ポール・ブリッツさんの日記 「アピールとサバイバルについて」

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ポール・ブリッツ
ポール・ブリッツ日記
2022/04/17 00:05[web全体で公開]
😶 アピールとサバイバルについて
旧来のTRPGと、GMレスのシステムなどに代表されるいわゆる「ナラティブ」なTRPGとの相違などについてちらちら考えていたのだが、なんというか、TRPGを分類するのに、そのシステムが「アピール重視か」「サバイバル重視か」で区別するのもひとつの有効な手段なのではないか、と思い始めた。

「アピール重視」とは、簡単に言うと「自分のプレイがどれだけ他のPLやGM(いたとして)にウケるか」にゲームの焦点があるTRPGであり、「サバイバル重視」とは、「自分のキャラクターがゲーム終了まで生き延びることができるか、もしくはキャラクターの状態(能力値、社会的身分、財産など)をいかにゲーム終了まで毀損せずに保つか」にゲームの焦点があるTRPGである。

「アピール重視」のゲームの一つの形がいわゆるGMレスの「レディ・ブラックバード」であったり、「我らが王の身罷りて」であり、対する「サバイバル重視」がD&Dやトラベラーなどの古典的なゲームであろう。

分類にはこれをX軸とY軸で示し、その点を中心とする円ないし歪んだ図形のエリアで表すのが効果的なのではないか。むろん、PLやGMのプレイスタイルによって同じゲームでもアピール重視かサバイバル重視かは違ってくるだろうが、その「許容範囲」をエリアで示すのである。

確かに、適用範囲が広すぎて分類には向かないということも認める。こないだのFT新聞で杉本=ヨハネ先生が、大学在学時にTRPGのサークルに入って、新歓でとんでもないSWのセッションにつきあわされて即時脱退した、という思い出を苦々しげに語っておられたが、この分析に従えば、T&Tで「サバイバル重視」のプレイを主に行っていた杉本氏が、いきなり「仲間内でのシリーゲーム」という「アピール重視」のプレイスタイルの卓につきあわされたのが原因、と考えるべきだろう。しかし、この分類に従えば、T&TもSWも基本的に「サバイバル重視」のファンタジーTRPGなのであるから、この分析は機能していない。

それは認めるにしても、ざっくりと「物語生成」というよりはいくらか自分的には落ち着くのだが……まあ、「なんとなく思っていること」レベルであるので異論反論はいくらでも……。
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レスポンス

wpeke
wpekeポール・ブリッツ
2022/04/17 00:48[web全体で公開]
> 日記:アピールとサバイバルについて
ポールブリッツさんの分類でいくと、本来は「サバイバル重視」ゲーだったCoCがいまはどちらかというと「アピール重視」ゲー としてプレイされる傾向が強くなったと言えるのですかね。
最近は リプレイ本も売れなくなってきてるようで、どうも かってのSLGブームのときのような衰退期にはいっていくような気がします。 まぁ 本来は ニッチな趣味なんでしょうけどね。 
聖岳生馬
聖岳生馬ポール・ブリッツ
2022/04/17 00:13[web全体で公開]
> 日記:アピールとサバイバルについて

まあ、システムが「アピール重視か」「サバイバル重視か」は分かりやすい分類だと思います。
ただ大事なのは、システムの重視とプレイグループ(俗的な言い方だと卓)の重視が一致するわけではないことです。

だいたいのユーザーは最初に触れたシステムが一番馴染んで、そのシステムでなんでもしようとする傾向がありますからね。
「T&T」なんて判定システムは「サバイバル重視」ですけども、シナリオの内容的には「アピール重視」ともいえるわけで。
(アイデア勝負でプレイヤーにびっくりしてもらうのが目的のシナリオも多い)

「SW」も、日本独自のリプレイ文化の影響後は、
「アピール重視」なプレイイングをしていたグループも多いんじゃありませんかね?
(直接的には知りませんが)

などなどと。

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