語らいましょう
Kei雑談[web全体で公開] 3 | |
登録日:2024/02/28 01:38最終更新日:2024/02/28 01:38 |
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14. Kei | |
2024/11/23 00:36 |
4割ほど?訳しましたので、PSYCHODUNGEON を紹介しましょう。 ジャンルとしてはサイエンス入りファンタジーで、舞台はどこか別世界の都市です。この世界の人々はストレスが溜まるとサイコダンジョンというその人のトラウマを具現化したようなダンジョンを発生させ、そのままにしておくと危険なのでダンジョンを閉鎖する仕事があります。20年ほど前までは公共サービスでしたが、民営化された現在では大小様々な企業が参入しています。PC はこうした企業の従業員です。薄給です。代わりはいくらでもいると言われながら、生活のためにこの仕事を続けなければなりません。 システムとしてはシナリオなし判定なしで、舞台となる都市の設定や PC その他の登場人物は PL が協力して描きます。 出現したダンジョンとダンジョンを出現させたクライアント役がありますが、クライアントが進行役も兼ねます。ダンジョン役は専任で決めてもいいですし、PL が持ち回っても構いません。ダンジョンはクライアントのトラウマが現出したまさに悪夢で、それを体現するような怪物が出現します。どうにかしてダンジョンの最深部に到達してダンジョンを閉鎖する必要があります。どうしたら達成できるのかは基本的に PL が決めます。 そんなの口プロレスじゃないかと思われる方もいらっしゃるでしょう。そこでゲーム的には都合の良い結果を導くためにはトークンが必要というシステムになっています。トークンを得るためには厄介ごとを起こさなければなりません。そして、いずれにしてもできることはプレイブック(クラス的なもの)で決められていて、そこから選択です。といっても曖昧に書かれていますので、幅広い解釈ができます。ダンジョンがどのようにするかも選択肢で与えられています。 一応何度か遊ぶ体でデザインされていて、ダンジョンを閉鎖すれば成長することもできますし、何度かダンジョンを閉鎖すると魅力的な未来、つまり昇進して管理職になるとか、他の魅力的な仕事に転職するとか、都会暮らしに疲弊して田舎で隠遁生活するといった選択肢が選べるようになります。もちろん、ストレスがマッハになって自らサイコダンジョンを生み出すこともあります(そうなったら次回はクライアント役で遊びましょう)。 イギリス産のゲームで、まんまイギリスの公共政策に対する批判の香りがぷんぷんしますね♪
13. Kei | |
2024/09/22 18:04 |
Solstice を遊んできて、なかなか面白かったので紹介しましょう。 因習村でヤバ儀式を行って最後に一人が生贄になる、という TRPG ですわ。このゲームでは6種類の背景と10種類の性格、6種類の目的がランダムに与えられます(背景と性格は選択というオプションもあります)。それぞれ重複なし、加えて、相手の恥つかしい秘密を知っている PC がランダムに与えられ、さらに憧れの相手と宿敵を他の PC から選びます。 目的は与えられた目的(誰を生贄にするか、あるいはしないか)を達成すること。ついで、憧れと宿敵に関する行動原則がある中での、実質的にリソース消費型の PvP で、いかにリソースを獲得したり使ったりするかという部分にも駆け引き的な要素がございます。 GM なしシナリオなし判定なしのシーン選択制で、シーンごとに生贄を選んだり(リソースを消費します)リソースを獲得するためのルールがあります。シーン選択は6種類から先着順。これを3回繰り返しす中で、恥や周囲の期待に押しつぶされそうになりながら目的の達成を目指します。思惑通りにいくこともあれば、いかないこともあります。 背景/性格がランダム選択だとステータスが目的やシーンと噛み合わなくて悩むこともありますが、そこも含めて楽しいですわよ。
12. Kei | |
2024/07/18 19:48 |
わたくし存じ上げなかったのですが、ずっと以前に取り上げた(かもしれない)Lady Blackbird には改訂版がございますのね。加えて、同じ世界を舞台にした他のアドベンチャーもあるようですので、軽く紹介しましょう。ゲームシステムは全て同じで、キャラクターは選択制です。いつものことながら、全部英語ですわよ。 ■ Lady Blackbird 帝国貴族のレディ・ブラックバードは帝国での望まない結婚から逃れ、かつての恋人でいまでは海賊王となったユライア・フリントのもとに逃げようと密輸戦オウル号を雇う。だが、あと一歩で帝国領から脱出できるというところで帝国の巡洋艦に拿捕されてしまう。レディとその一行はどのように脱出するだろう? その行く先には何が待ち構えているだろうか? ■ Magister Lor マジシター・ローは若い弟子カイ・トゥパリに密かに魔術の修行をさせていた。カイの血が天空を照らし世界に生命を与える精髄と結びついており、魔術の修練によってのみこの力を制御できるからだ。 しかし、秘密の弟子を持つのはマジスター・ローだけではない。遠い過去に封じたはずの悪魔セタラは、ケル・トゥパリ(カイの双子)を誘惑していたのだ。そして、今まさに、ケルはセタラを解放し、大魔王を召喚しようとしている。 マジスターはこの企てを止めることができるだろうか? それとも再び悪魔たちが世界を支配するのだろうか? 双子は互いに敵対するだろうか? それとも主人を裏切るだろうか? ■ Lord Scurlock スカーロック卿が身罷られた。疎遠になっていた親族たちは葬儀と遺産の分配のために帰郷したが、遺産はほとんど残されていなかった。その一方で債権者たちはひっきりなしに屋敷を訪れる。さらにスカーロック卿の腹違いの弟であるアルワード卿が家中を鍵まわり、価値のありそうなものは何でも手に入れようとしている。 相続人たちは、誰に幾ら支払うかをどのように決めるだろう? スカルロック卿の悪行に満ちた過去から抜け出すことはできるだろうか? あるいは自分の利益のために利用することができるだろうか? 個人的には、Lord Scurlock とか遊んでみたいですわね。
11. Kei | |
2024/06/25 01:22 |
置き卓には置き卓の良さがございますわね。けれど、置き卓には置き卓の課題もございます。 継続的にずっと遊び続けるという点もございますが、それ以上に。 ズバリ。判定とか裁定とか。 そこで、GM なしシナリオなし判定なしの TRPG として、Belonging outside Belonging を紹介しましょう。BOB はベースシステムであって単体の SRD などは存在しませんが、ざっくりと説明すると PbtA から判定を抜いてプロンプトをフィーチャーしたものになります。判定がない代わりに、プロンプトを利用するためのリソース概念があります。このリソースについても面倒な手続きはなく、ルールに明示されたある行動を選べば増えますし、またある行動を選べば減ります(リソースが減る行動はリソースがなければ行うことができません)。 どんなゲームがあるかというと、わたくしの手持ちをそれぞれ一言で紹介しましょう。 Dream Askew ジェンダーをテーマに、傷つき傷つけながら互いを理解していくみたいなゲーム。 Dream Apart 東欧の片田舎のユダヤ人コミュニティでの確執と和解をテーマにしたゲーム。 Wanderhome 旅する動物となって、季節の移り変わりに合わせてちょびっと変わる、みたいなテーマのゲーム。 Be Seeing You ディストピアを舞台に囚人となる、支配と自由をテーマにしたゲーム。 Feathers 世界に安らぎを求める堕天使のゲーム。 Sleepaway サマーキャンプを舞台にした恐怖と幻想のゲーム。 Her Leylines 荒野の超自然的な歴史とその周囲で興亡を繰り返す帝国を描くゲーム。 Your Care Is... 自分の周囲の世界に対してどのように接するかをテーマにしたゲーム。 お気づきかもしれませんが BOB タイトルはその殆どが注意を要するテーマのゲームです。もちろん、注意を要するゲームということそれ自体が卓の課題とはなるでしょう。けれど、それだけ魅力のあるものでもございますし、条件さえ満たせばこのエントリのテーマである置き卓にとても適していると思うのですわ。是非ともお試しあれ。
10. Kei | |
2024/05/28 19:47 |
好きな本を使って遊べるといえば、ワンダー・ローズ・トゥ・ロードがございますわね。手元に用意した本をランダムに開いて指差したあたりの言葉を使います。キャラクター作成も道中で起こる出来事もシナリオ?の目的も全部そうやって選んだ言葉から決めます。まあね、ちょっと面倒くさいゲームではありますけれど……。
9. ぱむだ | |
2024/05/28 02:39 |
> この劣化システムが日本語にはそのまま適用できなくて、日本語で遊ぶにはかなり工夫のしどころなのですけれど、 読んで遊ぶだけならなんとでもなる時代ですが、アルファベットとかスペルとかの英語特有のものをルールに採用されると手も足も出ないんですよね… 海外で「手元の本のページとか好きな歌の歌詞に出てくるアルファベットを使う」みたいなソロジャーナルっぽいゲームいくつか見た記憶があって、そういうのってだいたい好きな本や歌で遊べるから楽しそうだなーと思うけど代替品が全く思い浮かばなくて断念してます 好きな作品をゲームにできるのが売りなんだから適当な英語の本や歌で遊ぶならそもそも遊ぶ意味がないし…
8. Kei | |
2024/05/28 00:49 |
などと書いていると Traveller のキャラクター作成とかもソロジャーナルってなってしまいますので、ソロジャーナル民の方の優しい手ほどきをお待ちしておりますわ☆
7. Kei | |
2024/05/28 00:43 |
ソロジャーナルのお話が出ましたので、個人的にソロジャーナルっぽさがあると思っている二人用 TRPG、Signal to Noise のお話でもしましょうか。StN は文通 TRPG でもあります。GM なし判定なしで、当然シナリオもありません。 人類が宇宙に手を伸ばした初期の頃、一人は世代宇宙船に乗って新天地を目指し、一人は地球に残り、メッセージをやりとりします。メッセージをやり取りするたびに時間が経過し、その間隔はどんどん長くなり、いろいろな出来事が起こります。距離に応じてメッセージはノイズで劣化し、最後には読み取ることができなくなってゲームは終わります。 このゲームがどうしてソロジャーナルっぽいと感じるのかというと、わたくしの印象ですしわたくしはソロジャーナルに明るくないのですが、以下のような点でしょうか。ゲームは手番制でプロンプト制です。交換ノートをやりとりするようにメッセージを送れるのは一方だけで、メッセージを受け取ってから起こった出来事があり、後者には明白かつ短いプロンプトがあり(カードを引いて決めます)、前者もプロンプトのように利用できます。メッセージを除いて二人の道はもう交わることがありません。そうして、二人が別れてからの出来事を語りつつ、相手に何があったかをメッセージを通して知ることができると言ったらいいかしら。 そしてメッセージは劣化します(劣化の仕方もカードで決めます)。この劣化システムが日本語にはそのまま適用できなくて、日本語で遊ぶにはかなり工夫のしどころなのですけれど、とてもエモそうでぜひ遊んでみたいのですわ☆
5. Kei | |
2024/04/11 00:18 |
先ほど購入しました Little Katy’s Tea Party のお話をしましょう。 このゲームではケイティという女の子のイマジナリーフレンドになりお茶会をします。ただし、ケイティはもういません。このお茶会で、ケイティと過ごした子供時代のことを思い出しながら、ケイティを助けるためにしたことがほんとうにケイティのためになったのか、彼女の成長を助けることができたのか、彼女のいい友達だったのか、みたいなことを話します。 GMレス判定レスで、リソースやステータスもありません。サイコロを振る代わりにお茶を飲んで対立を解決します。などと書かれていますがどういうことでしょうね。 ともあれ、何かたいへんにエモそうな雰囲気じゃないかしら。
4. 聖岳生馬 | |
2024/03/29 12:26 |
「アルスマギカ/Ars Magica」で「ケルターメン/certamen」(魔術儀式的な決闘)しよう! ではなく、さらなる変わったシステムのお話が……!?w
3. Kei | |
2024/03/29 00:39 |
たまには。 それでは世間は一級魔術師試験で盛り上がっているようですし、魔術師試験を題材にした Definitely Wizards を紹介しましょう。 PC は正真正銘のウィザードの称号を得る試験を受ますし、ゲームの題材はこの試験ただそれだけです。これからグループでの実技試験です。ただちょっと困ったことがあり、PC たちが使うのは他の受験者たちが使う(であろう)長年の研鑽と学習で得たような「正真正銘の魔法」ではありません。バレたら失格になります。試験課題がなんであれ、長年の研鑽と学習を積んだ賢く堂々とした魔術師であると試験官に思わせなければなりません。さらに困ったことに、ゲームシステム的には、魔術師の技に見せかけようとすればするほど、どんどん際どいことが起こります。 試験内容は当然のことながら(ゲーム的にはその場のノリと勢いで捻り出された)無理難題です。では、合格を目指して頑張ってくださいね。これを乗り切ることができれば一級魔術師試験なんで赤子の手をひねるような(。
1. Kei | |
2024/03/28 23:55 |
このコミュもしばらく放置していますし、たまにはまた変わったシステムのゲームのお話でもしましょうか。 まきびしシステム The Caltrop System というシステムがございまして、コアルールは PWYW、日本語で遊べるものだと Nibiru(クイックスタートのみ日本語訳されています)に採用されています。あるいは、ソロジャーナルですが Her Odyssey にも採用されていますね。これは d4を指示された数振って、最も大きい出目を採用するというシステムで、Nibiru では 4 の出目が一つでもあれば成功となります。 本来のコアルールでは、最も大きな数字の出目によって以下のようになります。 1. 絶対的な失敗。事態が悪化したりリソースを失ったりします。 2. 部分的な失敗。事態が解決せず、リソースを失う場合もあります。 3. 部分的な成功。何かしらの解決に至りますが、そのせいで物事は複雑になります。 4. 絶対的な成功。思った以上の結果になります。リソースを得る場合もあります。 そうですね、システム自体はそれほど物珍しくもないかいら。1d4 ならどの結果も同じ確率ですし、たくさんダイスを振ることができれば成功にどんどん近づいていきそうです。 さて、まきびしシステムを採用したタイトルの中に Nighthawks というゲームがございます。これは場末のダイナーで自分の身を憂う孤独な中年男女を演じるゲームで、そんなの面白いのかとほとんどの方は思うでしょう。ゲーム中孤独な夜を過ごしまくってもいいのですが、ちょっぴり良い出来事があるといいですね。いずれにせよ、もうこれで十分だと思ったらゲームは終わります。孤独の中で過ごしても構いませんし(リソースを失います)、勇気を出して隣の席の人やボックス席で泣いてるあの人に話しかけると、もしかしたら……もしかしたらを実現するにはどうしたら良いでしょうか。もちろんそのためには触れるダイスの数を増やす、そのためには……といった感じのゲームです。ルールブックにはアメリカのこころの相談窓口やLGBT相談窓口の電話番号が書いてあり……。
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