Keiさんの日記 「ナラティブについてのお話」

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Kei
Kei日記
2022/06/16 00:45[web全体で公開]
😶 ナラティブについてのお話
ご機嫌よう。

今でこそわたくしはナラティブ系のTRPGを好んで遊んでおりますが、はじめてこの手法を知った時から傾倒していたわけではございませんの。むしろ、ナラティブなんてうまくいくはずがない、と思っておりましたの。

ナラティブ、あるいはストーリーゲームという考え方に初めて触れたのは、門倉直人氏の記事だったかしら。氏の考え方は割と理想論ぽいところがあったと当時感じたように記憶しておりますし、その後「変異混成術師の夜」などにまとめられたルールも、結局のところリレーキャンペーンと何が違うのかよく分からなかったものですわ。
当時のわたくしは、リレーキャンペーンが「自分の思うようなお話にならない」ことについてたいへんな不満を感じておりましたし、それ以上に、他のGMがお話を放棄することに憤りを感じたりもしておりました(わたくしも若かったのですわ)。ですので、わたくしたちの卓と記事に書かれたことのギャップから、理想と現実は違う、と思ったりしたのでした。
その後ナラティブな文脈で語られることになるTRPG、たとえばWoDやHWといったシステムに触れても、その遊び方が分かりませんでしたし、その後登場したレディ・ブラックバードのようなシステムでさえ、初めて知った時には、こんなのセッションが滅茶苦茶になると思ったものです。もちろん、いまでは、こういったシステムでGMをすることができます。

実は、わたくしたちの卓の運営の方に問題があったのでした。

PLの発言に耳を傾けて、そこから物語を紡ぐということが、理解できていなかったのです。PLは物語を語らないと思っておりました。物語はGMの手中にあると信じて疑わずにおりました。けれど、そうではなかったのです。

こう言うと、同じシナリオでもPLによって違う物語になるって思われる方もいらっしゃるかと存じます。ですので、問いかけましょう。それは「物語を」語っているのかしら、それとも「細部を」語っているのかしら。CoCなどでメジャーな遊び方のほとんどでは、後者なのではないかと存じます。どなたとは言いませんが、有名な?シナリオ作者の方で複数のグループで同じシナリオを回していらっしゃるリプレイを拝見し、そのまとめ?で「PLごとに違う話になってTRPGは楽しい」みたいなことをおっしゃっておられましたが、わたくしは、そのリプレイ全て、全部同じお話だと思いました。違う話? 違う細部でしかないじゃない?

それでは、違う話って?

いまのわたくしでしたら、こう思います。PLを信頼することができる。PLは物語を語ることができる。PLが語る物語は、わたくしが語る物語よりも楽しい。そういった物語に触れるのがいっとう楽しみですし、だからこそナラティブはやめられません。

まあね。実は今でさえ、多くのPLは物語を語りたくないと感じておりますけれど。場面を演じたいのではなく物語を語りたいという方は、ぜひナラティブの世界にどうぞ。お声がけいただければ、わたくしもできるだけ手引きいたしますわ。
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