうつむいてしまった。

そして、たっぷり十秒は経ってから、シャーベットは顔を上げた。

「なるほど」

その彼女の顔色は、どこか鏡像と似たしたり顔。
同居人の、特にダニエルあたりが見れば、「また何か妙な事を考えているな」と察するような表情だった。

鏡像は、シャーベットが意外に元気なのが気に食わないのか、不満げに言った。

「何よ」

「なるほど、なるほど。なるほどなるほど、そういう事か。
キミ、やっぱり僕じゃないな」

「はあ? まだ認めない気? なっさけないわね」

「あぁいや。違うんだ。別に、君が僕……
 昔のシャーベットだっていうのは、うん。そうかもしれないね。認めてもいい。
 確かに、寂しかったしね。そりゃそうさ」
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しょうゆ
57. しょうゆ
2022/02/10 17:54
どちらにしろ、最低でも自分の――仮にもブローソード級の魔法使いの――抵抗を抜けねば不可能なことであるから、よほど力を持った存在の戯れか、鏡に特殊な魔法の力でも込められていたのか。どちらにしても警戒してしかるべき現象であった。

ともあれ。いつまでも黙っていてもしょうがない。
現れて、話しかけてきたからには対話の意思があるのだろうと結論したシャーベットは、警戒を怠らずに尋ねた。いざとなればすぐにでも逃走、ないし攻撃できるように気を付けながら。

そんな彼女に、何がおかしいのか鏡像はくつくつと笑いながら答えた。

「そんな格好、ねえ。ふふ、アタシは、アナタよ。 
……なんて、回りくどく言ってもしょうがないわね。
 しょうがないから説明してあげようかな……んー、まぁ、そうね。
アナタが忘れようとしてる、アナタの自意識ってところかしら」

「僕の自意識?」

訝るシャーベットに、鏡像は淡々と続けた。

「うん。……アナタ、鏡嫌いでしょ」

「え?」

「だって見ると、見えちゃうもんね。今のアナタが」

鏡像は、にやにやと嘲るような笑みを浮かべながら続けた。

「大人の人みたいに大きくなって、顔も真っ白になったアナタが。
 ……昨日までアタシだったはずなのに。家に帰ってきたら、アナタはアナタになってた」

「だから、アナタ、鏡が嫌いなのよね。見ると泣きたくなるから」

「……何、言ってるの。わからないな。僕は何も思うところなんてないよ」

覗き込むような瞳で語る鏡像に、シャーベットは不愉快気に眉をひそめると、反論をぶつけた。……あるいはこの時点で、彼女は冷静さを多少欠いていたといえる。シャーベットは、基本的には慎重な立ち回りを是とする少女である。冒険心はそう大きくなく、明らかに自分の敵愾心を煽ろうとする、正体不明の相手に、悠長に問答をするなどという事はしないはずだった。

だが、彼女は言い返した。
この時点で、シャーベットは鏡像の掌の上にあったと言えるのだろう。

鏡像は彼女の反論を意に介さず、シャーベットを詰るように言った。
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しょうゆ
56. しょうゆ
2022/02/10 17:54
あくる日。
諸々の雑事を片付けてシャーベットが部屋に戻ると、見覚えのない巨大な壁鏡が飾られていた。 誰か、同居している冒険者らの買ったものが間違えて届けられたのだろうか。

「これは……ヴァナヘイムちゃんが買ったのかな」

言いながら、全身鎧の女傭兵の姿を思い浮かべる。
彼女を見るたび、着替えが大変そうだなぁとひそかに思っていたシャーベットは、鏡の由来について、まずそう推測した。
とはいえあの少女が自分でこういったものを購入しているイメージはなかなか湧かなかったため、自分の推測にはいまいち自信が持てないでいた。

「それにしても大きな……あれ?」

そんなシャーベットの思考は、しかし、突然打ち切られることになる。
なぜなら鏡の前に立った自分の姿が、鏡に映っていない事に気が付いたからだ。
彼女が我に返るまでのほんの数瞬。その間に、鏡はカッと大きな光を発しはじめた。

「うっ!」

目を開けていられないほどの光に、思わず顔を手で覆い、二、三歩後ずさる。
すわ攻撃かと、腰の発動体に手を伸ばしたところで、発光は収まり、代わりに、鏡の中に小さな人影がある事にシャーベットは気づいた。

「これは……僕の子供の頃?」

その鏡像は、彼女のちょうど、今から100年ほど前のころの姿をしていた。
シャーベットは不思議そうに言葉をこぼしながら、体から力を抜いた。
昔の姿を映し出すマジックアイテムの類と思い、警戒のランクを一段階落したのである。
最も、発動体には手をやったままであるし、今度こそは何があっても対応できるように構えてはいたが。

「子供のころ? 何言ってるのよ。まだ子供じゃない、アタシたち」

……案の定というべきか。鏡の起こした不可思議な減少はそれだけにとどまらなかった。
鏡像――子供時代のシャーベットが、まるで鏡の世界の住人でもあるかのように、主人足るシャーベットに逆らって自由に動き、言葉を発したのである。

咄嗟に、シャーベットの頭には何通りかの推測が浮かんだ。
マジックアイテムか、あるいは蛮族の仕業か、妖精の悪戯か。

「口を聞くのか。 それで、お前は一体なんだ? そんな格好で、一体僕に何の用?」

気がかりなのは、鏡像が自分の昔の姿をしている事だった。
少なくとも自分の心を読むか、自分に幻覚を掛けるかしなければ、このようなことはできまい。
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あるにゃん(arthnyan)
55. あるにゃん(arthnyan)
2022/01/20 23:08
鏡の向こう側の自分(瓜二つのだれかでもいいですし、自分の理想像でも、自分が一番否定したい姿でも、PCが想像したなにか)に何か言いたいことがあればどうぞ(何もなければそれはそれで)
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しょうゆ
54. しょうゆ
2021/12/31 04:45
シャーベットこれ、たとえば全部終わって一緒に旅しようって言って、アカネちゃんに同行断られたらどうすんだ……?
多分殺したりはしないと思うけど……なんだろ、ふらっといなくなってみんなとの記憶無くして1話の状態に戻ってそう。
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