温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記 「TRPG探訪は難しい」

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温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記
2023/08/28 11:42[web全体で公開]
😶 TRPG探訪は難しい
TRPGには色々と種類がある。
ボードゲームで例えるところの、トランプがあればウノがあり、麻雀があれば花札もあると言ったことと同じで、コンシューマーゲームソフトで例えるところの、どうぶつの森があればポケットモンスターもあると言ったことと同じで、こと人間の遊戯に対する興味と向上心というものは際限ないものであり、あらゆる製作者が、あらゆる消費者のニーズにこたえるため、マイナーなものからメジャーなものまで数多くの種類のゲームを作り出している。これはTRPGにおいても同じことが言える。
「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」ではないのだ。私だってTRPGやボードゲームの種類に関して詳しいというわけではないので例えとして簡単に言うが、トランプがあればウノがあるように、TRPGにはクトゥルフ神話TRPGからダブルクロス、なんかあの…色々ある。
兎に角いろいろ。……で、トランプにウノを混ぜては遊びようがないように、それら別種のTRPGは基本的に、ルールを混ぜては遊べないようになっている。たぶん。
なので、例えるならクトゥルフ神話TRPGがトランプだとして、シノビガミはウノといったところの位置にある。いや厳密に言うなら花札だよとかいう、たかが例えに対して野暮な指摘は受け付けていない。

シノビガミというシステムは置いといて、シナリオの概要を軽く見て、プレイしてみたいと思ったのであればそれは僥倖ではあるが、クトゥルフ神話TPPGしか持っていない状態でシノビガミの募集に入るということは、例えるなら将棋の駒を持って麻雀の雀卓に入って、将棋の駒で麻雀をしたいというのと大体同じ感じの過ちである。はたから見れば、微笑ましいとも言える。麻雀をするつもりで卓に居た人々はほとほと当惑したであろうが。
いつものクセでくどくど話してきたが、「クトゥルフ神話TRPGではそのシナリオはできないものなので、そのシナリオをぜひやりたければ、ぜひ『シノビガミ』と言う名前のルールブックを買ってください」としか言えない状態なのである。
トランプでウノはできないので、ウノをしたければウノと言う名前のカードを別に買ってください、というやつだ。

ここまで本題。こっから個人の感想。

……私もライトゲーマーの端くれのため、前述したようにTRPGの種類については片手の指三本程度で収まるくらいしか知らない。近頃ようやくクトゥルフ神話TRPGから一歩出て、他のシステムにも対応を始めている程度の立場であるため、つい最近までシノビガミというシステムがあることすら知らなかった。
まぁ、一歩間違えば私とて紙一重でシノビガミの募集に入って「クトゥルフ神話TRPG6版持ってます」とか宣っていたところかもしれないので、今回はそっちの立場から少々察した事情を話していきたい。

私がTRPGの世界に足を踏み入れたきっかけは、昨今別に珍しくもなくなっている「動画リプレイから」というものである。タイトルからとって言えば、最近でも最もメジャーな「TRPG探訪に最適な場所」……というか、入り口と言ってよかろう。
面白いリプレイ動画を見て、興味を持って、ルールブックを買って、遊び相手が付属していないため数年押し入れに寝かせて、紆余曲折色々あって、こちらのSNSに間借りさせていただく形で、今TRPGで遊ぶという光栄なる恩恵を授かっている。
……まぁこのあたりは別段特に関係のないところなので省かせていただくとして、こんなよくある変遷をたどってきた身としては、やはり「クトゥルフ神話TRPG以外のTRPGへのスポットライトの当たらなさ、入り口の探しづらさ」をたびたび実感せざるを得ないのである。
多くのリプレイ動画がクトゥルフ神話TRPG6版のものであり、TRPGリプレイ動画から入ったという方はやはり大多数がクトゥルフ神話TRPGに親しみを持つようになるわけだ。これはもう仕方のないことである。動画からクトゥルフ神話TRPGに入った人がまたそのリプレイ動画を作成し、それを見た人が入って……この循環が起きやすい構図であることも相まって、日本においてクトゥルフ神話TRPGの知名度は他のTRPGシステムを大きくしのぐことは言うまでもない。

というわけで私が観測するに、「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」という、実際ちょっとだいぶ違う認識が出来上がってしまうことも、多少仕方のないこととも言えよう。
実際問題、クトゥルフ神話TRPGに比べて、他のTRPGシステムへの入り口と言うか、初心者に知られるための場所はあまりに少ない。
仕方のないこととはいえ、間違った認識を間違った認識のまま突き通そうとするのはよくないが、そういう認識があるからと言って一方的な不快感で済ませても仕方がない。
……ではそう言うステレオタイプが生まれる原因と思われる一部に軽く触れてみたところで、このSNSを使っている先達は、さてどうやってクトゥルフ神話TRPG以外のメジャーなものからマイナーなものまで数多くのゲームを知るに至ったのだろうという疑問に移っていくことにしよう。ただ、上に記した事情推察も然り、この日記にはいつもより私の主観が数多く入っていることは了承していただきたい。周りの人に聞き回る労を面倒がっただけではあるが、どうせ私程度の者の経験なら「ありがち」と言えるので、何かの足しにはなると思う。

何のことはない、一緒に遊ぶ相手が持っている、自分の知らないシステムに興味を持つのである。

TRPGというのはある意味、伝染するような形で広がっていく。
リプレイ動画から入るのでもそうである。他者が楽し気に遊んでいるのを動画の形で見て、興味を持って、入ってくる。サッカーボールで楽しそうに遊ぶ子供たちを見て、羨ましくなってサッカーボールを買ってみたりするのと同じようなことだろう。
ここのような、「TRPGをプレイしたい」という共通した目的で人が集まっている場になるともっと積極的なものになる。一緒に遊んでいた仲間から、「こっちのシステムも面白いからやってみない?」と誘われることもある。一緒にサッカーボールを蹴っていた友達から、「野球も面白いよ」とバットとグラブを貸してもらうようなことが起こる。これが私が体験した、第二の入り口である。
ここまで二つの「入り口」を紹介してきたが、このどれも、「知らないシステムをすでに遊んでいるプレイヤー」がいて、その影響を受けて始めるという受動的なものだ。伝染するような形と言ったのはこういうことである。
例えがすこぶる悪い気がするが、病原体を持つ人から感染するのと同じで、「知っている人が居なければ触れることはなかった」というのが共通する事情なのである。どちらも、自分からではよほど興味を持って調べない限り知りようがない。

……という事情が多いことから思うに「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」という、実際ちょっとだいぶ違う初心者あるあるな認識を改めるためには、どうにかこういった、他のシステムに触れる接点に多く遭遇してもらう必要があると思っている。
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