チハさんの日記 「比較的入手しやすい(?)ロールマスター/指輪物語ロールプレイング系システムのお話(英語版に限ります)」

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チハ
チハ日記
2019/04/26 19:49[web全体で公開]
😶 比較的入手しやすい(?)ロールマスター/指輪物語ロールプレイング系システムのお話(英語版に限ります)
 つい先日、『指輪物語ロールプレイング』のルールを再現したシステム ”Against the Darkmaster”(開発中)のクイックスタートルール(といっても、全約120頁のれっきとしたルール ブックです)が Pay What You Want (任意額支払)ベースで公開されたので、ついでに、Pay What You Wantもしくは条件つき無償配布されているロールマスター/指輪物語ロールプレイング系システムをメモ書き的に極簡単にご紹介したいと思いました。以下、書きなぐりにて、推敲を経ておりませんので、読みづらい点もあるかと思いますが、気軽に読み流して頂ければ幸いです。

 ロールマスターと指輪物語ロールプレイングは基本的に同じシステムで、前者は汎用ファンタジー完全版ルールセット、後者はJ.R.R.トールキン作『指輪物語』の世界(中つ国)を舞台にしたルールセットです。後者のルールそのものは前者ロールマスターをやや簡略化したもので、接合可能(11レベル以上はロールマスターに繋ぐ等)です。

 基本的に、1d100の上方判定システム で、個人的にはクラス制の皮をまとった技能中心のシステムだと思っています。抵抗判定を除き、基本的に全ての能力(武器、魔 法、治癒、隠密等々)は全て技能の形式を取ります。で、クラス(実際のルール中の用語では「Profession/職業」)に応じて、どの技能が伸ばしやすく、どの技能が伸ばしづらいかが決まってきます。もともとは、初期のダンジョンズ&ドラゴンズやルーンクエストなど各種ファンタジーTRPG用の汎用拡張ルール群として出発し、後にそれらが統合されて完結したルールセットになったものです。

 個人的に最大のハイライトは、攻撃表と痛打表(クリティカル表)を使用した無限ロール(出目が上下閾値にくるたびに再度ダイスを振り続け、結果値の上下限がありません)で、クリティカルになると(ま、運ですが...)、たとえ低レベルであっても、赤龍スマウグを射落とした弓の名手バルドや、ナズグルの乗騎の首をズバッと切り落としたエオウィンのような活躍ができる(ことがあります)。

 あ、で、本題のPay What You Want又は条件付き無償で入手可能なルールセットですが:

■Rolemaster Unified, beta version
 まず、本家本元、ロールマスターの出版元であるICE社(指輪物語ロールプレイングはライセンスの関係ですでに取り扱っていません)が、新版ロールマスター(RMU)開発用のベータ版コアルールブック四冊のPDFを条件付き無償公開しています。ICE社ユーザー掲示板への登録と、利用条件への同意が必要となります。

 最小限必要なのは、こちらの Arms & Character Law で、魔法を使わない、戦士・盗賊系のキャラクターのみで遊ぶなら、これのみでプレイヤーとして遊ぶことができます。
http://www.ironcrown.com/ICEforums/index.php?topic=15947.0

 もう一つは Spell Law です。こちらは、魔術師、神官系のキャラクターを遊ぶ場合に上記の Arms & Character Law と合わせて必要になってきます。
http://www.ironcrown.com/ICEforums/index.php?topic=15929.0

プレイヤーとして遊ぶなら、上記の二冊で十二分です。

 で、マスターとしてゲームを運営するなら、さらに、敵役の怪物どもについて取り扱った Creature Law 
http://www.ironcrown.com/ICEforums/index.php?topic=15928.0

そして、プレイヤーたちに冒険の目的や報酬等として提示する宝物について取り扱った Treasure Law
http://www.ironcrown.com/ICEforums/index.php?topic=16066.0

の二冊が必要になってきます。

 以上、計四冊のコアルールブックPDFベータ版が、上記のとおり掲示板への登録と、利用条件への同意によって無償で入手することができます。英語が読めちゃう方は是非手に取って、遊んでみてください。


■Blood, Guts & Glory
https://www.drivethrurpg.com/product/177412/Blood-Guts-and-Glory

 こちらは、Pay What You Want(PWYW/任意額支払)で入手できるものです。PWYWは、例えば最初は 0円等で入手して、もし気に入れば、任意で推奨額その他の金額を入力して改めて購入することにより、クリエイターをサポートすることができる支払い方法です。

 こちらの作品は、ダンジョンズ&ドラゴンズ第3.5版の公開ゲームコンテンツをベースに、初期のロールマスターのルール再現が図られています(著作権の都合上、ロールマスターとは一言も書いてありませんが)。ただし、ベースのダンジョンズ&ドラゴンズ第3.5版公開ゲームコンテンツのフレームワークを大きく活用しているため、ダイスは1d100ベースではなく、その5分の1スケールの1d20ベースになっているほか、能力値もD&Dと同じ6つとなっています(ロールマスターの 能力値は10個、その簡易版の指輪物語ロールプレイングの能力値は8個です)。とはいえ、単純に結果を5倍すれば、1d100ベースの原作ロールマスターとの互換性を維持できるくらいに、ルールの枠組みそのものは保たれています。

 もう一つユニークな点として、ルールブック上、デフォールトの世界設定が緩やかに設けてありまして、イギリスの16世紀末に一種のアポカリプスが訪れた世界(人類が途絶えつつあり、人類を引き継ぐ形で、いわば跡継ぎとして獣人が登場します)が言及されています。で、掲載されている種族のデータもその設定に基づいており、アナグマびと、ネコびと、キツネびと、ウサギびと、ネズミびと、イタチびと、オオカミびと、の7種族が提示されています(一応、典型的なファンタジー種族であるドワーフ、エルフ等との大雑把な互換指針も、ちょろっと書いてはあります)。


■Against the Darkmaster
https://www.drivethrurpg.com/product/273729/Against-the-Darkmaster--Quickstart

 こちらは、つい先日(4月24日)に公開されたばかりで、今回の日記書込みのトリガーになったものですが、やはりPay What You Want(任意額支払)で入手できます。わたしも入手したばかりで、ざっとペラペラめくってみた程度にすぎませんが、ルールの枠組みそのものは、ほぼ原作のものを再現し 、かつ洗練化している印象を受けました。 もちろん、著作権の都合上、実際に使用する用語や表現方法等(プレゼンテーション)は、オマージュと思える域で原作の雰囲気に寄せつつも、原作と区別可能な程度には独自のものとなっているようです。

 どうも、米国では、表現そのものは著作権にかかるが、概念としてのルールは著作権の対象にならないようで、このような「再現 」が可能となっているようです。日本国内だったら著作権紛争に発展するかもしれない領域ですね。

 いずれにせよ、どれも、放って置くにはもったいないくらいに充実したコンテンツですので、英語が読める方は是非手に取っていただきたいなと思った次第です。

 皆さんよい週末を!(平成最後の週末ぜよ!)
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